第25回日本乳癌学会学術総会においてアデランスがランチョンセミナーを初共催
総合毛髪関連企業・株式会社アデランス(本社:東京都新宿区、代表取締役 津村 佳宏)は、2017年7月13日(木)~15日(土)、マリンメッセ福岡・福岡国際会議場(福岡県福岡市)において開催された第25回日本乳癌学会学術総会で、アデランスがスポンサーシップをとるランチョンセミナーを初めて共催いたしました。
会期中の15日(土)、アデランス共催のセミナーが実施され、大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授の猪股 雅史先生が講演し、がん研究会有明病院 乳腺センター長の大野 真司先生が座長を務めました。
一方、企業展示では、医療用ウィッグをはじめとした当社商品にも、多くの医療関係者から注目されました。
第25回を迎える今回の学術総会は、「新たなる一歩 -ライフサイエンス研究の進歩-」をテーマに福岡県福岡市で開催され、アデランスが本学会にセミナーで共催するのは初めてとなります。
アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携をもって毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表していただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
■アデランスランチョンセミナー 講演概要
座長
がん研究会有明病院 乳腺センター長
大野 真司 先生
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授
猪股 雅史 先生
演題
抗癌剤治療による脱毛を予防する!
‐新規抗酸化剤を用いた予防剤開発プロジェクト‐
猪股雅史1) 、佐川倫子1) 、河野洋平1) 、平塚孝宏1) 、麻生結子1)
衛藤 剛1) 、後藤瑞生2) 、波多野豊2) 、北野正剛3)
1) 大分大学 医学部 消化器・小児外科学講座
2) 大分大学 医学部 皮膚科学講座 3) 大分大学
【はじめに】
がん患者の増加に伴い抗癌剤治療を受ける患者が増えている。脱毛は心的ダメージの大きな副作用があるにもかかわらずその有効な治療法は未だ存在しない。今回我々は新規抗酸化剤であるαリポ酸誘導体を用いて、抗癌剤治療後の脱毛に対する予防剤の開発を行った。
【脱毛予防剤の基礎研究】
ラット抗癌剤誘発脱毛モデルを用い、ラットの背部皮膚にαリポ酸誘導体を含有した軟膏;0% (ワセリンのみ), 0.5%, 1%, 5%, 10%を塗布し、脱毛の程度、皮膚組織の病理解析を行った。1%塗布群では、ワセリン群と比較し、著明な脱毛抑制効果を認めた。病理組織学では、1%塗布群は、毛根・毛幹の消失の軽減および炎症細胞浸潤所見の減少を認めた(図参照)。アポトーシスの指標であるカスパーゼ活性は、いずれの塗布群もワセリン群と比べ低値であった。
【乳癌患者を対象とした探索的臨床研究】
乳癌患者を対象として、術後抗癌剤投与期間中にαリポ酸誘導体1%含有ローションの塗布を行った。その結果、脱毛随伴症状(痛み、掻痒)の発生頻度が減少し、脱毛が著明に抑制された症例も認めた。また3-4回/日塗布群は1回/日塗布群と比較しその効果が高かった。
【乳癌患者を対象とした多施設共同臨床試験】
2014年より乳癌患者の術後補助化学療法による脱毛への効果を評価する目的で、多施設共同臨床試験(αCIA trial)を行った。2015年5月に100例の目標登録数に到達した。化学療法終了後1年の追跡期間後に最終解析予定である。
【おわりに】
αリポ酸誘導体の基礎研究および臨床研究において、乳癌患者における抗癌剤治療後の脱毛は、αリポ酸誘導体投与により抑制効果を示した。今後は、臨床試験の結果と機序解明に基づき、脱毛予防剤の開発が期待される。
■学会概要
学会名称 :第25回日本乳癌学会学術総会
会 期 :2017年7月13日(木)~7月15日(土)
会 場 :マリンメッセ福岡・福岡国際会議場(福岡県福岡市)
会 長 :熊本大学大学院生命科学研究部 乳腺・内分泌外科学分野 教授
岩瀬 弘敬 先生
※アデランス共催のランチョンセミナーは、7月15日(土)に開催しました。
一方、企業展示では、医療用ウィッグをはじめとした当社商品にも、多くの医療関係者から注目されました。
日本乳癌学会は「乳がんに関する基礎的ならびに臨床的研究を推進し、社会に貢献するとともに、社員及び会員である医師等の乳癌の研究、教育及び診療の向上を図ること」を目的に、10,000人にも及ぶ会員数を擁する一般社団法人で、学術総会への来場者数は5,000人を超えるものとなっています。
第25回を迎える今回の学術総会は、「新たなる一歩 -ライフサイエンス研究の進歩-」をテーマに福岡県福岡市で開催され、アデランスが本学会にセミナーで共催するのは初めてとなります。
アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携をもって毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。
その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、また、世界の研究者に研究成果を発表していただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
■アデランスランチョンセミナー 講演概要
座長
がん研究会有明病院 乳腺センター長
大野 真司 先生
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授
猪股 雅史 先生
演題
抗癌剤治療による脱毛を予防する!
