【大学に通ってよかった?学費に見合う価値はあったのか】大卒者500人アンケート調査
大学は学費に見合う価値があったかに関する意識調査
株式会社ビズヒッツ(本社:三重県鈴鹿市、代表取締役:伊藤 陽介)は、大卒者500人を対象に「大学は学費に見合う価値があったかに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
大学進学にかかる学費は決して安くはありません。そのため「高い学費を払ってまで、大学に行くべきだろうか」あるいは「子どもを大学に行かせるべきだろうか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回、株式会社ビズヒッツ( https://bizhits.co.jp/ )が運営するBiz Hits記事監修サービス( https://bizhits-supervision.com/ )は、大卒者500人に「大学は学費に見合う価値があったか」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、To Be Myself( https://www.tobemyself.biz/ )代表の秋田拓也氏よりご考察いただいております。
※データの引用・転載時のお願い
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、引用元として「Biz Hits記事監修サービス」の公式サイトURL( https://bizhits-supervision.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:大卒の人
調査期間:2025年4月7日~18日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性316人/男性184人)
回答者の年代:20代 21.2%/30代 36.6%/40代 22.4%/50代以上 19.8%
【調査結果サマリー】
・大学は学費に見合う価値があったと思う人は71.2%
・大学は学費に見合う価値があったと思う理由1位は「専門知識が身についた」
・大学での学びや経験が仕事や収入に役立っている人は59.4%
・社会人になって役立った大学での学び1位は「専門分野の知識」
大学は学費に見合う価値があったと思う人は71.2%

大卒者500人に、大学は学費に見合う価値があったかを聞いたところ、「十分あった(32.2%)」「まああった(39.0%)」が合わせて71.2%にのぼりました。
多くの人は大学進学で得た結果にある程度の価値を見出していることがわかりました。全体的な傾向としては、大学の学費は高くても払う価値があると言えます。
大学は学費に見合う価値があったと思う理由1位は「専門知識が身についた」

「大学が学費に見合う価値があったと思う理由」を聞いたところ、1位は「専門知識が身についた(23.0%)」、僅差の2位は「就職に有利だった(21.8%)」でした。3位「大切な出会いがあった(14.8%)」が続きます。
就職や就職後のキャリア形成に関する項目が上位に入っています。
一方で3位「大切な出会いがあった」や6位「視野が広がった」など、人生経験や社会経験という意味での価値を挙げる声も多く見られました。大学が人間的成長の場とも認識されていることがわかります。
<1位 専門知識が身についた>
・大学以外だったら学べない分野を詳しく学習できた。国際関係学部所属で、最新の世界情勢について詳しい教授が毎回講義をしてくれたので、おもしろいと思える授業がほとんどだった(20代 女性)
・知識や技能を、その道のプロとして活躍する先生に教えてもらえた(30代 女性)
・希望した職種の専門知識を身につけられた(40代 男性)
大学の教員は教育者であると同時に、専門分野に関する研究者であるため、大学は高度で最新かつ体系的な知識を学べる場です。そのため、大学でしか得られない知見やプロフェッショナルから学べる環境を魅力として挙げた人もいました。興味のある専門分野を深く学ぶことにより、知識欲が満たされて充実感を得られます。
また専攻を活かして就職した人は、「スムーズな就職」や「就職後の活躍」につながるという実利も得ています。
<2位 就職に有利だった>
・地方の国立大学ではありましたが、「国立大学出身」というのは就職活動時には多少ブランドを得られたと思います(30代 女性)
・大卒が条件の求人に応募できた(50代以上 男性)
希望の企業・業界や職種に就職できることは、学費に対するリターンとして目に見えやすいものです。大学の就職支援体制や大学がもつブランド力などにより、就職活動が楽になったと感じている人が多くなりました。
