大阪大学医学部附属病院とUbie、治験・臨床研究領域における生成AI活用の実証を開始

〜AMED事業の一環として、未来医療開発部にて治験文書作成や患者リクルートの技術検証を実施〜 

Ubie株式会社

 「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げるUbie株式会社(本社:東京都中央区、共同代表取締役:阿部吉倫・久保恒太、以下「Ubie」)と、国立大学法人 大阪大学医学部附属病院(以下「大阪大学医学部附属病院」)は、治験・臨床研究領域における生成AIを活用した業務効率化の実証を開始したことをお知らせいたします。本取り組みは、大阪大学医学部附属病院 未来医療開発部が推進する治験・臨床研究における生成AI活用モデルの確立に向けた技術検証の一環として日本医療研究開発機構(AMED)の「医療技術実用化総合促進事業」に基づき、実施するものです。

■背景と課題

新薬や新しい医療機器を世に送り出すための「治験・臨床研究」は、厳格なルールの下で行われるため、膨大な文書の作成や確認、対象となる患者さんのスクリーニング(リクルート)など、医療従事者や治験コーディネーター(CRC)に多大な業務負荷がかかっています。近年、これらの業務効率化に向けて生成AIの活用が期待されており、治験という専門性の高い環境下において、生成AIをより効果的に業務へ組み込むための具体的な活用モデルの構築が求められています。大阪大学医学部附属病院 未来医療開発部では、特定のツールに限定せず、治験・臨床研究業務における生成AI活用モデルの確立と安全な運用方法の検証を段階的に進めており、2025年8月より同部内の業務ツールとしてUbieが提供する医療機関向けサービス「ユビー生成AI」を導入し、電子カルテ等の基幹システムとは独立した安全な環境下で、文書作成等の業務効率化に着手してきました。今回、AMEDの「医療技術実用化総合促進事業(治験・臨床試験におけるAI利活用の推進に係る取組み)」に基づき、Ubieと大阪大学医学部附属病院は治験領域における生成AIの具体的なユースケースの確立と実証を連携して進めてまいります。

■取り組みの概要

本実証では、主に以下の3つの領域で「ユビー生成AI」を活用し、治験・臨床研究領域における業務効率化の検証を進めています。現在、以下の「1.治験関連文書の作成・確認支援」と「2. 治験データ等の整理・分析支援」について一定の成果を得ており、「3. 研究参加者のリクルート支援に向けた技術検証」を進めています。

1. 治験関連文書の作成・確認支援

国際共同治験等で提出される膨大な英語の原本(プロトコル等)の翻訳やサマリ作成を行いました。昨今、英語のままで、IRB(治験審査委員会)で審査を受けてほしいというニーズに対する課題解決のためのきっかけをつかむことが出来ました。また、プロトコル(治験実施計画書)とICF(同意説明文書)の整合性チェック、会議の議事録作成、SAE(重篤な有害事象)報告書の日本語校正など、治験に関わる諸業務のプロンプト(指示文)テンプレートを構築しました。

これにより、作業により異なりますが、例えば、出来上がったプロトコルから同意説明文書の作成支援に関しては、60分ほどかかっていたものが、15分程度に削減されるなど、実際の業務において大幅な効率化を実現できることを確認しました。

2. 治験データ等の整理・分析支援

レジストリ研究(特定の疾患に関する患者データベース)において、散在するデータからの疑義照会(データチェック)事項の自動生成や、退院サマリなどの自由記載テキストから必要な情報を抽出し、構造化データとして活用するための検証を実施しました。

その結果、例えば、非構造化されたテキストデータと構造化されたデータ間の矛盾の確認作業に関して、75分ほどかかる作業が1分30秒ほどで完了することが確認できた等、データマネジメント業務の負担軽減における有用性を確認しました。

3. 研究参加者のリクルート支援に向けた技術検証

治験の選択・除外基準からデータスクリーニングに向けたプロンプトを作成し、データと突合させることで、治験の対象となる候補患者の抽出作業を効率化するワークフローの検証を現在進めています。サンプルデータでの検証では一定の正確性を担保してスクリーニングできることが確認でき、新規試験開始時にも横展開可能なプロンプト作成ノウハウの構築を目指しています。

