SkyDrive、大阪市内の屋上緊急離着陸場を、空飛ぶクルマの離着陸場へ
~内閣府スーパーシティ調査事業として、Osaka Metro、長大、関西電力、空港振興・環境整備支援機構、大阪府・大阪市と都市内移動の実現に向けた調査を開始~
コンパクトな「空飛ぶクルマ」(※1)の開発・製造・販売を行う株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO 福澤知浩、以下「SkyDrive」)は、大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)、SkyDriveおよび大阪府・大阪市を構成員とする事業共同体として内閣府の「令和8年度スーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携 “絆” 特区等における先端的サービスの開発・構築及び規制・制度改革に関する調査・実証事業」(※2)の公募に応募し、採択されました。これを受け、株式会社長大、関西電力株式会社および一般財団法人空港振興・環境整備支援機構を協力事業者として、大阪市内の既存ビル屋上緊急離着陸場の空飛ぶクルマへの代替空港用途での離着陸場活用の可能性調査(以下、「本事業」)を開始することをお知らせいたします。
世界の空飛ぶクルマ市場では、既存の主要空港や郊外のヘリポートの活用を前提とした「都市間移動」が主流です。一方でSkyDriveは「日常の都市内移動」を実現するため、コンパクト・静か・高い制御性の空飛ぶクルマを開発してきました。本調査は、大阪都心部で空飛ぶクルマを日常の移動手段として実現するための重要な取り組みとなります。


■ 主な事業内容
大阪市内のビル屋上にある既存の緊急離着陸場を、空飛ぶクルマの離着陸場として活用する可能性について、以下の観点から段階的に調査および検証を行います。
-
周辺空域や制限表面の検証
大阪市内の既存の緊急離着陸場(Hマーク)が設置された高層ビルを対象に、空域図を用いたエリア別の運航整理や、航空法上の設定の可否を検証します。 -
周辺ビルの影響を考慮した風況・騒音調査
ビル風の発生箇所を解析し、安全な気象・運航要件を明確にするほか、離着陸時や運航時における音に関するシミュレーションを行います。 -
空飛ぶクルマの代替空港等としての転用の実現可能性調査
実機の接地に耐えうる床面強度の確認、ダイバート(目的地変更)した際の旅客の動線や機体不具合時の移送についての検討、さらに充電設備の設置可能性や受変電設備等の改修・新設要否の検討、概算費用の算出を行い、空飛ぶクルマの代替空港等としての設置可能性を検証します。 -
関係機関との両立ルールの策定に向けた協議
大阪市消防局をはじめとする関係機関との協議を行い、本来の目的である「災害対応・救命救助用の運用」と「空飛ぶクルマの日常的な運航における安全確保」を両立させるための緊急時シナリオや両立ルール案の協議を行います。
■ 体制・役割
|
代表者 |
大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro) |
調査対象となる施設の調整、運用条件の整理、関係者協議等の事業統括 |
|
構成員 |
株式会社SkyDrive |
航空法観点の整理、運航要件・代替措置案の作成等の調査設計 |
|
協力事業者 |
関西電力株式会社 |
電力・充電インフラの構成検討および充電設備の設置可能性調査 |
|
株式会社長大 |
制限表面評価シミュレーション等の技術的検証 |
|
|
一般財団法人空港振興・環境整備支援機構 |
騒音影響等に関する技術的検証 |
|
|
地方公共団体 |
大阪府・大阪市 |
国家戦略特区の枠組みを活かした行政調整、規制・制度改革提案への協力 |
■ 背景・目的
大阪府および大阪市は、国から「スーパーシティ型国家戦略特区」の指定(※3)を受け、先端技術を活用した「ストレスフリーな最適移動社会」等の実現に向けた取組を進めています。SkyDriveはOsaka Metroと2028年頃の空飛ぶクルマの社会実装を目指しています。しかしながら、利便性の高い次世代モビリティとして普及させるためには、離着陸場拠点の不足が大きな課題となっており、特に、広大な用地が少ない都心部では、離着陸場のための用地を一から取得することは非常に困難なのが実情です。
一方で、現在の大阪市内には、高層ビルの屋上を中心に「緊急離着陸場(Hマーク)」が146カ所存在しています。これらは各自治体の消防基準に基づき、高さ100メートルを超える建築物等に設置が義務付けられているもので、床面強度や消火設備、夜間照明などが既に整っている既存のインフラです。しかし、現状では、これらの緊急離着陸場は災害救助等の緊急用途を前提としており、旅客輸送を伴う空飛ぶクルマの商用運航に活用するためには、代替空港等としての許可の考え方、消防・自治体との運用ルール、ビル側設備要件等を整理する必要があります。
