【三浦工業株式会社】排熱をエネルギーに変える「舶用バイナリー発電システム」~NEDOの実用化開発フェーズ完了~
産業用ボイラメーカーの三浦工業株式会社(東京本社:東京都港区、代表取締役:米田剛、以下、「三浦工業」という)は、船舶の排熱を活用して発電する「舶用バイナリー発電システム」を開発しております。本開発は国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて進めてきました。このたび、NEDOの実用化開発フェーズにおいて予定していた検証試験を3月に完了いたしましたので、お知らせいたします。
開発背景およびこれまでの活動実績
2023年7月、国際海事機関(IMO)において、2050年までに温室効果ガス(GHG)排出を実質ゼロとする削減戦略が採択され、船舶分野においても省エネ技術導入の重要性が一段と高まっています。
三浦工業が開発する舶用バイナリー発電システムは、船内主機(エンジン)からの排熱を活用して発電するシステムで、過給機からの掃気熱に加え、排ガスからも熱を回収する多段熱回収方式を採用しています。この方式により、発電量の倍増と低負荷運転時でも安定した高効率な発電が可能です。発電用燃料を削減できる今後のGHG削減施策のひとつとして期待されています。

今回の検証試験では、この多段熱回収システムとして新たな制御技術も含め、海上運用を想定した各種運転条件下での性能および信頼性の評価を実施し、良好な結果が得られました。
今後の展開
現在、環境負荷の低い新冷媒の適用およびシステムの大容量化対応に向けた製品開発を進めており、検証試験完了後には試験船に搭載して実証試験を実施する予定です。この実証試験を経て、本システムの販売を開始する計画です。
今後も舶用バイナリー発電システムによって船舶の省エネルギー化と環境負荷低減に貢献すべく、引き続き開発に取り組んでまいります。

※陸上試験設備
舶用バイナリー発電システムの陸上試験設備では、船舶の主機関からの排熱の代わりに蒸気ボイラの蒸気を疑似熱源として使用しています。
関連リリース
2022年7月12 日:舶用バイナリー発電システムに関する技術ライセンス契約締結のお知らせ
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