ストックマークと産総研グループが新たな共同研究で次のステージへ 実現性の高いビジネスプランを策定する自律型アイデア発想AIエージェントを研究
ストックマーク株式会社(本社:東京都港区、社長:林 達、以下:ストックマーク)と産総研グループ(国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下:産総研)および株式会社AIST Solutions)は、これまでの共同研究にて蓄積した大規模言語モデル(LLM)による自然言語処理技術をさらに発展させ、大量かつ高度な知識を熟知した人間でなければ生み出せないような新たなアイデアを発想可能な「自律型アイデア発想AIエージェント」の共同研究を新たに開始いたします。
ストックマークと産総研グループは、昨今の生成AI技術の急速な発展や複雑化により、従来の研究に加え、ビジネスプランに新たな発想を生み出すAI技術の研究にも注力していきます。

共同研究の概要
この度共同研究を行う、アイデアを発想可能なLLMベースの「自律型AIエージェント」は、高い厳密性が問われるビジネスシーンでの活用を想定しており、膨大で複雑な情報が乱雑するビジネス現場においても、「自社技術の新たな用途を模索提案する用途探索」や「営業活動における提案資料作成」など、様々なシーンにおけるビジネスプランの策定を高い実現性をもってアイデアを発想可能なAIエージェントの開発を目指します。
当研究は、決まったルールや枠にとらわれずに発想を行う自由発想ではなく、自社技術(シーズ)の特徴や提案背景など、特定の条件を理解した上での発想を促す「強制発想法」、一つ一つの概念を理解し概念同士を結びつける「ナレッジグラフ」等の最先端の生成AI技術を活用した研究です。
また、ストックマークが蓄積した豊富な生成AIの社会実装ノウハウを駆使することで、実際のビジネスシーンでの活用を想定した「自律型アイデア発想AIエージェント」の開発を目指します。
産総研人工知能研究センターの石垣達也, 陳重吉 (Chung-Chi Chen) 研究員は、自動言語生成の研究を進めてきました。近年では、未来についてのシナリオを生成する研究※1,2、さらには金融分野における分析レポートの自動生成※3.4等についての研究成果を発表しました。AI系トップ会議(IJCAI2024※5)でのワークショップ主催を通じAIから発想を得る技術の知見を蓄積してきました。本共同研究では、これまでに開発した技術を基盤に、最新の自律型AIエージェント技術と融合させることでさらなる技術発展を目指します。同時にストックマークとともに迅速な社会実装を行います。
※1:Automating Horizon Scanning in Future Studies, Tatsuya Ishigaki, Suzuko Nishino, Sohei Washino, Hiroki Igarashi, Yukari Nagai, Yuichi Washida, Akihiko Murai, LREC2022
※2:Term-Driven Forward-Looking Claim Synthesis in Earnings Calls, Chung-Chi Chen, Hiroya Takamura, LREC-COLING2024
※3:From Facts to Insights: A Study on the Generation and Evaluation of Analytical Reports for Deciphering Earnings Calls, Tomas Goldsack, Yang Wang, Chenghua Lin, Chung-Chi Chen, COLING2025
※4:GADFA: Generator-Assisted Decision-Focused Approach for Opinion Expressing Timing Identification. Chung-Chi Chen, Hiroya Takamura, Ichiro Kobayashi, Yusuke Miyao, Hsin-Hsi Chen. COLING2025
※5:Joint Workshop of the 8th Financial Technology and Natural Language Processing (FinNLP) and the 1st Agent AI for Scenario Planning (AgentScen), IJCAI2024, https://sites.google.com/nlg.csie.ntu.edu.tw/finnlp-agentscen/home
共同研究の特徴
当共同研究において、ストックマークと産総研グループは「強制発想法」「ナレッジグラフ技術」「蓄積された用途探索実績」の3つのポイントに注力して開発を行います。
強制発想法
条件や枠組みにとらわれない自由発想では、自律型AIエージェントによる発想は散漫してしまい、厳密性が求められるビジネス環境においては、正確性や実現性の観点から業務定着は見込めません。
そのため、今回の共同研究では、自社技術(シーズ)や、アウトプットとなる社会課題(ニーズ)を理解した環境下で発想を促す「強制発想法」を採用しております。
「強制発想法」で起点と終点を定めることで、自律型AIエージェントによる思考や発想が散漫にならず、要点をとらえた実現性の高いビジネスプランの策定を可能にします。
ナレッジグラフ構築
ストックマークは、言葉の意味を理解するだけなく、言葉同士のつながりも理解できる「ナレッジグラフ」の構築技術に強みを有しております。
これにより、自社技術(シーズ)の特徴や自社固有の表現、業界ごとの専門的な知識・用語、その他複雑な社内外情報を正しく理解し、自律型アイデア発想AIエージェントによる発想の精度や実現性の向上を可能にします。
蓄積された用途探索実績
ストックマークは、エンタープライズ企業300社からのフィードバックを得て、7年間蓄積した良質で豊富な「ビジネスデータ」に加え、独自に開発した「LLM」、最先端のAI技術を活用した「プロダクト」を有しており、これらを駆使し、新規用途探索を目的としたエンタープライズ企業との実証実験実績を豊富に有しております。
これらの技術やノウハウを活用することで、ビジネス現場での業務定着も視野に入れた自律型アイデア発想AIエージェントを実現します。
ストックマークの生成AIに関する取り組み
ストックマークは、AI領域のリーディングカンパニーとして、7年間独自に収集したビジネスデータ基盤、国内最大級の独自LLM開発を用いた生成AI基盤、日経225の3割が導入するプロダクト基盤の3つの基盤を軸に、ビジネス領域における生成AIの社会実装を支援しております。
生成AI基盤を作り、プロダクト活用までを完結させているからこそ持ちうるノウハウや、顧客とのPoCを通じて得た社会実装ノウハウをもって、当共同研究を行ってまいります。
【参考】
パナソニックHDとストックマーク、
国内最大規模(1000億パラメータ)の独自日本語LLM「Panasonic-LLM-100b」開発で協業
URL:https://stockmark.co.jp/news/20240702
日本ガイシ株式会社 新規用途探索の高精度化・高速化を目的に
ストックマークの独自LLMを活用した実証実験を開始
URL:https://stockmark.co.jp/news/20240208
各社コメント
ストックマーク株式会社 取締役CTO 有馬 幸介