本事業では、大阪市内のビルの屋上に存在する既存の「緊急離着陸場」が持つポテンシャルに着目しました。これらを、空飛ぶクルマの代替空港(目的地へ着陸できない場合など、緊急時の備えとなる離着陸場)として活用ができれば、商用運航実現に有利となることから、代替空港等としての活用の可能性調査を行うものです。国家戦略特区の枠組みを最大限に活かすことで、運用体制の構築や技術的検証を進めます。これにより、新設コストや用地確保の制約を解消し、都心部における安全な運航ネットワークの構築と、空飛ぶクルマの社会実装を加速させます。

■ 今後の展望
離着陸拠点に関するこれまでの調査・実証の多くは、新設拠点の整備可能性の検討を中心とするものでした。一方、大阪市内に既に146カ所存在する屋上緊急離着陸場は、これまで災害救助等の緊急用途を前提に整備されてきたため、旅客輸送を伴う空飛ぶクルマの商用運航における離着陸場として転用するための具体的な許可要件や運用ルールは、十分に整理されてきませんでした。本事業では、机上調査に加えて対象ビルでの現地調査を実施することで、この許可取得に必要な安全性・運用面のエビデンスを具体的に整理する点に特徴があり、その成果を今後策定される離着陸場(バーティポート)の整備基準に反映するとともに、同様の課題を抱える他地域への展開を図り、次世代モビリティの社会実装を牽引してまいります。
※1 空飛ぶクルマとは:電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段です。諸外国では、Advanced Air Mobility(AAM)や Urban Air Mobility(UAM)と呼ばれています。
引用元:国土交通省(令和8年3月付)https://www.mlit.go.jp/koku/content/001994084.pdf
※2 「令和8年度 スーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携“絆”特区等における先端的サービスの開発・構築及び規制・制度改革に関する調査・実証事業」の採択結果について https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc/supercity/supercity_260529_saitakukekka.html
※3 内閣府 国家戦略特区
https://www.chisou.go.jp/tiiki/kokusentoc/index.html
※4 各企業ホームページ
大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)https://www.osakametro.co.jp/
関西電力株式会社 https://www.kepco.co.jp/
株式会社長大 https://www.chodai.co.jp/
一般財団法人空港振興・環境整備支援機構 https://aerc.jp/
≪株式会社SkyDrive 概要≫
|
設立 |
2018年7月 |
|
代表者 |
代表取締役CEO 福澤知浩 |
|
URL |
|
|
所在地 |
豊田本社:愛知県豊田市挙母町2-1-1 豊田開発センター:愛知県豊田市西中山町山ノ田20-2 豊田テストフィールド:愛知県豊田市足助地区 名古屋空港オフィス:愛知県西春日井郡豊山町大字豊場 県営名古屋空港2F 東京オフィス:東京都千代田区平河町1-3-13 平河町フロントビル3F 大阪オフィス:大阪府大阪市北区梅田1-3-1-800 大阪駅前第一ビル8F 山口テストフィールド:山口県山口市阿知須 |
|
子会社 |
株式会社Sky Works:静岡県磐田市 SkyDrive America, Inc. : Beaufort, South Carolina 29902, U.S.A. 株式会社AlterSky:愛知県豊田市 |
|
事業内容 |
「100年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに掲げ、「日常の移動に空を活用する」未来の実現を目指しています。2018年7月の設立以来、愛知県豊田市を主拠点にコンパクトな「空飛ぶクルマ」を開発し、静岡県磐田市のスズキグループ工場で製造を開始しています。官民協議会の構成員として制度設計にも関与し、2020年には日本初となる公開有人飛行試験に成功、2025年の大阪・関西万博でのデモフライトを経て、2028年のサービス開始に向けた取り組みを加速させています。 |
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
