【福井県坂井市】三国湊の新ビジョンへ ワイワイがやがや

まちをこうしたい、ああなったら...まちづくりワークショップ始まる

坂井市役所

三国湊への思いは熱く、「一の部」(左上)、「二の部」(右上)、「三の部」(左下)、「四の部」(右下)でアイデア委出しなどを話し合う各グループ

30人討論、活性化や課題解決へアイデア出し

 福井県坂井市の三国湊のまちづくり未来ビジョン(あるべき将来像)づくりについて、住民や三国湊のまちづくりに関心を寄せる市民らの具体的な議論が動き始めた。2月18日夜に第1回目となるワークショップが、坂井市三国商工会三国支所で行われ、参加者30人が「一の部」「二の部」「三の部」「四の部」の4地区に分かれ班別で討論。「三国湊が将来、こうなってほしい」というアイデア出しや「まちづくりを進めるに当たり、最も関心があるテーマは何か」のテーマを設定し、各参加者が三国湊の自分が好きなところをベースに、さまざまなアイデアを出し合った。参加者のまちづくりに対する、最も関心が高かったテーマは「空き家・空き地」、「歴史・町並み」などが上位を占めた。坂井市によると、ワークショップは来年春までに5、6回の開催を予定、ここで出された議論やアイデアを踏まえて、新たな三国湊のまちづくりビジョンを策定していく、という。

 三国湊まちづくりワークショップは市の事業で、運営は一般社団法人「アーバンデザインセンター坂井(UDCS)」(事務局・三国町)が主管。第1回には、地元住民、事業者の20~70代の幅広い年齢層の37人が参集、このうち班別ごとのワークショップには30人が参加した。

 ワークショップ前半では、各班がテーブル上に「一の部」~「四の部」までの地図を広げ、各自が考える「三国湊が将来こうなるといい」というアイデアを付箋に書いて張り出していった。参加者はそれぞれに地元の祭事や街並みなどへの思いがあるだけに「三国祭(5月20日)にちなんで、毎月20日は各戸で提灯を掲げ、提灯のまち・三国を演出したらどうか」、「三国湊に入る道路の入口に、『ここから三国湊』と観光客にも分かってもらえるゲート(門)みたいなモニュメントを設置するといい」、「歩きながら三国名物の酒まんじゅうが食べられるようなMAPがあるといい」などのアイデアを出し合い、班ごとに発表した。

 後半は、「まちづくりのテーマ探し」と題し、各個人が考える「三国湊のまちづくりで関心のあるキーワード」を出し合った。事務局が用意した「歴史・町並み」「三国祭」「高齢化・福祉」「移住促進」「商店街・店舗数」など12のテーマの中で、参加者が「関心がある」として挙げたのは、「空き家・空き地」「歴史・町並み」「観光」などが上位を占め、街なかの人口が減り、空き家や空き地が増えている現状を大きな課題として受け止めているようだった。また参加者から個別に出されたテーマ案では、「水辺とのつながり」や「ウェルビーイング」、「まちづくりの長期展望」なども挙がっていた。

今後、ワークショップはどのように展開するのか?

三国湊まちづくり会議事務局(UDCS)宗野さんに聴く

むねの・みなみ:神奈川県横浜市出身。横浜国立大学(建築専攻)卒。東京大学大学院で都市計画・まちづくりを学び、一時、建設コンサルタント会社に就職し「都市計画・交通計画」の仕事を4年ほど経験。2025年6月に坂井市三国町に移住してUDCSに就職、チーフディレクターを務める。

 ー三国湊の新しいビジョン(将来像)づくりに向けて、1回目のワークショップが終わりました。そもそもなぜ、アーバンデザインセンター坂井(UDCS)が事務局を務めるのか、UDC(アーバンデザインセンター)とはどのような目的で作られた組織なのか教えてください。

