JAXA事業「月面推薬生成プラントの実現に向けた地上実証プラントの概念設計及び要素試作試験」に採択

日揮HD

日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO 佐藤 雅之)は、海外EPC事業会社である日揮グローバル株式会社(代表取締役 社長執行役員 ファルハン・マジブ。以下、日揮グローバル)が、本年11月6日に、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)の企画型競争入札事業である「月面推薬生成プラント※1の実現に向けた地上実証プラントの概念設計及び要素試作試験」(以下、本業務)に採択されましたので、お知らせします。

米国のアルテミス計画に代表されるように、現在世界的な月面開発の潮流が加速するなか、JAXAは、「日本の国際宇宙探査シナリオ(案)2021」※2において、将来的な月面における水資源利用の実現に向けて、2020年代に月面推薬生成プラント全体システムの概念検討や要素技術検討、地上実証等を行い、2030年代にプラント建設地の事前調査(地盤調査、測量)や月面実証プラント建設に着手、2040年までに推薬プラントの本格稼働を開始する計画案を示しています。本計画の一環として、JAXAは本業務に関する入札の公募を本年9月に行いました。

日揮グローバルは、本業務において主に次の2点を実施し、2025年3月31日までにJAXAに検討結果を提出する予定です。

1. 地上実証プラントの概念設計

地上実証プラントのシステム要求検討、システム仕様及び開発計画等の検討、地上実証試験環境の検討

2. 水抽出プロセスに関する要素試作試験等

水抽出プロセスに関する技術課題識別及び今後の実証計画検討

含水レゴリス(月面の砂)からの水抽出実験

日揮グループは、創業以来90年以上に亘って、エネルギー関連分野をはじめ、社会・産業インフラ分野に至る幅広い分野のプラント・施設の設計・調達・建設(EPC)事業に携わってきました。その実績は、2万件以上におよび、砂漠やジャングル、極北、海上など様々な環境のもとでプロジェクトを遂行してきました。また、1980年代から2000年代初頭にかけて、宇宙ステーションを利用した微小重力環境利用サービスの提供、安全・品質保証分析などの宇宙関連ビジネスにも携わってきました。

日揮グローバルにおいては、2018年から社内有志メンバーによって宇宙関連ビジネスへの参画検討を進め、2020年12月に月面での燃料(水素)供給プラントの実現に向けた検討組織「月面プラントユニット」を設置しました。2021年6月には、JAXAと月面推薬生成プラントの構想検討に係る連携協力協定を締結し、約2年間をかけて月の水資源を利用した月面推薬生成プラント構想に関する概念検討を行い、その実現に必要な技術要素、研究課題の洗い出しおよび研究開発計画の検討を実施しました。また2023年12月にはJAXA事業「月面推薬生成プラントの実現に向けたパイロットプラントの概念検討」に採択※3され、月面での実証プラントに関する概念検討や実証計画の立案などを行いました。本業務遂行にあたっては、これまでの検討などの成果を実績とし、進めてまいります。

日揮グローバルは、当社グループがこれまで培ってきたエンジニアリング技術やプロジェクト遂行力などの知見や経験を活かし、本業務を通じて、人類の宇宙におけるさらなる持続的な活動の実現に貢献してまいります。

※1 レゴリス(月面の砂)に含まれる水分を抽出し、有人月離着陸機や飛翔移動機の燃料となる液体水素および液体酸素を生成する設備。

※2 掲載URL

https://www.exploration.jaxa.jp/assets/img/news/pdf/scenario/2021/Scenario2021.pdf

※3 日揮ホールディングス 2023年度プレスリリース

“JAXA事業「月面推薬生成プラントの実現に向けたパイロットプラントの概念検討」に採択”(https://www.jgc.com/jp/news/2023/20231206.html)

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会社概要

URL
https://www.jgc.com/
業種
建設業
本社所在地
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA
電話番号
045-682-1111
代表者名
佐藤 雅之
上場
東証1部
資本金
236億1173万円
設立
1928年10月