「わが社の伝統と革新」──一期違いの同志が切り開く未来。北村悟志と比毛寛之が語るゴルフとCOBOLから広がるDXの最前線

SAJ

「AI駆動開発コンソーシアム」の共同設立、株式会社エクサとの富士通メインフレームモダナイゼーションにおける戦略的協業、WalkMe社との業務提携、そしてSS&C Blue Prism「Gold Implementation Partner」認定取得——。今年で創設40周年を迎え、会員企業800社以上を擁する一般社団法人ソフトウェア協会(東京都:会長 田中邦裕、以下「SAJ」)は、2026年3月、会員企業である東京システムハウス株式会社(東京都品川区:代表取締役 林 知之、以下「東京システムハウス」)のキーパーソン2名へのインタビュー記事を公開しました。

日本企業の基幹システムを支えるレガシー技術の老朽化、ベテランエンジニアの大量退職による暗黙知の消失、そしてDXツール導入後の「定着不全」——。これらは今や個々の企業の課題にとどまらず、日本の産業競争力そのものを揺るがす社会的問題へと発展しています。

そのような時代の最前線で、それぞれ異なる領域から同じ課題に挑む二人がいます。1998年入社のゴルフシステムサービス部部長・北村悟志氏と、1999年入社の事業部長・比毛寛之氏。わずか一期の違いで25年以上、同じ会社で切磋琢磨してきた二人の物語は、「古いものを守る」のではなく「古いものを最先端に変える」挑戦の記録です。

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「今すぐ動かなければならない」──日本のレガシーシステムが抱える3つの危機

東京システムハウスが急速に動きを加速させている背景には、日本企業が同時多発的に直面する3つの構造的課題があります。

第一に、基幹システムの老朽化とブラックボックス化です。COBOLをはじめとするレガシー言語で書かれた基幹システムは、今も社会インフラを支え続けています。しかし、保守費用の高騰・仕様書の消失・技術者の高齢化により、「システムの中身を誰も把握できない」状態が広がっています。さらに、富士通メインフレームの保守サポート終了が発表されており、システム刷新の必要性はかつてないほど高まっています。

第二に、ベテランエンジニアの引退と知識継承の断絶です。長年にわたり基幹システムを支えてきたエンジニアが大量に退職を迎えるなか、彼らの「暗黙知」をいかに組織の財産として継承するかは、多くの企業にとって事業継続性を左右する喫緊の課題です。

第三に、DXツール導入後の「定着不全」問題です。企業のDX投資は拡大する一方、導入したシステムやSaaSが現場に根付かず、ROI(投資対効果)が出ないという課題が顕在化しています。ツールを「入れる」だけでなく「使いこなす」ための仕組みが、今まさに求められています。

この3つの危機が重なる今だからこそ、東京システムハウスが矢継ぎ早に打ち出す一連の戦略的パートナーシップと新サービスの意義は際立ちます。

「AI駆動開発コンソーシアム」共同設立──業界の枠を超えた知見結集へ

2025年10月、東京システムハウスは、生成AIを全面活用した新しいシステム開発手法「AI駆動開発」の普及促進を目指す「AI駆動開発コンソーシアム」を共同設立しました。この取り組みを主導するのが、COBOLコンソーシアム会長も兼任する事業部長・比毛寛之氏です。

設立の背景には、AI駆動開発をエンタープライズ領域へ普及させるためには「企業の枠を越えた知見共有とコラボレーションが不可欠」という認識があります。コンソーシアムでは、勉強会・イベントの開催、知見の体系化と共有、企業間の連携促進、そして提言活動を通じて、日本企業のレガシーシステム問題の抜本的な解決とソフトウェア競争力強化を推進していきます。

この取り組みの核となるのが、2025年5月にリリースした「AIベテランエンジニア」です。COBOLのソースコードを渡すと自動的に仕様書を作成し、退職していくベテラン技術者の知識をAIが継承。チャットで質問すると答えてくれる仕組みにより、「誰も中身を知らないシステム」という悪夢から企業を解放します。

「今まではCOBOLを何とかしたいお客様だけが我々のターゲットだったが、依頼いただけるお客様の幅が広がった」と比毛氏は語ります。

エクサとの戦略的協業──富士通メインフレームからの脱却を総合支援

同じく2025年10月、東京システムハウスは株式会社エクサとの戦略的協業を開始しました。富士通メインフレームの保守サポート終了を控え、システム刷新を迫られる多くの企業にとって、この協業は重要な選択肢となります。

