H.264/AVCの2倍の圧縮率を実現した次世代の画像圧縮技術を徹底解説! 『インプレス標準教科書シリーズ H.265/HEVC教科書』 10月18日に発行

 

 

インプレスグループでエンタープライズIT関連メディア事業を手がける株式会社インプレスビジネスメディア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村照明)は、最新の動画像圧縮符号化標準「H.265/HEVC」について解説した『インプレス標準教科書シリーズH.265/HEVC教科書』を、監修者・VTVジャパン株式会社 大久保 榮氏、編者・ソニー株式会社 鈴木 輝彦氏、日本電信電話株式会社 高村 誠之氏、株式会社東芝 中條 健氏のもとに企画・編集し、株式会社インプレスジャパンから2013年10月18日(金)より発行いたしました。

本書は、現在、スマートフォンやタブレット端末、デジタルテレビなどで使われているH.264/AVC技術の、2倍の圧縮率を実現する最新の画像圧縮技術として標準化された「H.265/HEVC」の解説書です。
この標準は正式にはITU-T H.265|ISO/IEC 23008-2と表記され、その題名はHigh Efficiency Video Coding(HEVC)であることから、本書では短くH.265/HEVCと表しています。このH.265/HEVCは、最初のハイブリッド符号化標準H.261(1990年)から数えて7代目の国際標準になり、四半世紀の時を経て数々の知見が積み重ねられた結果です。
近年、スマートフォンやタブレット端末が急速に普及し、それとともに私たちの日々の生活に、ビデオ(映像)の配信や動きの速いゲームアプリなども急速に普及してきています。そのため、限られた通信(ネットワーク)帯域を効率的に確保しながら送受信することが求められ、高効率な画像圧縮技術が必要となってきています。このH.265/HEVC技術は、今後の放送分野でも注目されている4Kテレビあるいは8Kテレビなどの超高解像度な動画像への適用も期待されています。

本書は、H.265/HEVCの標準化活動に参加して標準化に関する提案文書を出し、国際的に活躍された方々によって執筆されたものです。H.265/HEVCの技術的特徴やその由来の詳細に加えて、現実的な符号化制御方法についても記述されています。さらにはサポートするシステム技術や、今後の展開についても、図表をふんだんに用いてわかりやすく解説しています。
今後、H.264/AVCなどの既存の動画像符号化技術では難しいと思われていたような、より大幅な圧縮が必要な製品開発や商品開発に携わる方々には、大いに役立つ解説書になっています。

各章の詳細は以下のとおりです。
本書の第1章では、まずH.265/HEVCの画像圧縮の基礎や歴史的な経緯を整理しながら、Q&A形式で解説し、第2章では、第1章で触れたH.261、MPEG-1、H.262|MPEG-2、H.263、MPEG-4、H.264/AVCなどの、主要な動画像圧縮符号化技術の基本原理を、図や画像で示しながら、歴史的発展に沿って説明します。また、圧縮技術の心臓部でもある動き補償フレーム間予測、DCT変換や可変長符号化などの仕組みをわかりやすく解説しながら、新しく制定された「H.265/HEVC」に至る動画像圧縮符号化標準の進化を概説します。

第3章ではH.265/HEVC技術の理解を深めていきます。前半では、H.265/HEVCの標準化を行った、JCT‐VC(映像符号化に関する合同協力作業チーム)設立に至る経緯やJCT-VCにおけるH.265/HEVCの標準化の過程を解説し、後半では、共通実験条件と提案の評価、および文書と参照ソフトウェアの管理について解説します。
続く第4章では、H.265/HEVCの全体構成について解説していきます。H.265/HEVCは、H.264/AVCをベースに開発されたため、ここではまず、H.265/HEVCとH.264/AVCの違いや符号化方式の性能を比較して解説し、H.265/HEVCの「プロファイルとレベル」についても解説します。

第5章、第6章、第7章では、H.265/HEVCの中核となる圧縮符号化技術を詳しく見ていきます。
第5章では、符号化単位、予測、変換、量子化について説明し、続く第6章では、デブロッキング・フィルタ、サンプル・アダプティブ・オフセット、エントロピー符号化に加えて、特殊符号化モードについて説明します。第7章では、システム・レイヤに近いハイレベル・シンタックスについて解説します。また、H.265/HEVC製品を開発する際に、どうすればH.265/HEVCの規格に準拠した製品といえるかを解説しています。さらに、開発したデコーダが規格に準拠しているかどうかをテストするためのコンフォーマンス・テスト(規格適合性試験)の規格なども規定されおり、これらを順次解説します。

第8章では、H.265/HEVCの効率的符号化の実装例を解説します。公開ソフトウェアであるH.264/HEVC参照ソフトウェアモデル(HM:HEVCテストモデル)の概要を述べた後、HMが行っているラグランジュコスト関数に基づく符号化最適化アルゴリズム、標準化過程で用いられた代表的符号化構造、CU(Coding Unit、符号化ユニット)、およびPU(Prediction Unit、予測ユニット)選択アルゴリズム、高速動き探索方法、TU(Transform Unit、変換ユニット)選択および量子化を解説します。本章を通読することで、H.265/HEVC符号化を実際に行うことや、符号化の仕組みをより深く理解することができます。

第9章では、ファイル・フォーマットやMPEG-2システム、RTP(リアルタイム伝送プロトコル)などを解説しながら、H.265/HEVCをサポートする放送、蓄積、および通信向けのシステム技術について、わかりやすく解説します。
第10章では、これまで解説した各章におけるHEVCのシンタックス(データ列の表現規則)要素、付加情報の意味、そして符号化処理に用いる表や記号について整理して、それらの意味を紹介しています。
最後の第11章は、まとめとして、今後の画像符号化技術をはじめ、Range Extension(H.265/HEVCのハイエンド用途、業務用アプリケーションへの拡張)、スケーラビリティ(SHVC:Scalable High-efficiency Video Coding)、3D(3次元)拡張など、H.265/HEVCのバージョン2に向けた今後の展開について解説します。

 

インプレス標準教科書シリーズ
『H.265/HEVC教科書』 概要

監修者: 大久保 榮
編  者: 鈴木 輝彦、高村 誠之、中條 健
発売日: 2013年10月18日
仕 様: B5判/352ページ
定 価: [本体4,700円+税]
発 行: 株式会社インプレスジャパン
発 売: 株式会社インプレスコミュニケーションズ
ISBN: 978-4-8443-3468-2

**目次は別紙参照

 

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業種
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本社所在地
東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
電話番号
03-6837-5000
代表者名
松本 大輔
上場
東証スタンダード
資本金
53億4102万円
設立
1992年04月