大学によっては、研究室(教員)が学生を企業に推薦する場合もあります。また求人によっては、応募時に大卒資格が必要なケースも。
新卒時の就職活動だけではなく、「転職活動に学歴や大学で得た資格が役立った」という声も複数ありました。
<3位 大切な出会いがあった>
・大学でお世話になった先生と今でも交流があり、先生とのご縁があっただけでも十分な価値があったと思うから(30代 女性)
・価値観の違う多くの人と出会い、共に学べた。学んだことはもちろん、「あの場に身を置いたこと」が一番価値のあることだったと思う(40代 女性)
・「弁護士」「霞が関の官僚」「メガバンク部長職」といった優秀な同期や先輩と知り合えた。人脈という無形の財産が何よりも大きい(50代以上 男性)
授業や実習だけから得た知識や体験だけではなく、「学部学科」「ゼミ」「部活・サークル」などの人間関係を通じて得た経験や人脈も、評価されているとわかります。具体的には「長年交流を続けたいと思える恩師との出会い」「異なる価値観をもち、自分に刺激をくれる仲間との出会い」などです。
実際に大学で得た人脈は、社会人になってからも「心のよりどころ」や「営業活動や転職のきっかけ」となります。
<4位 資格を取得できた>
・大学でしか取れない資格を得た(20代 男性)
・看護師になりたいと思い、公立の4年制看護系大学を卒業。無事看護師と保健師の2資格を取れたので、医療職資格としては割とコスパが良かったと感じる(30代 女性)
・就職氷河期であったため、大学で国家資格を取得していなければ、今の生活はないと思う(40代 女性)
大学で所定のカリキュラムを履修することが原則となっている国家資格は、多々あります。資格が必要な仕事を目指した人は、学資格を取得できたことで、「大学には学費に見合う価値があった」と判断していました。
また「公立大学で2資格取得でき、コスパが良かった」という回答があったように、国公立など学費が比較的安い大学を卒業した人は、学費から得られるリターンに満足しやすい傾向があると言えます。
<5位 社会人基礎力がついた>
・専門知識だけでなく、批判的思考力や問題解決能力が身につき、将来のキャリアの基盤となりました(20代 女性)
・研究をやり通した経験は、社会で仕事をやり通す力にもつながっていると思う(30代 女性)
・受け身の学習だけでなく、自分自身で考え抜いてレポートや卒業論文を書く必要があったので、調査や実験を通して客観的にものを考える癖がついた(50代以上 男性)
大学で、問題解決能力や論理的思考力など、社会人としての基礎となる力を身につけたことも、学費に対するリターンとして評価されていました。
大学では「卒業論文の執筆」「研究活動」「実習」など、自分で考えて行動したり発表したりすることで、学びを得る体験も多くあります。講義を聞くだけの受動的な学びではなく、能動的な学びで養われた力が社会人になっても活かされていると感じている人も多いとわかります。直接的な職業訓練とはまた違う視点です。
<6位 視野が広がった>
・もともと志望していた業界とは異なる業界の良さに気づけるような授業があった(20代 女性)
・留学をする機会があり、留学生との交流も多かったので、国内だけでなく世の中のことをもっと知る機会になった(30代 女性)
・さまざまな考え方に触れて、成長できたと思う(40代 女性)
大学での幅広い学びや留学などの経験を通じて視野や世界観が広がり、「自分が変わった」という点を評価している人も多くなりました。
大学では教員から同級生・後輩までさまざまな人と出会えます。また授業以外にも「実習」「留学」「部活・サークル活動」「ボランティア」など、さまざまな活動に参加するチャンスがあります。さらに履修ルールに則っていれば専攻分野以外の授業も履修可能。
視野を広げるチャンスがそこら中に散らばっている場であると言えます。
<7位 仕事に活かせている>
・会計知識が資産運用や仕事に役立った(30代 男性)
・今、大学で学んだ知識を使って仕事できているから(40代 女性)
大学で学んだ知識や考え方が仕事で役立っている場合には、「学費を払ってでも大学に行っておいてよかったな」と感じやすくなります。将来への投資としての学びから、しっかりとリターンを得られているからです。
大学での学びや経験が現在の仕事や収入に役立っている人は59.4%

「大学での学びや経験が仕事や収入に役立っているか」との問いには、「とても役立っている(21.2%)」「まあ役立っている(38.2%)」が合わせて59.4%でした。大半の人にとって、大学での学びや経験はキャリアの基礎となり、役立つことがわかります。
ただ「大学は学費に見合う価値があったか」という質問に「十分あった」「まああった」と答えた人よりは少なくなりました。
上記の結果は、「仕事や収入に直接は影響しなくても、大学進学には価値がある」と考えている人がいることを示しています。
