Salesforce、Data Cloudの信頼性の高いデータをAgentforceにもたらす新たなイノベーションを発表

※米国で公開されたSalesforce Data Cloud Momentum Soars with Rising Adoption and New Innovation That Brings Trusted Data to Agentforceの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

Data Cloudの有償顧客数は前年比で130%増加、四半期あたり2京件以上のレコードを処理


Data Cloudにより、非構造化されたオーディオおよびビデオコンテンツから
Agentforceにインサイトを提供、豊富なナレッジに基づいたより文脈を意識した顧客対応が可能に

Data Cloudは、ポリシーベースのガバナンスを強化し、Agentforce エージェントとの機密データの共有方法をより適切に制御。AI Tagging and Classification機能を追加し、データをカテゴリー別に分類、さらにPrivate Connect for Data Cloudの導入により、外部パブリッククラウドとの安全なデータ共有を可能に

Salesforceの新しいDatablazersコミュニティでは、ITリーダー、開発者、
Data Cloudの熱狂的なユーザーが常に繋がり、最新のデータに関するベストプラクティス、トレンド、ツールに関するインサイトを共有


米国Salesforce(以下、Salesforce)は、Salesforceプラットフォームの心臓部であり、Agentforceの基盤でもあるData Cloudにより、勢いを増し続けています。この成長は、Customer 360アプリケーション、Flow、アナリティクス、そしてSalesforceの画期的な自律型AIエージェント群であるAgentforce全体で、よりパーソナライズされ、文脈に即した、タイムリーな顧客体験を提供するための統合データに対する強いビジネス需要によって促進されています。

さらに、Salesforceは本日、データとAIを活用して顧客体験を変革する企業の能力を向上させるために、Data Cloudのいくつかのイノベーションを新たに発表しました。具体的には、ウェビナーや通話などの音声および動画コンテンツのネイティブ処理を含む非構造化データのサポートにより、より深い顧客インサイトを獲得できるようになること、人とAIエージェントがデータを一貫して解釈して使用することを可能にする、標準化されたセマンティックデータモデル、顧客の文脈を考慮し、より迅速な情報発見を可能にする検索機能の向上、変化する顧客ニーズに即座に対応するためのリアルタイムなセグメント活性化、そして業務を保護し、不要なデータ露出を防ぐためのデータセキュリティおよびガバナンス機能の追加などです。

前年比130%の有償顧客成長率を記録し、Salesforce史上最も急速に成長した独自製品であるData Cloudは、第2四半期だけでも2.3京件(前年比147%増)のレコードを処理し、目覚ましい規模を示しました。The Adecco Group(英語)、Air India(英語)、Aston Martin(英語)、FedEx(英語)、Kawasaki Motors Corp.(英語)、Wyndham Hotels & Resorts(英語)などの企業が、顧客との関係強化や生産性の向上、収益の改善を目的に、Data Cloudを日々活用しています。 特にAir India(英語)は、会員サービス、予約システム、フライトシステムにわたるデータを統合し、毎月55万件以上の問合せを処理するための、信頼できる唯一の情報源(SSOT: Single Source of Truth)としてData Cloudを利用しています。

Salesforceの視点:「AIとAIエージェントの新時代において、顧客データとメタデータは企業にとって新たな資産です。日々、より多くの企業が、あらゆるタッチポイントやチャネルでより深い顧客インサイトを得るために、顧客とのやり取りや製品利用からIoT、ソーシャルメディアデータに至るまで、あらゆるデータをData Cloudで統合しています。Data CloudはSalesforceの基盤であるため、企業はデータに基づいて行動し、最もパーソナライズされた有意義な顧客体験を作り出すことができます」ー Salesforce ユニファイドデータサービス&Einstein担当EVP兼GM、ラウール・アウラドカー(Rahul Auradkar)

