Kバレエ×森山開次×麿 赤兒×尾上眞秀 K-BALLET Opto第4弾公演『踊る。遠野物語』今冬上演決定!

熊川哲也K-BALLET TOKYO×Bunkamura共同プロジェクト Kバレエ・オプト『踊る。遠野物語』横尾忠則によるポスタービジュアルと公演詳細を解禁!

株式会社東急文化村

宣伝美術:横尾忠則(ポスタービジュアル)

Kバレエ×森山開次×麿 赤兒×尾上眞秀が踊る、もう一つの「遠野物語」
今冬、上演決定

©Hajime Watanabe

BunkamuraとK-BALLET TOKY によるダンスの深層を探るプロジェクト K-BALLET Opto 第4弾は、日本を独自の美学で表現してきた森山開次の集大成となる『踊る。遠野物語』。特攻隊兵とその許嫁の悲恋を軸に、もう一つの遠野物語が誕生する。森山は自らも踊り手として魂を注ぎ、舞踏界の生ける伝説・麿 赤兒(82歳)と大駱駝艦の精鋭たちが、「遠野」の山の異形として幻想世界に命を吹き込む。さらに女優の寺島しのぶを母に、フランス人アートディレクターを父にもつ12 歳の歌舞伎界の新星・尾上眞秀が、この世とあの世のあいだに佇む神秘的な少年を演じ、物語の運命を左右する。石橋奨也、大久保沙耶をはじめとするKバレエ トウキョウのトップダンサーたちと共に紡ぐ、バレエ・舞踏・歌舞伎の身体が交錯する奇跡の競演は、二度と見ることのできない伝説的瞬間となる! 本作は 2025年12月の東京公演を皮切りに、2026年1月には東北ツアーも決定。

1945年8月、青年の戦闘機が堕ちたのは「遠野」だった。

そこはこの世とあの世が交差する幻影の地か……

青年は愛しき許嫁の面影を追う。彼が最期に目にした彼女の姿とは。

こころを震わす切ない愛の物語

「会いたい、話したい、無性に。」一通の特攻隊員の遺書との出会いからこの物語は始まった。

1945年、出撃を前に青年が許嫁に残した思い。私のことは忘れ、これから新しい人生を幸せに歩んでいってほしい。と切ない気持ちを抑えながらも許嫁の幸せを祈るものだった。けれどその末尾には、こらえきれない本音が綴られた。「会いたい、話したい、無性に。」

出撃。入道雲、蝉の音、ここは……。おれは、死んでいるのか。生きているのか。青年は神隠しにあった少年に導かれながら、この世とあの世が交わる幻影の地である「遠野」をさまよう。道中、オシラサマ、雪女、山姥に出会い、そのすべてに許嫁の面影を映しながら、かつて彼女と歩いた三陸の浜にたどり着く。月の光、静かに打ち寄せる波、近づく人影、青年がそこで見たものとは……。柳田國男生誕150年、戦後80年の節目におくる、もう一つの『遠野物語』。

プロダクションノート

この作品の着想は、一通の特攻隊員の遺書との出会いから始まった。知覧から出撃した実在の東北出身の特攻隊員が許嫁に宛てた「ただ無性にあなたに会いたい」という言葉。その痛切な想いに触れたとき、私たちは『遠野物語』第99話に描かれる物語との不思議な共鳴を感じた。三陸大津波で亡くなった妻の幽霊と浜辺で再会する男の物語が、特攻隊員の想いと重なり合ったのである。

『遠野物語』は明治43年(1910年)、柳田國男が遠野の佐々木喜善から聞き書きし編纂した119編の怪異譚である。山人、雪女、座敷わらし、山姥など、夢の断片のような逸話集は読み進めるうちに共鳴し合い、遠野という土地の幻想世界を立ち上げる。三島由紀夫が「魔的な文体」と評したように、その直截的な語り口は現代の私たちの心にも鋭く刺さる。柳田はその序文に、「願わくばこれを語りて平地人を戦慄せしめよ」と記した。それは、神事、結界、異界といった言葉が生活から消え、目にすることができないものの気配を感じ取ろうとする手がかりを失った私たちへの警鐘であった。

柳田のこの言葉は、刊行から100年後におきた東日本大震災によって現実となった。津波にさらわれた家族を求め、被災地では幽霊を探す人々の姿があったという。幽霊でもいいから、最後にもう一度会いたい——その切実な願いは、100年前浜辺で妻をみた男のそれと同じだった。しかし現代の私たちは、そうした喪失と向き合いながら、亡き人がふとそこにいるという感覚を手放してしまっている。