※本検証は、病院のセキュアな環境下において、匿名加工済みの過去データを用いた技術的な可能性の検証に限定して行うものです。実際の患者さんの募集や、AIによる自動判定を行うものではなく、最終的な適合判断は必ず医師やCRCが行います。

■今後の展開

両者は、本取り組みを通じて得られたプロンプトやワークフローを、簡易手順書やテンプレートとしてパッケージ化する予定です。これにより、これまで生成AIを活用してこなかった他の医療機関や研究機関でも、安全かつ容易に生成AIを導入・運用できる「最初の第一歩」を提供し、日本全体の治験・臨床研究のDX底上げに貢献してまいります。

■ 大阪大学医学部附属病院 未来医療開発部 臨床研究センター副センター長 特任准教授(常勤) 浅野 健人  先生 コメント

治験業務は高い品質管理が求められる一方、文書作成や確認、リクルート作業などの負荷が大きい領域です。Ubieの医療特化型生成AIの知見を得ながら、特定のツールに限定せず生成AIを現場で安全に活用できる形に磨き上げ、治験/臨床研究に関わる者が本来向き合うべき業務へ注力できる環境を整え、日本の臨床研究・治験の立ち上げと実施の加速につなげていきたいと考えています。

■ Ubie株式会社 共同代表取締役 医師 阿部 吉倫 コメント

大阪大学医学部附属病院 未来医療開発部の皆さまと治験・臨床研究領域という新たな領域で実証に取り組めることを、大変光栄に感じております。治験領域における生成AIの活用は、医療従事者の業務負担の軽減にとどまらず、新しい治療法をより早く患者さんに届けるための基盤となると確信しています。本取り組みを通じて、治験・臨床研究の加速に貢献してまいります。

【医療機関向け「ユビーメディカルナビ」について】

Ubieが提供する「ユビーメディカルナビ」は、病院経営の改善と診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージです。「ユビーAI問診」は紙の問診票のかわりにスマートフォンやタブレットを活用することで医療機関の業務効率化を支える問診サービスで、医師は文章に翻訳された問診内容と病名辞書の結果を活用することで、電子カルテ記載に伴う事務作業が大幅に削減されます。「ユビー生成AI」は、文章生成・音声認識・画像認識・文章検索(RAG)など複数のAI機能を、電子カルテ端末だけでなくスマートフォン・タブレットといったモバイル端末で様々な業務に利用することができ、結果として、より患者さまに向き合う時間が増え、患者ケアなどの業務に今まで以上に集中していただけるようになります。2026年1月時点で、「ユビー生成AI」は大学病院を含む100病院超に導入され、シリーズ累計で病院・クリニックあわせて全国47都道府県・1,800以上の医療機関に導入されています。第三回日本サービス大賞で「厚生労働大臣賞」と「審査員特別賞」を受賞し、2024年12月には「生成AI大賞2024」にて特別賞と優秀賞を受賞しました。

ユビーメディカルナビ:https://intro.dr-ubie.com/

ユビー生成AI:https://intro.dr-ubie.com/hospitals/generativeai_lp

【Ubie株式会社について】

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医師とエンジニアが2017年5月に創業したヘルステックスタートアップです。AIをコア技術とし、生活者を適切な医療へと案内する「ユビー」と、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビーメディカルナビ」等を開発・提供。誰もが自分にあった医療にアクセスできる社会づくりを進めています。

所在地  :〒103-0023 東京都中央区日本橋本町三丁目8番4号 日本橋ライフサイエンスビルディング4 5F

設立   :2017年5月

代表者  :共同代表取締役 医師 阿部 吉倫・共同代表取締役 久保 恒太

URL       :https://ubie.life

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会社概要

Ubie株式会社

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URL
https://ubie.life/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区日本橋本町三丁目8番4号 日本橋ライフサイエンスビルディング4 5F
電話番号
03-6778-4016
代表者名
阿部吉倫・久保恒太
上場
未上場
資本金
-
設立
2017年05月