社会人になって役立った大学での学び1位は「専門分野の知識」

「社会人になって役立った大学での学び」の1位は「専門分野の知識(19.4%)」です。2位「コミュニケーション能力(14.2%)」、3位「プレゼンテーション能力(8.6%)」が続きます。
実務に直結する能力とヒューマンスキルのどちらも重視されていることがわかります。また実務で活かせる能力の中では、「プレゼンテーション能力」「語学力」「パソコンスキル」「文章作成能力」など、多くの職場で活かせる汎用性の高い能力が多くランクインしました。
専攻に直接関係のない能力であっても、社会人になってから活かせるとわかります。
<1位 専門分野の知識>
・大学の授業で勉強したことが今の仕事とつながっているところがあり、少し知識があることで、仕事内容の理解が早いと思う(20代 女性)
・法学部だったので、法律の基礎知識が人事労務や法務で役立っている(30代 女性)
大学での専攻と関係する業界や職種に就職した人の場合、学んだ専門分野を実務で活かしやすいのがメリットです。業務の中で学んだ内容を活用できると、予備知識のない人に比べると、業務開始時に精神的なゆとりをもてると推測できます。
「専攻と関係のない仕事を選ぶと活かせない」という面はあるものの、専攻と求められる知識・スキルと合致した職務においては、かなり実用的です。大学で得た専門性がキャリア形成に直結し、働き始めてから「大学に通ったことの価値」を実感させることが伺えます。
<2位 コミュニケーション能力>
・癖の強い教授陣と接してきたので、会社にいる変な人にも、たいていはストレスを感じない(20代 女性)
・ゼミのインタビュー調査で鍛えたコミュニケーション能力やヒアリング力が、現職の営業活動で役立っていると思う(30代 女性)
大学生活の中でコミュニケーション能力を鍛える場としては、「ゼミ」「教員など目上の人との会話」「調査活動」「実習」サークル活動」などが挙げられ、多様な人との接し方を学べることがわかります。
大学で鍛えたコミュニケーション能力は、社内での人間関係づくりや営業活用で活かされています。
<3位 プレゼンテーション能力>
・物怖じしないようになった。人前でしゃべるのは苦手だったが、大学生活で何度も発表をして、克服できたと思う。大勢の前での発言や発表も、ちゃんと準備さえしていれば慌てなくなった(20代 女性)
・ゼミ発表やグループディスカッションで鍛えたプレゼン力と資料作成スキルが、営業や社内会議で役立っている(40代 男性)
大学時代には「ゼミや学会での発表」「オープンキャンパスで来場者を前に話す」といった経験を通じて、プレゼンテーション能力が養われます。プレゼンテーション能力は、社会に出てからも会議や商談などのシーンで役立っているとわかりました。
人前に出て話すだけではなく、資料作成などのプレゼン準備が役立っていると答えた人も複数います。社会人になると自分の考えを伝える機会が増えますし、発信力や資料作成能力が業務の成果にもつながることから、「大学での経験が役立っている」と感じている人も多くなりました。
<4位 語学力>
・英語学習に没頭した日々は、現在の仕事で日常的に英語を使えるスキルとなっています(20代 女性)
・留学経験です。大学のプログラムを通して海外に行きました。大学のプログラムだけあって充実していましたし、安心して渡航できるシステムが整っていました。おかげで、実務レベルで使える英語力だけは今もキープされています(30代 女性)
グローバルな職場で外国語を使って働く人々にとっては、語学力は実務上の大きな武器となります。
専攻が語学と直接関係なくとも、「大学が提供している留学プログラム」「構内に設けられた語学カフェ」などで外国語を学ぶことは可能です。
<5位 考える力>
・大学で学んだ「批判的思考力」や「問題解決能力」は、社会人になってから大いに役に立ったと思います。書いてあることや言われたことは参考にするけども鵜呑みにはせず、自分で考えてから行動するといったことは、大学で学ばせてもらったと考えています(30代 男性)
・論理的思考能力・問題解決力。レポートや論文の執筆で鍛えられた論理構成力は、企画書・プレゼン資料作成に直結。ゼミや研究での仮説検証は、ビジネス課題の分析スキルとして活きる(50代以上 男性)
大学では受け身の勉強だけではなく、ゼミでの発表や実験の計画立案など、自発的に考えることが求められます。論理的に考える力が身につくと、座学であっても内容を鵜呑みにせず、自分で判断できるようになってきます。
考える力は、職種や業界を問わず社会人全般に必要とされる能力であると言えます。
まとめ