「あなたに会いたい」という特攻隊員の切実な願いと、死者に会いたいと願う震災被災者の姿。柳田國男生誕150年・戦後80年という節目に、明治の三陸大津波と昭和の戦争、そして平成の大震災と時代を超えて響き合う「死者との対話」というテーマを、特攻隊員の魂の彷徨いを通して描き出す。遠野の非理性的で圧倒的な呪力により青年が鎮魂へと向かう物語で、観客の眼前に我々がこの100年でなにを失ったか、その遠い過去に忘却したはずの世界を呼び起こすことをこころみたい……。

<K-BALLET Optoとは?>

BunkamuraとK-BALLET TOKYOが2022年に立ち上げたプロジェクト。

芸術監督・熊川哲也のもと、豪華絢爛な古典バレエの全幕作品を手がけてきたKバレエが、現代社会にひそむ「語られざる物語」に身体表現で向き合う。第2弾では、プラスチック汚染をテーマにした『プラスチック』を上演。The Guardian、SCMP、NHK WORLDなどグローバルメディアでも取り上げられ、演出のみならず作品の社会性にも高い評価が寄せられた。続く第3弾『シンデレラの家』では、童話『シンデレラ』を現代のヤングケアラーの視点から読み替え、詩人・最果タヒの詩を取り入れるなど、物語に新たな光をあてた。既存の枠組にとらわれず、ダンスを通して社会と心の深層に迫る創作を続けている。

https://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/opto/

スタッフ・キャスト プロフィール

©Hajime Watanabe

【森山開次 Kaiji Moriyama】演出・振付・構成・出演

 舞踊家。「刀」「空海」「宮沢賢治」から「遠野」へ―。NYタイムズ絶賛の『KATANA』、空海の思想を作品化した『曼荼羅の宇宙』、宮沢賢治『雨ニモマケズ』と、日本を独自の美学で表現してきた鬼才振付家の集大成『踊る。遠野物語』。ヴェネチア・ビエンナーレ招聘など世界で活動する森山が見出した異界への扉。本作では自らも異形の「河童」を踊る。遠野の原初的な畏れと神性を宿した姿は、特攻隊員の旅路に深層を与える。伝統と革新、現実と幻想の境界を溶かす森山の振付は唯一無二。「死者との対話」という普遍的テーマを圧倒的な美と力で描き出す。東京2020パラリンピック開会式演出・チーフ振付。

©Hajime Watanabe

【麿 赤兒 Akaji Maro】出演

舞踏家。土方 巽に師事し、唐 十郎との出会いから状況劇場を経て1972年に大駱駝艦を創設。「天賦典式」という独自の様式で「BUTOH」を世界に轟かせた伝説の舞踏家。パリからニューヨークまで国際的な熱狂を巻き起こし、映画・舞台でも比類なき存在感を放つ。82歳という驚異の年齢で今なお第一線を走る麿が、Kバレエという異次元と交わる邂逅。遠野の山から現れる麿と大駱駝艦の精鋭たちの“異形の舞”は、特攻隊員の魂を揺さぶり、この世とあの世の境界が溶ける瞬間へと誘う。

©Hajime Watanabe

【尾上眞秀 Maholo Onoe】出演

歌舞伎界の新星。女優の寺島しのぶを母に、フランス人アートディレクターを父にもつ12歳の逸材。七代目尾上菊五郎を祖父に持ち、2023年に初代尾上眞秀を名のり歌舞伎座で初舞台を飾る。TV・ドラマでも存在感を放ち、国立劇場特別賞を二度受賞。初出演映画「港のひかり」が11月に公開予定。類まれなる音楽性と身体感覚を持つ眞秀が、ダンス公演初挑戦で「神隠しにあった少年K」という物語の鍵を握る重要な役で登場。特攻隊員を異界へと導く繊細な所作は新たな可能性を示す。少年期という一瞬の時にしか表現できない「時分の花」は、今この時にしか見られない。

【Kバレエ トウキョウ K-BALLET TOKYO】出演

英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして頂点を極めた熊川哲也が、自ら芸術監督を務めるバレエカンパニーとして1999年創立。古典作品の上演に重点を置き、全幕バレエの新作をほぼ毎年発表するなど、世界的にも稀にみる活動実績を誇る。熊川版として『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『海賊』など、古典全幕作品だけでも12作ものレパートリーを持ち、アシュトンやバランシン等の著名な振付家の作品や、現代振付家の新作も次々と上演。2017年、熊川振付による完全オリジナル全幕バレエ作品『クレオパトラ』を世界初演し、その功績に対して熊川が毎日芸術賞特別賞を受賞。25周年の節目を経て、世界的文化価値を継承する芸術団体として進化を続ける。Bunkamuraオーチャードホールのフランチャイズカンパニー。