Data Cloud + Customer 360 + Agentforce:Data Cloudは、Salesforce Customer 360のすべてのアプリケーション、Agentforce(英語)、Flow(英語)、アナリティクスで信頼性の高い顧客データを有効化します。パーソナライズされた顧客体験とリアルタイム分析の基盤を構築し、データ主導のアクションやワークフローをトリガーすることで、すべてのSalesforceアプリで安全なAI活用を推進します。ゼロコピー技術(英語)とMuleSoftコネクタにより、Data Cloudはデータレイクやデータウェアハウスを含む、数百もの多様なデータソースからデータを取得することができます。 ビルトインのベクトルデータベースは、企業データの90%を占めているにもかかわらず、活用されずに埋もれていることが多いPDF、テキスト、通話、ボイスメールなどのさまざまな非構造化データを、すぐに利用できるデータに変換し、構造化データと統合して、包括的な顧客プロファイルを作成し、統合データ基盤のメタデータとして保存します。Salesforceプラットフォームに完全に統合されているため、このメタデータは設定されたガバナンスポリシーに基づいて、あらゆるSalesforceアプリケーションにシームレスに取り込むことができます。これにより、すべてのチームが360度の顧客ビューへアクセスでき、データセキュリティを損なうことなく、信頼性の高いAIを強化し、あらゆるタッチポイントで自動化と分析を推進できます。

Data Cloudは、Agentforceの基盤となる重要な顧客データを提供し、AIエージェントがより状況を把握し、知識を深め、顧客のニーズに適応できるようにします。例えば、不満を抱えた顧客がEinstein Service Agentに連絡した場合、Data Cloudに組み込まれたRAG(Retrieval-Augmented Generation)機能が、過去のEメール、サポート問合せ、製品画像、ボイスメール、およびガバナンスポリシーで定義されたその他のデータソースからリアルタイムにインサイトとビジネス文脈を追加し、Agentforceが顧客の不満をよりよく理解できるようにサポートします。次に、Data Cloudのハイブリッド検索機能で、顧客の状況に基づいて適切なナレッジ資料を特定し、Agentforceが問題を正確に解決できるよう支援します。顧客からのリクエストが変化するにつれ、Data CloudはAgentforceに次の最善のステップをガイドします。例えば、フォローアップのメールを自動化したり、詳細なチャットの要約を人間の担当者へ引き継ぐことなどがあげられます。最後に、Tableau Semanticsは、AIと従業員が同じデータ定義を使用した会話、理解、操作を可能にし、AIエージェントと人のシームレスな移行を促進します。

Data Cloudは、Salesforceプラットフォームの心臓部であり、Salesforceのあらゆる機能にデータを導入します。

新機能と拡張機能:Data Cloudの顧客は現在、あらゆるSalesforceの機能において、データへのアクセスと実行を可能にする新しい機能と拡張機能を利用できるようになりました。

非構造化オーディオおよびビデオコンテンツの処理をサポート:企業データのうち90%が非構造化フォーマットに閉じ込められているため、企業やAIは、顧客からの電話、研修データ、製品デモ、フィードバック調査、ボイスメール、ウェビナーなど、これまでアクセスできなかったオーディオやビデオソースから顧客データを分析し、抽出できるようになりました。新たに検索可能となったこれらのコンテンツにより、顧客プロファイルを充実させ、顧客の嗜好や行動の背後にある深い意図を明らかにし、Agentforceの精度を向上させます。

例えば、営業電話の録音を分析することで、営業チームはよくある否定的な反応を特定し、それらに効果的に対応できるようセールストークを磨き上げ、コンバージョン率の向上につなげることができます。

