豪雨災害で傷ついた城下町を救ったのは、一匹の迷い猫だった――。
備中松山城「猫城主」さんじゅーろーの奇跡の実話を描く感動のノンフィクション『猫城主になったさんじゅーろー』発売 新章を書き下ろし「児童書」として刊行
ハート出版は、岡山県高梁市・備中松山城で全国的な人気を集める「猫城主」さんじゅーろーの実話を描いた児童書『猫城主になったさんじゅーろー』(著・西松宏)を発売いたします。
本書は、一匹の猫の人気物語ではありません。
平成30年7月豪雨(西日本豪雨)で甚大な被害を受けた岡山県高梁市。その復興の歩みと、人々に希望を与えた一匹の迷い猫との出会いを描いた、実話に基づく感動のノンフィクションです。

◆豪雨災害で沈んだ町に現れた「救世主」
2018年7月、西日本豪雨は岡山県高梁市にも深刻な被害をもたらしました。
町は浸水し、市民生活は大きな打撃を受け、市のシンボルである国指定重要文化財・備中松山城も登城道の崩落などにより一時閉城。観光客は激減し、地域経済にも大きな影響が及びました。観光協会の職員や城の管理人たちは復旧作業と観光再生に奔走しますが、先の見えない日々が続いていました。
そんな中、標高430メートルの山頂に建つ備中松山城へ、一匹の茶白猫が姿を現します。
人をまったく恐れず、登城した人々に自ら近寄り、足元にすり寄り、抱っこまでさせてしまう不思議な猫。その愛らしい姿は、災害で沈んでいた人々の心を少しずつ明るくしていきました。
やがて猫は、新選組隊士・谷三十郎にちなみ「さんじゅーろー」と名付けられます。
これまで、観光客にとっては「天守を見る」のが目的だった備中松山城でしたが、「さんじゅーろーに会うために登る城」へと変わっていきました。SNSで写真が拡散され、新聞・テレビが次々に紹介。全国から猫好きや歴史ファンが訪れるようになり、災害後に落ち込んでいた来城者数はV字回復への道を歩み始めます。

◆「人を笑顔にし、人を泣かせる猫」
著者・西松宏氏が何度も備中松山城へ通う中で印象に残ったのは、さんじゅーろーが単なる人気猫ではなかったことです。
亡くした愛猫を思い出しながら、さんじゅーろーを抱きしめて涙を流す人。
「もう一度、あの子に会えたような気がしました。」
そう語る来城者の姿を目の当たりにし、著者は、さんじゅーろーは「人を笑顔にするだけでなく、人の心に残る思い出まで呼び起こす存在」であることを実感したといいます。
だからこそ本書は、猫好きだけのための物語ではありません。
家族への愛情、命の尊さ、人とのつながり、そして喪失を抱えながら前へ進む力を描いた物語でもあります。
◆苦しみの裏側には、必ず希望がある
著者はあとがきで、さんじゅーろーの人生を「コインの表と裏」に例えています。
家を飛び出したことも、豪雨災害も、度重なる失踪騒動も、その時は誰にとっても苦しい出来事でした。
しかし、その出来事があったからこそ、さんじゅーろーは猫城主となり、多くの人々を笑顔にし、高梁市の観光復興にも貢献する存在になりました。
「つらく悲しい出来事の裏には、喜びや希望、チャンスがある。」
本書は、この普遍的なメッセージを子どもたちにもわかりやすく伝えています。
◆前作から7年、新章を書き下ろし児童書としてリニューアル
本書は、2019年に刊行されたフォトブックをもとに、文章を活かしながら、新たに第6章を書き下ろした新装版です。
前作刊行後、コロナ禍による来城者の減少、長年さんじゅーろーを支えた「じいや」の引退、新しいスタッフへの世代交代など、この7年間に起きた出来事を新たに収録。還暦を迎えたさんじゅーろーの「現在」まで描かれた決定版となっています。

◆子どもだけでなく、大人にも届けたい一冊
本書は児童書として刊行されますが、その読後感は世代を問いません。
災害から立ち上がろうとした地域の人々の姿、命と向き合う家族の決断、偶然が積み重なって生まれた奇跡、そして逆境の中でも希望を見失わない人間の強さ。
読む人それぞれが、自分自身の人生と重ね合わせることのできる一冊です。
読み終えた後には、標高430メートルの天空の山城を訪れ、城下町を吹き抜ける風を感じながら、猫城主・さんじゅーろーに会いたくなる――。
そんな「本の先にある体験」へと読者を誘う作品でもあります。
【本書の特長】
西日本豪雨からの復興を支えた「猫城主」の実話
地域再生と観光復興を描くノンフィクション
命・家族・動物との絆を考える児童書
新章を書き下ろした新装決定版
防災教育・道徳・総合学習にも活用できる一冊

【書籍情報】
書名:『猫城主になったさんじゅーろー』
著者: 西松宏
仕様:A5判上製・168ページ
ISBN:978-4-8024-0250-7
発売:2026.07.28
本体:1600円(税別)
発行:ハート出版
商品URL:https://www.810.co.jp/hon/ISBN978-4-8024-0250-7.html
【著者】西松 宏(にしまつ ひろし)
児童書作家、写真家、フリーランスライター。1966年生まれ。関西大学社会学部卒業。
95年阪神淡路大震災を機にフリーランスライターとなる。雑誌やスポーツ紙、WEBなどで日々のニュースやまちの話題など幅広いジャンルを取材する一方、「人と動物の絆を伝える」がライフワークテーマのひとつ。
主な著書(児童書ノンフィクション)は「犬のおまわりさんボギー ボクは、日本初の“警察広報犬”」、「猫のたま駅長 ローカル線を救った町の物語」、「備中松山城 猫城主さんじゅーろー」(いずれも弊社刊)、「こまり顔の看板猫! ハチの物語」(集英社)など。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