宗野 UDCとは、東京大学の故・北沢猛教授が提唱するまちづくり概念で、「公(行政)・民(民間)・学(主に大学)」連携のまちづくりを推進する拠点として、全国に30カ所ほどあるのですが、坂井市三国町もその拠点のひとつ。ただ全国のUDCと三国が異なるのは、他が新しい都市開発を扱うのに対し、歴史的市街地という、既にある市街のまちづくりに、がっつり取り組むのはここぐらいで大変珍しい。

 人口減少ともに三国旧市街にも空き家空き地が増え、歴史的な町並みをどう生かしながら公民学連携まちづくりができるか、坂井市と協議している時に、以前つくられた三国湊の活性化を目的とした2つのビジョンから20~10年が経過、その間に、北陸新幹線も開業、空き家を生かした古民家ホテルも増えるなど三国湊が取り巻く環境も大きく変わってきた。そうした背景を受けて、副センター長を務める大学教授から、今一度、新しいビジョンが必要との声が上がった。幸い坂井市が国交省の「官民連携まちなか再生推進事業」という補助を獲得でき、このビジョンづくりにUDCSが主管する格好で2年間、関わらせてもらうことになった。

 ―三国湊が抱える課題、例えば増える空き家・空き地などあるが、宗野さんなりの現状把握は?

宗野 例えば、UDCSが空き家見学ツアーなどを開くと、坂井市以外の方が、「ここでカフェが開けたら」とか「デザイン事務所を構えたい」とか、工房やお店を「やりたい」という要望がかなりある。その一方で、その物件として、空き家はあるけれど「貸したくない」とか「相続の問題で貸せない」とか、受け皿の準備がまだまだできていない。受け皿の準備と、プレーヤーの誘い込みのマッチングをうまくやって、三国湊に訪れた観光客が、歩いて街を回遊し、そこを目的として行くようなスポットが増えるといい。もうひとつは三国湊エリアでの車など交通手段の棲み分け問題。空き家が取り壊され、空き地が増えて、風情ある町並みが消えている三国湊では、駐車場はかもめ通り沿いや三国駅周辺に広い敷地を確保して、旧市街を歩いて散策してもらうのが基本と考えるので、こうした駐車場対策も必要。もちろん、住民の方の足(交通)は確保するなどバランスをとった上で。

 ―ワークショップはまだ来春まで5、6回続くが、議論の方向性やメンバーについてどう考えるか。

宗野 1回目を終えて熱心な議論で大変よかった。一方でメンバーに偏りがあって商業色が強いとか、知っている顔が多いなどの指摘があった。今後、なるべく新しい顔を入れていきたい。まちの歴史に詳しい人がいる一方で、ついていけない住民の方もいるので、年齢を若い人とか高齢者とかに問わず、幅広い方にお声かけし、これまでまちづくりにあまり参加してこなかった住民にも参加してもらいたいと考えている。

 よく、まちづくりに必要なのは、地元のバカ者、若者、よそ者言われるが、三国の場合はそれらの人材は既にそろっていて、プレーヤーも豊富。県内で有数のコーヒーイベント企画に関わる方が新たに三国駅前にコーヒー店を開店したり、三国湊の面白い人物を紹介するインターネット・ラジオが開局されるなど、新しい動きも出始めている。既存のまちづくり団体の活動も盛ん。そこに従来は、まちづくりに関わっていなかった住民らを巻き込んで、「まちづくりは自分事」という意識が広がるといい。

 ビジョンづくりの議論の方向性については私自身がこんなふうにと、誘導するわけにはいかないが、出来上がったイメージは、見てもらって「ほう、こんな感じか」とだれにでも分かりやすいコンセプトで、それに紐づく全体像があって、エリア別で重点的なプロジェクトを設定しつつ、最後は具体的なアクションは誰がやるのかまで具体的に書かれたものが出来上がるといいかな。ただ、1回目のワークショップを見る限り、みんなの関心のあるテーマは分かれたので、それを全部総括すると、コンセプトの文言はかなり抽象的なものになるかな、と思っています。

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会社概要

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
福井県坂井市坂井町下新庄1-1
電話番号
0776-66-1500
代表者名
池田禎孝
上場
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資本金
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設立
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