Data Cloud接続先エコシステムの拡大: オープンで拡張性があるData Cloudの基盤に、Square、Stripe、Meta、Splunkなどの追加の事前構築済みData Cloudコネクタ(英語)を使用することで、急速に拡大しているデータレイク、データウェアハウス、サードパーティシステムのコネクタエコシステムを活用し、企業は自社のデータを持ち込むことができます。また、MuleSoft Direct for Data Cloud(英語)で提供されている構築済みの統合機能を使用して、Google Drive、Microsoft SharePoint、Confluence、Sitemap から Data Cloud に非構造化データを取り込むこともできます。これにより、社内外のシステムに関わらず、データを取得して統合し、AIエージェントが提供するユーザー体験に活用することができます。

Sub-second real-time layer:62%のITリーダー(英語)が、競争力を維持するためにリアルタイムのデータが必要であると指摘している中、企業はSalesforceを活用して、リアルタイムにデータを取得、統合、分析し、それに基づいて行動に移すことが可能になりました。これにより、Data Cloud上に構築されたEinstein PersonalizationがリアルタイムのAIレコメンデーション、アナリティクス、自動化とともに強化され、顧客とのタッチポイント全体にわたって、即時のパーソナライゼーションと迅速な意思決定が可能になります。

例えば、機器の問題を抱える顧客に対応するサポート担当者は、Service Cloud内でリアルタイムのセンサーデータ、最近のメンテナンス記録、過去のサポート問合せに直接アクセスできます。機器のセンサーがデータの送信を停止した場合、アラートが担当者に通知され、迅速に問題を診断し、ダウンタイムを最小限に抑えるために、的を絞ったソリューションを提案することができます。

信頼性の高いデータとAIのためのガバナンスとセキュリティ:AIを使用しながら、業務を保護し、規模に応じたガバナンス管理を行い、情報漏洩を防止するために、これらの新機能は、AIアプリケーションやプラットフォーム全体で構造化データと非構造化データの管理と保護を改善し、より安全な方法で共有します。

AI tagging and classificationは、ビジネスポリシーに従って非構造化データのラベル付けと整理を自動化します。データの一貫性が保たれ、ガバナンスの適用が容易になり、AIとユーザーの両方がデータを簡単に検索・分析できるようになります。

Policy-based governanceは、タグ、メタデータ、ユーザー属性などに基づき、ユーザーグループに適切なアクセス権を付与する詳細なセキュリティポリシーを作成することで、大規模なアクセスガバナンスを実現します。このシンプルな体験により、AIを含むユーザーは、プラットフォーム全体で、閲覧が許可されているデータのみにアクセスできます。

Customer-managed keysにより、企業は独自の暗号化キーを管理でき、データの使用環境に関わらず、データの暗号化と安全性を確保できます。

Private Connect for Data Cloudは、Data Cloudとパブリッククラウド環境の間に、安全なネットワーク接続を直接確立することで、データを安全に共有および統合することを可能にします。これにより、データの整合性を損なうことなく、ネットワークの境界を越えてデータを安全に共有できます。

Tableau Semantics:企業はデータの意味と関係性に基づいてデータを整理し、データの出所に関わらず、誰もがデータを理解し、使用し、行動を起こせる標準化されたセマンティックモデルを作成することができます。

例えば、病院では各部署のデータを標準化し、患者の検査結果、X線、医師のメモなどが、どのように記載されているか(略語、誤字、同義語など)に関わらず、すべてリンクされ、同じ文脈で理解できるようになります。

ハイブリッド検索:企業は、ベクトル検索の意味機能とキーワード検索の完全一致機能を組み合わせることで、自社のナレッジベースから最も関連性の高い情報を検索することができます。これは、製品名や略語などの特定のドメイン用語を扱う上で重要な機能です。これにより、PDF、画像、音声、動画など、あらゆるメディアにまたがる情報の検索がより迅速かつ容易になります。

例えば、Agentforceは顧客から送られてきた画像に含まれる部品番号を使って、その製品カテゴリーに関連するナレッジ記事を検索し、サポート担当者が顧客の問題をより迅速に解決できるように支援することができます。