‐新規抗酸化剤を用いた予防剤開発プロジェクト‐
猪股雅史1) 、佐川倫子1) 、河野洋平1) 、平塚孝宏1) 、麻生結子1)
衛藤 剛1) 、後藤瑞生2) 、波多野豊2) 、北野正剛3)
1) 大分大学 医学部 消化器・小児外科学講座
2) 大分大学 医学部 皮膚科学講座 3) 大分大学
【はじめに】
がん患者の増加に伴い抗癌剤治療を受ける患者が増えている。脱毛は心的ダメージの大きな副作用があるにもかかわらずその有効な治療法は未だ存在しない。今回我々は新規抗酸化剤であるαリポ酸誘導体を用いて、抗癌剤治療後の脱毛に対する予防剤の開発を行った。
【脱毛予防剤の基礎研究】
ラット抗癌剤誘発脱毛モデルを用い、ラットの背部皮膚にαリポ酸誘導体を含有した軟膏;0% (ワセリンのみ), 0.5%, 1%, 5%, 10%を塗布し、脱毛の程度、皮膚組織の病理解析を行った。1%塗布群では、ワセリン群と比較し、著明な脱毛抑制効果を認めた。病理組織学では、1%塗布群は、毛根・毛幹の消失の軽減および炎症細胞浸潤所見の減少を認めた(図参照)。アポトーシスの指標であるカスパーゼ活性は、いずれの塗布群もワセリン群と比べ低値であった。
【乳癌患者を対象とした探索的臨床研究】
乳癌患者を対象として、術後抗癌剤投与期間中にαリポ酸誘導体1%含有ローションの塗布を行った。その結果、脱毛随伴症状(痛み、掻痒)の発生頻度が減少し、脱毛が著明に抑制された症例も認めた。また3-4回/日塗布群は1回/日塗布群と比較しその効果が高かった。
【乳癌患者を対象とした多施設共同臨床試験】
2014年より乳癌患者の術後補助化学療法による脱毛への効果を評価する目的で、多施設共同臨床試験(αCIA trial)を行った。2015年5月に100例の目標登録数に到達した。化学療法終了後1年の追跡期間後に最終解析予定である。
【おわりに】
αリポ酸誘導体の基礎研究および臨床研究において、乳癌患者における抗癌剤治療後の脱毛は、αリポ酸誘導体投与により抑制効果を示した。今後は、臨床試験の結果と機序解明に基づき、脱毛予防剤の開発が期待される。
■学会概要
学会名称 :第25回日本乳癌学会学術総会
会 期 :2017年7月13日(木)~7月15日(土)
会 場 :マリンメッセ福岡・福岡国際会議場(福岡県福岡市)
会 長 :熊本大学大学院生命科学研究部 乳腺・内分泌外科学分野 教授
岩瀬 弘敬 先生
※アデランス共催のランチョンセミナーは、7月15日(土)に開催しました。
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