今回の調査では、大卒者の7割以上が「大学は学費に見合う価値があった」と感じていることがわかりました。価値があると感じる理由としては、「専門知識を習得できるので、就職してから活用できる」や「就職活動や転職活動の有利さ」が多く挙がっています。
仕事内容や収入に直結しなかったとしても、人との出会いなど人生を豊かにする社会経験をする場としての機能がある点は、高く評価されていました。
総じて、大学で学んだことは、社会に出るためや社会に出てから役立つと言えます。つまり大学は単なる「学歴獲得の手段」「就職を有利にするためのツール」に留まらず、人生に多面的な影響を与える重要な場であることを示しています。
▽秋田拓也氏の考察
勉強にせよ、遊びにせよ、大学で学び得た経験は社会人になってから活かされる場面は多いのではないかと感じています。
「とりあえず大学に行け」私の時代では、どれだけの人が目的を持たずに大学に進んだのでしょうか。時間のゆとりと拘束から解放された自由さを味わいながら得られる、新たな体験と新たな交流は「お金には換えられない価値」があったのではないかと思います。
大学生活は、子どもから大人へ成長する段階の「ニュートラル期間」です。目的を持って大学に進学することはとても大切なことですが、目的が曖昧のまま大学に進んだとしても、大学生活を通じて何かを見つければ良いことです。
お金と時間を費やす「ニュートラル期間」をどう過ごして、どんな価値を見いだすかは、あなた次第ではないでしょうか。
▽監修者紹介

秋田 拓也
国家資格キャリアコンサルタント
産業カウンセラー
大手警備会社での採用人事を経験した後、国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラーの資格を取得して早期退職。その後、個人事業「To Be Myself」を設立。転職や就活のサポートなど、キャリアコンサルティングを活かして、個人や学校、企業などでキャリア形成に特化した活動をおこなっている。
※データの引用・転載時のお願い
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、引用元として「Biz Hits記事監修サービス」の公式サイトURL( https://bizhits-supervision.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
■株式会社ビズヒッツについて
当社では、求人サイトをはじめ、人材支援サービスやビジネスメディアを運営。
また、上記サービスを運営する中で得た知識と経験を元にコンサルティング業務も行っております。
▼関連サービス紹介
・Biz Hits Work( https://bizhits-work.com/ )
・Biz Hits( https://bizhits.co.jp/media/ )
・Biz Hitsオンラインアシスタント( https://bizhits-assistant.com/ )
・Biz Hits取材代行サービス( https://bizhits-interview.com/ )
・Biz Hits記事監修サービス( https://bizhits-supervision.com/ )
・Biz Hits医師監修サービス( https://bizhits-supervision.com/iryou/ )
・Biz Hitsインフォグラフィック制作( https://bizhits-infographic.com/ )
・Biz Hits Career blog( https://bizhits.sixcore.jp/ )
・Biz Hits副業マッチングサービス( https://bizhits-fukugyou.com/ )
・Biz Hits人材紹介・人材派遣業専門HP制作代行サービス( https://bizhits-jinzaihp.com/ )
・Biz Hits採用サイト制作代行サービス( https://bizhits-saiyo-site.com/ )
・Biz Hits採用特化Web広告運用代行サービス( https://bizhits-websaiyou.com/ )
・Biz Hits広告運用のインハウス支援サービス( https://bizhits-inhouse.com/ )
■会社概要
社名 : 株式会社ビズヒッツ
所在地 : 〒510-0208 三重県鈴鹿市鈴鹿ハイツ22-21
代表者 : 代表取締役 伊藤 陽介
設立 : 2009年1月19日
資本金 : 300万円
事業内容 : 求人情報サイト・WEBメディアの運営・コンサルティング
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 調査レポート
- ビジネスカテゴリ
- 就職・転職・人材派遣・アルバイトマーケティング・リサーチ
- ダウンロード