「N=1」の声から社会とビジネスを動かす─インクルーシブデザインスタジオ CULUMU、3 年間の実践知をまとめた『スタジオ概要デッキ』公開
5000以上のNPO(非営利組織)/ 研究機関などのソーシャルセクターとのネットワークと共創現場の知見を凝縮。パーパス起点の事業開発を志向する企業との対話を加速

株式会社STYZ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田中辰也)が運営するインクルーシブデザインスタジオ CULUMU は、2025年9月に設立3周年を迎えるにあたり、共創型事業開発の方法論とプロジェクト知見をまとめた『Design Studio Deck (スタジオ概要資料)』を本日公開しました。
N=1(象徴的な当事者)の声を起点に社会課題と企業アセットを接続する独自フレームワーク「N1キャンバス」 や、空間・ブランド・プロダクトまでを一気通貫で支援してきた事例を開示し、「社会価値と経済価値を両立したい企業」との建設的な対話を今後も促進します。
デザインが経営に組み込まれるまでの近年の潮流
近年、企業競争力の源泉は 機能・価格 から 体験価値と社会的スタンス へシフトしています。日本でも公的ドキュメントが後押しする形で、デザインを経営戦略に取り込む動きが本格化しました。

政府等でも、経済産業省・特許庁は2018年に「デザイン経営宣言(※1)」を発表。デザインをブランド価値とイノベーション創出の両輪とする経営資源と位置づけ、国内企業に戦略転換を促しました。
さらに2025年には、九州経済産業局が「経営戦略としてのインクルーシブデザイン(※2)」と題した報告書を公表し、“当事者との共創”が経営と社会課題をつなぐ新たな起点になりつつあることを示しています。
デザインは単なる“表現手段”ではなく、多様な声を起点に事業を構造化するための思考と実装のアプローチとして、企業経営の中枢へと位置付けられつつあります。
CULUMUが提供する「社会課題とイノベーションを繋ぐ」協業モデルとは?
こうした潮流の中で、インクルーシブデザインを経営・事業開発の文脈に持ち込む動きが広がりつつあります。 CULUMU もまた、5,000 以上の非営利団体ネットワークや「N1キャンバス」を活用し、〝ひとり〟の当事者の声から社会課題を構造化する共創型デザインスタジオとして、多様な業界で実装を進めてきました。

(※1)出典元:経済産業省・特許庁「デザイン経営宣言」
https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/kenkyukai/kyousou-design/document/index/01houkokusho.pdf
(※2)出典元:九州経済産業局「経営戦略としてのインクルーシブデザイン」
https://www.kyushu.meti.go.jp/seisaku/kyosoryoku/oshirase/250312_1_1.pdf
デッキ公開で目指す3つのアクション
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方法論の可視化 — N1キャンバス/共創プロセスをオープンナレッジ化
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共創パートナー拡大 — 医療・モビリティ・建築など多業界と協働機会を創出
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エビデンスベースの開示 — ワークショップ累計参加 1,000 名・満足度 97%

具体事例で見る CULUMU の取り組み

2022年にNPOネットワークを基盤としたインクルーシブデザイン支援事業を開始しました。23〜24年には当事者直結の「CULUMUリサーチ」をローンチしてGood Design賞を受賞しました。25年には企業向けアクセラレーションプログラムを立ち上げ、インクルーシブや社会課題を起点とする事業開発支援を本格化しています。

区分 |
取り組み例 |
主な成果 |
---|---|---|
新規事業 |
発達特性児童×児童向け商品開発 |
“体験”起点で新カテゴリ製品のリサーチ |
空間・建築 |
小学校改築プロジェクト(大阪府) |
「–から0」→「0から++」へ。包摂的学習環境を実装 |
ブランド×社会課題 |
小売×寄付アプリ「BE+CAUS」 |
購買行動を寄付へ転換しサステナブル循環を創出 |
共創基盤 |
5,000 以上の NPO ネットワーク(※3)/B Corp認証 |
社会課題専門家との協働体制を確立 |
(※3):2016年にリリースされた株式会社STYZが運営するオンライン寄付プラットフォーム「Syncable(シンカブル)」は、2025年5月現在、任意団体から社会医療法人まで様々な社会課題解決に挑む団体の登録数が5,000を超えています。
CDO 川合俊輔が語る『N=1』の可能性

