三菱電機 AWSとデジタル領域における戦略的協業に向けた覚書を締結

クラウドコンピューティング・生成AI技術の活用やデータセンターの脱炭素化推進で連携

　三菱電機株式会社は、Amazon Web Services（以下、AWS）とデータセンターおよびクラウドサービス事業において、戦略的協業に向けた覚書（MOU）（※1）を締結しました。

　本覚書に基づき、当社独自のデジタル基盤「Serendie®（セレンディ）」によるデータ利活用ソリューションを強化するとともに、世界的に増設需要が高まるデータセンターの脱炭素化を推進し、持続可能な社会の実現を目指します。

■協業の狙い

　当社は、デジタル基盤「Serendie」を活用し、それぞれの事業領域において長年培ってきたデータや知見を掛け合わせることで、事業モデルを変革するとともに、新たな価値を創出することを目指しています。これらの実現に不可欠となるデータ利活用ソリューションの強化、社内ITインフラストラクチャーのモダナイゼーションの推進に向けて、AWSが保有するクラウドコンピューティング、生成AIに関する技術や見識を活用していきます。

　当社データ利活用ソリューションの強化においては、デジタル基盤「Serendie」に組み込むAI基盤の共同開発や、組織全体の業務プロセス効率化、意思決定の迅速化に向けたAI応用に加え、AWS教育プログラムを用いたDX人財育成およびカルチャー・マインドセットの改革などに取り組みます。これらを通して、当社は、デジタルマニュファクチャリングにおけるプロセス最適化に向けたAIエージェントオーケストレーション（※2）などの機能を持つ基盤の開発や、省エネと生産性・快適性を両立し、ビルの価値向上やテナント向け付加価値サービスの提供を実現するスマートビル向けソリューション開発を推進します。

　また、当社は、空調システム、監視・制御システム、無停電電源装置、受変電設備など、データセンター向けの製品・ソリューションを保有しています。データセンターの省エネ、安定稼働をサポートするとともに、熱負荷予測に基づいた空調制御など、新たなエネルギーマネジメント方式の創出に向けた開発にも取り組み、生成AIの普及に伴い電力消費量の増加が課題となっているデータセンターの脱炭素化に貢献します。

■両社コメント

AWS グローバルセールス担当副社長 グレッグ ピアソン氏 コメント

「三菱電機のデジタル変革の取り組みで、AWSが戦略的協業を検討できることを嬉しく思います。本取り組みにおいて、顧客の業務効率化が加速し、プロセスの合理化と迅速なデータドリブンの意思決定を可能にするAIアプリケーションの開発が進むことを期待しています。」

三菱電機株式会社 常務執行役 兼 CDO 武田聡 コメント

「AWSとの協業を通じて、当社のデジタル基盤『Serendie』によるデータ利活用ソリューションの強化や提供加速に取り組むことで、デジタル領域における事業競争力をさらに高められることを嬉しく思います。今後、両社シナジーの最大化を図り、世界的に喫緊の社会課題である脱炭素をはじめ、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。」

■商標関連

「Serendie」

三菱電機株式会社の登録商標

■三菱電機グループについて

　私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します。社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる「トレード・オン」の活動を加速させ、サステナビリティを実現します。また、デジタル基盤「Serendie®🄬」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出し合うことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進しています。1921年の創業以来、100年を超える歴史を有し、社会システム、電力システム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、情報システム・サービス、半導体・デバイスといった事業を展開しています。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、2023年度の連結売上高は5兆2,579億円でした。詳細は、www.MitsubishiElectric.co.jpをご覧ください。

※1　本覚書は、Amazon Web Services, Inc.、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社、アマゾンデータサービスジャパン合同会社と締結

※2　複数のAIエージェントが協力してタスクを効率的に遂行するための技術