Data Cloud One:企業は、異なる部署、地域、事業単位でサイロ化されている可能性のある複数のSalesforce組織を結びつけ、コード不要のポイント・アンド・クリック設定を使用して、Data Cloudのすべての機能をすべてのSalesforceインスタンスに拡張できるようになりました。これにより、信頼できる唯一の情報源(SSOT: Single Source of Truth)となるData Cloudインスタンスを作成し、各組織ごとに新しいData Cloudを作成することなく、すべてのSalesforce組織間でデータの共有や、自動化、計算されたインサイトなどのアクションが可能になります。

例えば、顧客の360度ビューで営業案件を充実させたいと考えている営業リーダーは、チームにカスタムコードを書かせて複数のSalesforce組織間でData Cloudデータを統合させる必要がなくなりました。代わりに、ハブとなる一つのData Cloudが各組織にその機能を提供し、すべてのSalesforce組織全体で営業プロファイルをシームレスに充実させることができるようになりました。

新しいデータコミュニティ:Salesforceは、ITおよびビジネスリーダー、開発者、Data Cloud熱狂的なユーザーをつなぐオンラインプラットフォームである新しいDatablazerコミュニティ(英語)も発表しました。このコミュニティでは、データの価値を最大限に引き出すための最新ベストプラクティス、トレンド、ツールに関する情報を入手し、インサイトを共有し、学習する機会を提供します。

提供時期:下記の期間内に、パイロット版、ベータ版、または一般提供版として、新しいイノベーションが利用可能になります。

  • 現在提供中:
    ・Customer Managed Keysは現在、一般提供されています。
    ・Sub-Second Real-time Layerは現在、一般提供されており、sub-second real-time profiles add-on consumption SKUを通じて有効化できます。
    ・MuleSoft Direct for Data Cloudは、2024年9月下旬にベータ版(英語環境のみ)が公開される予定で、使用するにはMuleSoft Anypoint Platformライセンスが必要です。
    ・一般提供およびベータ版のプリビルドコネクタの全体リストは、Data Cloud Connectors Directory(英語)でご覧いただけます。

  • 2024年10月提供開始:
    ・現在パイロット版として提供されている、非構造化オーディオおよびビデオコンテンツの処理に対するサポートが一般提供されます(英語環境のみ)。
    ・Data Cloud Oneが一般提供されます。

  • 2024年11月提供開始:
    ・現在パイロット版(英語環境のみ)として提供されている、ハイブリッド検索が一般提供されます
    ・AI Tagging and Classificationがベータ版として提供されます。
    ・Policy-Based Governanceがベータ版として提供されます。
    ・Private Connect for Data Cloudが一般提供されます。

  • 2025年2月提供開始:
    現在パイロット版として提供されている、Tableau Semanticsが一般提供されます。日本語でのサポートは未定です。

詳細情報:

  • Data Cloudの顧客事例は、こちら(英語)。

  • Data Governance for the AI Enterpriseは、こちら(英語)。

  • 新しい Datablazer と Trailblazer コミュニティに参加する(英語)。

  • WyndhamがData Cloudで実現している迅速な予約手続きについてはこちら(英語)。

  • FedExがData Cloudを活用して配送業務の利益を増加させた方法はこちら(英語)。

Salesforceについて
Salesforceは、あらゆる規模の企業が AI時代に向けてビジネスを再構築できるよう支援します。Salesforceの信頼性の高いプラットフォームであるAgentforceを利用することで、企業は人とAIエージェントをつなぎ、AI、データ、アクションを原動力としてビジネスを成功に導くことができます。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。

Salesforceでは、日本向けの最新情報をとりまとめた「ニュース&インサイト」を開設しました。詳細は、salesforce.com/jp/news/ をご覧ください。

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会社概要

URL
-
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内1-1-3  日本生命丸の内ガーデンタワー(Salesforce Tower)
電話番号
0120-733-257
代表者名
小出伸一
上場
海外市場
資本金
-
設立
1999年03月