インクルーシブデザインスタジオCULUMU
川合 俊輔(CDO)
■多様な人の経験がイノベーションの兆しに
CULUMUは設立から3年間、当事者(N=1)の視点を起点に、多様な人々の声を取り入れたインクルーシブデザインに取り組んできました。5,000を超えるNPO・NGOネットワークを活用し、社会課題と企業の製品開発を両立させるソリューションを提供しています。
開始当初は小規模なプロジェクトでしたが、現在では多くの企業や自治体と連携し、取り組みを着実に拡大しています。
今後もデザインの重要性と可能性を探究し、より良い社会の実現を推進してまいります。
Design Studio Deck (スタジオ概要資料)の概要と入手方法


公開資料 |
CULUMU スタジオ概要デッキ(PDF 54ページ) |
URL |
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価格 |
無料 |
想定読者 |
新規事業/R&D/ブランド戦略/サステナビリティ推進部門 ほか |
「社会×事業」両立に向けた共創プログラムの拡充と支援策

CULUMUは、生成AI活用ワークショップやインクルーシブアーキテクチャ領域を拡張しつつ、「社会×事業」を両立する共創プログラムを強化します。デッキ内容に関する説明会や個別相談も随時受け付けています。また、今回のスタジオ概要資料の公開に合わせ、3周年のキャンペーンとして当事者視点を社内に持ち込むことを目的にした、以下 2 種類のワークショップキットの無料配布(※4)で提供いたします。
(※4)数量に達し次第、スターターキットの配布は終了となります。

キット名 |
同梱物 |
主な用途 |
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インクルーシブデザイン ワークショップ キット |
・ワークショップ用カード一式 |
異なる視点から課題を洗い出す初動ワーク |
AIUXワークショップキット(※5) |
・AIプロンプト例カード |
生成 AI を活かしたアイデア創出体験 |
(※5)AIUX ワークショップキットの発送開始時期は2025年7月を予定しております。
ご希望の方は以下のお問い合わせフォームより、必要事項を入力の上お申し込みください。
次の3年に向けた拡張ロードマップ

今後3年間、CULUMUは「①社会課題ドリブンの事業開発を多業界へ横展開」「②デザイナー組織を拡充してプロダクトから建築・空間まで支援範囲を拡張」「③N=1データを蓄積し学術・行政との共創を強化」の3軸で、社会価値と経済価値の両立を一段と加速させます。
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社会課題ドリブンのデザインプロセスの横展開
└ 多業界へ新規事業開発ノウハウを水平展開し、実装領域を拡大 -
広義なデザイン支援の確立
└ デザイナー採用を一層強化し、プロダクト〜建築・空間まで一気通貫で伴走 -
N=1データと連携基盤の拡充
└ 当事者データを大幅に蓄積し、学術・行政と連携した共創プロジェクトを推進
株式会社 STYZ 概要
「民間から多種多様な社会保障を行き渡らせる」をミッションに掲げ、STYZは3つの事業があります。非営利セクターを中心に新しく資金流入を促す『ドネーションプラットフォーム事業』、企業課題と社会課題の解決を共に目指す『インクルーシブデザイン&エンジニアリング事業』。そして、次世代的なテクノロジーで人間ならではの体験を創造する『システム開発&エンジニアリング事業』になります。3つの事業を通じて、企業(ビジネスセクター)・行政(パブリックセクター)、NPO(ソーシャルセクター)、個人との媒介となり、社会の課題解決の促進を行います。

社名 |
株式会社STYZ |
代表者 |
代表取締役社長 田中 辰也 |
資本金 |
5,725,000円 |
売上高 |
非公開 |
設立 |
2016年3月 |
従業員数 |
60名(業務委託含む) |
HP |
コーポレートサイト(https://styz.io/) ドネーションプラットフォーム事業(https://syncable.biz/) インクルーシブデザイン事業(https://culumu.com/) システム開発&エンジニアリング事業(https://styz.io/tech) |
所在地 |
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-4 クエストコート原宿102 |
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