エクサが持つ「メインフレーム互換Javaフレームワーク」と、東京システムハウスが持つ「opensource COBOL 4J」によるCOBOLからJavaへのリライト技術を組み合わせることで、既存アプリケーションに蓄積された貴重な業務知見を最新のIT環境に継承しながら、低コスト・低リスクでのモダナイゼーションを実現します。構想からサービスインまでをトータルで推進できる体制は、大規模なシステム刷新に不安を抱える企業に対して強力な安心感を与えます。

WalkMe認定パートナー取得──DX投資を「成果」に変える定着支援

2025年12月には、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)のリーディングカンパニーであるWalkMe社と業務提携を締結し、認定パートナーとして承認されました。WalkMeは世界1,600社以上で採用されており、SAP・Salesforce・ServiceNow等の主要業務アプリケーションと連携してユーザーの定着を支援するプラットフォームです。

この提携により、東京システムハウスは単なる「システム構築」にとどまらず、導入後の「定着フェーズ」に特化した新たなDX支援サービスを本格展開します。すでに国内大手製造業を中心に、WalkMeを活用したユーザーガイドやオンボーディング施策を多数提供しており、システム利用率の向上・教育コスト削減・運用改善サイクルの内製化を支援しています。

Blue Prism「Gold Implementation Partner」認定──自動化のさらなる高みへ

そして2026年2月には、SS&C Blue Prism社の「Gold Implementation Partner」に認定されました。2019年から提供を続けてきたBlue Prismの導入・運用支援サービスが、業界屈指の認定を獲得したことは、東京システムハウスの技術力と顧客満足度の高さを改めて証明するものです。金融・保険機関を中心とした実績と、認定エンジニアが多数在籍する体制により、高い信頼性と統制が求められる業務領域においても確かな価値を提供しています。

ゴルフ場DXのスマッシュヒット──北村氏が生み出した「100ユーザー超」の成果

一方、北村悟志氏が率いるゴルフシステムサービス部では、異なる角度からの「伝統×革新」が結実しています。

特に近年のスマッシュヒットとなったのが、ゴルフ場レストラン向けタブレット・スマホオーダーシステムです。他社に先駆けて完全クラウド版の仕組みで開発し、導入しやすく価格も安価に設定。「お客様が100ユーザーぐらい増えた」という成果は、企画から製品化・販売まで一貫して関わった北村氏の手腕を物語ります。

さらにこのシステムは、ゴルフ場が委託しているレストランとの直接契約も可能にし、ターゲット層の拡大にも成功しています。「ゴルフ場という領域に特化している事業としての明確さがあり、売り物をどんどん増やしている」と比毛氏が分析するように、特化領域における継続的なプロダクト開発が競争優位の源泉となっています。

最近は「ゴルフが好きだから」という理由で会社や部門を選んでくる学生が増えており、中途採用者も皆70台のスコアを出すプロ級という。専門性への「本気の愛着」が、採用と事業の両面で独自の強みを形成しています。

互いを高め合う一期違いの同志──25年が生んだ信頼と革新

1998年入社の北村氏、1999年入社の比毛氏。異なる事業部でありながら、互いへの尊敬と信頼は深く、その関係性が両者の挑戦を支えています。

「北村さんはとにかく面白い人。年始の決起会では他の部長じゃ言わないようなことを言う」と比毛氏。一方、北村氏は「話を聞いていると本当に勉強になることしかない。日本のCOBOL業界の最重鎮が比毛さんかな」と評します。

軽妙なやり取りの裏には、深い信頼があります。「次は比毛さんが会社継ぐのかなぐらいな感じで見ています」という北村氏の言葉は、単なるリップサービスではなく、長年共に戦ってきた同志への本音の評価でしょう。

成功体験で若手を育てる──二人のマネジメント哲学

マネジメントにおいても、二人には共通する哲学があります。

北村氏は「成功体験をさせる」ことに注力します。「できるだけ若手に独り立ちさせて、お客さんのところに一人で放り込んで、一人で頑張って解決させる。そこで自信をつけてもらったら次の仕事にも繋がる」。ゴルフ場という顧客数の多い領域だからこそ、若手に経験の場を与えやすいという利点を最大限に活かしています。

比毛氏は「成長実感を持たせる」ことを重視します。「目標管理を毎月か2ヶ月に1回、対面でやる。どうなりたいかと現状の状況、私が見た印象をフィードバックしてあげて、成長している実感を持たせる」。巨大なエンタープライズ案件が多い比毛氏の事業部では、成長の可視化と丁寧なフィードバックが若手育成の要となっています。