【眞田岳彦 Takehiko Sanada】舞台美術・衣裳

衣服造形家。イギリス人彫刻家Richard DEACONのアシスタント、国立民族学博物館外来研究員を経て、SANADA STUDIO INC.主宰。「生命の際」を表現テーマとし、衣服・テキスタイルを媒体にアート・デザインの領域を超えた造形活動を行う。主な活動に、国際芸術祭あいち2022「NAUプロジェクト」、越後妻有大地の芸術祭アートトリエンナーレ「大地を包む」プロジェクト・ディレクター等。女子美術大学・大学院特任教授、東北芸術工科大学客員教授として後進の育成に努める。博士(美術)。近著『日本の繊維と人』(スタイルノート)。

【中村明一 Akikazu Nakamura】音楽監督・作曲・尺八演奏

順天堂大学客員教授・作曲家・尺八演奏家・著述家。横山勝也師、多数の虚無僧尺八家に師事。米国バークリー音楽大学およびニューイングランド音楽院大学院にて作曲とジャズ理論を学ぶ。自ら捜しあて極めた日本古来の呼吸法「密息」と、独自に開発した方法による循環呼吸を駆使。虚無僧に伝わる古典音楽をライフワークとしながらも、ロックから現代音楽に至るまで幅広く活動。世界40カ国余150都市以上で公演。

文化庁芸術祭優秀賞(2回)、文化庁舞台芸術創作奨励賞受賞など受賞多数。著書に『倍音』、『「密息」で身体が変わる』、『日本音楽の構造』。ハーバード大学、モスクワ国立音楽院、東京学芸大学、山梨学院大学で講師を務める。

https://akikazu.jp

『踊る。遠野物語』コンセプトイラスト ©森 洋子

絵本作家・森 洋子による本公演オリジナルの紙芝居イラスト。麿 赤兒による全編朗読動画を近日公開予定。

公演概要

Orchardシリーズ

K-BALLET Opto『踊る。遠野物語』

In association with PwC Japanグループ

 

演出・振付・構成:森山開次

企画:高野泰樹 舞台美術・衣裳:眞田岳彦

音楽監督・作曲・尺八演奏:中村明一 作曲:吉田 潔、アーヴィッド・オルソン

箏演奏:磯貝真紀 歌:菊池マセ

宣伝美術:横尾忠則(ポスタービジュアル)、森 洋子

出演:石橋奨也、大久保沙耶、他K-BALLET TOKYO、麿 赤兒、尾上眞秀、田中陸奥子、森山開次

   村松卓矢(大駱駝艦)、松田篤史(大駱駝艦)、小田直哉(大駱駝艦)、奥山ばらば、水島晃太郎、小川莉伯

主催:Bunkamura / K-BALLET 特別協賛:PwC Japanグループ

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(公演創造活動))/独立行政法人日本芸術文化振興会

【日時】2025年12月26日(金)15:00開演 / 27日(土)12:30開演・17:00開演 / 28日(日)12:30開演・17:00開演(全5公演)

【会場】東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場) 東京都豊島区東池袋1-19-1

【料金】*プラチナシート\15,000 S\12,000 A\8,000 B\5,500(税込)

*プラチナ限定特製クリアファイル&主要キャスト直筆サイン入リハーサル写真付(非売品)/1階席:販売座席の最前1・2列目

※車椅子でご来場の方にお付き添いの方(お一人様のみ)は、当日チケット料金をキャッシュバックいたします。(要事前連絡)

【発売】一般発売:2025年7月5日(土)10:00~ 6月14日(土)10:00~MY Bunkamuraにて先行販売開始 

【お問合せ】Bunkamura 03-3477-3244(10:00~18:00)

【2026年 東北ツアー決定!】

■1/9(金) 18:30開演 荘銀タクト鶴岡(鶴岡市文化会館) 大ホール/山形県鶴岡市

■1/12(月・祝) 15:00開演 あきた芸術劇場ミルハス  大ホール/秋田県秋田市

■1/15(木) 18:30開演 SG GROUPホールはちのへ(八戸市公会堂) 大ホール/青森県八戸市

■1/18(日) 15:00開演 北上市文化交流センターさくらホールfeat.ツガワ 大ホール/岩手県北上市

全4か所4公演上演 主催:現地主催者

【公演ホームページ】https://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/25_opto_tohnomonogatari/

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会社概要

株式会社東急文化村

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区道玄坂2-24-1
電話番号
-
代表者名
嶋田創
上場
未上場
資本金
-
設立
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