企業が新規事業を生み出すうえで、創造性と実現性のバランスは必須とも言えます。生成AIが広く認知され、あらゆるシーンで活用されている反面、ビジネスシーンでは自由な発想だけではなく、具体的なビジネス環境に適応したアイデアを求められています。
今回の共同研究では、起点と終点を明確にした「強制発想法」を置くことで、厳密なビジネス要件を満たすAIエージェントの実現を目指します。 また、ナレッジグラフを活用し、企業内外の知見を統合することで、より精度の高いビジネスプランの策定が可能になります。ストックマークの生成AIの社会実装や用途探索の知見を活かし、産総研グループとともに、企業の競争力強化に貢献してまいります。
産総研グループ×ストックマークによるセミナーを無料開催

産総研グループとストックマークが協業し進めている、生成AIを活用したオープンイノベーションのプラットフォーム「産学連携ビジネスマッチングシステム※6」の取り組みについて紹介します。本セミナーを通じて、 技術(シーズ)と市場(ニーズ)をつなぐ最新のAIアプローチを知り、組織のイノベーション推進に役立つ情報の提供を予定しております。
※6:ストックマーク 産総研グループと協業し生成AIによる「産学連携ビジネスマッチング提案システム」の開発へ
このような方におすすめです
・製造業の新規事業開発者、研究者、開発者の方
・自社の研究や技術を社会実装へ繋げることにミッションを持っている方
・生成AIを活用したビジネス創出の可能性について知りたい方
開催概要
【名称】日本最大級の研究機関「産総研」が取り組む!
技術シーズと市場ニーズをつなぐ AIエージェント最前線
【日時】2025年3月27日(木)16:00~17:00
【場所】オンライン(Zoom)
【参加費】無料(事前予約制)
【申込先リンク】https://stockmark.co.jp/event/20250327
【登壇者】
・佐藤 稔久:国立研究開発法人産業技術総合研究所 情報・人間工学領域 連携推進室室長 博士(工学)
・宮下 東久:株式会社AIST Solutions プロデュース事業本部 担当部長 プロデューサ
・中川 大輔:ストックマーク株式会社 コンサルティング チームリーダー
ストックマーク株式会社について
ストックマーク株式会社は「価値創造の仕組みを再発明し、人類を前進させる」をミッションに掲げ、最先端の生成AI技術を活用し、多くの企業の企業変革を支援しています。
社内外の情報をワンストップで検索できる「Anews」及び、あらゆるデータを構造化し企業の資産に変える「SAT(Stockmark A Technology)」を運営しています。さらに、企業特化生成AIの開発や、独自システムの構築も支援しています。
会社名 :ストックマーク株式会社
所在地 :東京都港区南青山一丁目12番3号 LIFORK MINAMI AOYAMA S209
設立 :2016年11月15日
代表者 :代表取締役CEO 林 達
事業内容:自然言語処理を活用した、
事業機会の探索と意思決定の支援を行うサービスの開発・運営
URL :https://stockmark.co.jp/
株式会社AIST Solutionsについて
AIST Solutionsは、我が国のイノベーション・エコシステムを実践していく会社として2023年4月に始動しました。7つのソリューション領域で社会課題解決と産業競争力強化を可能にすべく、 産業技術総合研究所とそのパートナーが蓄積してきた科学技術を総動員することで オープンイノベーションを加速していきます。
このオープンイノベーションへの取り組みの一つとして、社会課題解決への貢献、技術的競争優位性、市場性、産総研とのシナジーなどの観点から産総研グループのミッション達成に貢献することが期待されるスタートアップ企業を、AISolスタートアップと認定し、事業共創を推進していきます。 AIST Solutionsは、産総研と一体となり、エンジニアリング、マーケティング、ビジネスアクセラレーション、資本などの様々な側面から、 AISolスタートアップの成長を支援し、事業化を共に進めます。
・関連情報:ストックマーク株式会社をAISol スタートアップとして認定いたしました(2024年5月31日)
会社名 :株式会社AIST Solutions
所在地 :東京都港区西新橋1丁目1番1号
設立 :2023年4月1日
代表者 :代表取締役社長CEO 逢󠄀坂 清治
事業内容:産総研の技術資産提供、民間事業者との共同研究コーディネーション、
研究成果の社会実装、社会課題解決型バリューチェーン構築、 スタートアップ事業創出
URL :https://www.aist-solutions.co.jp/
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