「従業員満足なくして顧客満足なし」──社員を最優先する企業文化

二人が口を揃えて語るのが、東京システムハウスの企業文化です。

「代表が儲けた分はどんどん社員に還元すると言ってくれているので、非常にやりがいがある」と北村氏。比毛氏は代表の言葉を引用します。「『従業員満足なくして顧客満足なし』。その実践として、家族イベントや運動会を開催したり、オフィスを移転したり。結構従業員のことを考えている会社だと感じる」。

週末には役員と幹部社員が集まり、中長期計画を語り合う合宿も定期的に実施。「泊まりだと時間制限がないので、深夜まで仕事のことを語り尽くす場になった」と北村氏は振り返ります。「売上と社員の給料を上げる」という目標に向けて、夜を徹して議論する文化が、東京システムハウスの原動力となっています。

それぞれが描く未来──COBOLは世界へ、ゴルフは次の世代へ

比毛氏の夢は壮大です。「自分たちの製品やソリューションを海外に展開すること」。COBOLシステムの課題は欧州・米国にも全く同じ問題が存在しており、グローバル展開への布石として、AI駆動開発コンソーシアムや各社との協業が意味を持ちます。

一方、北村氏は日本のゴルフ文化を守り育てることに情熱を注ぎます。「ゴルフ人口は少子高齢化で減少傾向にある。だからこそ、ゴルフ場が利益を上げられる仕組みを提供し、ゴルフ場が儲かると同時に、ゴルファーも増えてもらえると非常に嬉しい」。50歳となった今も「一生ゴルフの仕事を続ける」という決意は揺るぎません。

SAJと共に描く、ソフトウェアが拓く産業の未来

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)が設立40周年を迎えた今、IT業界には北村氏・比毛氏のように25年以上の現場経験と最先端の挑戦を両立させるプレイヤーの存在が、かつてないほど求められています。AI駆動開発コンソーシアムの設立、エクサとの協業、WalkMe・Blue Prismとのパートナーシップ——これら一連の動きは、東京システムハウスが「レガシー企業」から「DXの総合支援企業」へと進化を遂げつつあることを示しています。

ゴルフという伝統文化とCOBOLという古い技術。一見すると「古いもの」に向き合っているようで、その実、最先端の技術と新しい価値を生み出し続けている二人。SAJが40年をかけて積み上げてきたソフトウェア産業の未来像と、一期違いの同志が刻む物語は、確かな方向性でつながっています。

【プロフィール】

北村悟志(きたむら・さとし)東京システムハウス株式会社ゴルフシステムサービス部 部長。1998年入社。全国のゴルフ場を顧客に、ゴルフ場基幹システムとレストラン向けシステムを提供。営業的役割を得意とし、受注獲得に注力。近年ではゴルフ場レストラン向けタブレット・スマホオーダーシステムを企画・製品化し、100ユーザー超の獲得に成功。「日本のゴルフ文化を守り育てる一翼を担いたい」という思いで、50歳となった今も一生ゴルフの仕事を続ける決意を持つ。神戸在住。ポケモンGOで歩きまくり、チェンソーマン映画を追いかける一面も。

比毛寛之(ひもう・ひろゆき) 東京システムハウス株式会社 事業部長。1999年入社。企業の基幹システムを支える古い言語「COBOL」の刷新を25年以上手がける。COBOLコンソーシアム会長を務め、「日本のCOBOL業界の最重鎮」と評される。最近では「AIベテランエンジニア」システムを開発し、COBOLソースコードから自動で仕様書を生成、退職する技術者の知識をAIで継承する仕組みを実現。若手とベテランがバランスよく活躍する組織を率いる。入社当初から持ち続ける「自社製品を海外展開する」夢の実現を目指している。

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【一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)】

一般社団法人ソフトウェア協会(略称:SAJ)は、ソフトウェアに関わるあらゆる企業、団体、個人を繋ぎ、デジタル社会の実現を推進する業界団体です。800社以上にご加入いただき、創立40周年を迎えました。これからもソフトウェアの未来を創造し、国内外のデジタル化推進に貢献してまいります

入会お問い合わせ・詳細は以下よりご連絡ください。 SAJ事務局お問い合わせページ:https://www.saj.or.jp/contact/

 

【関連リンク】

インタビュー記事全文https://www.saj.or.jp/40th_branding/heroes_tsh

本企画のインタビュー記事一覧https://www.saj.or.jp/40th_branding

SAJ 40周年記念サイトhttps://40th.saj.or.jp/

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)https://www.saj.or.jp/

東京システムハウス株式会社 公式サイトhttps://www.tsh-world.co.jp/

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会社概要

URL
https://www.saj.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区赤坂1-3-6 赤坂グレースビル
電話番号
03-3560-8440
代表者名
田中 邦裕
上場
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資本金
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設立
1986年02月