生成AIブームの中、業務活用は3割強にとどまる 〜20代の6割が活用するも、50代はわずか3割〜

カオナビが「生成AI活用に関する調査」を実施

株式会社カオナビ

 生成AIを活用したタレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供する株式会社カオナビ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 Co-CEO:佐藤 寛之)は、会社員および経営者を対象に「企業の生成AI活用に関する実態調査」を実施しました。

 その結果、生成AIを業務で活用している人は全体の35.8%で、年代別の状況を見てみると、20代の6割が活用する一方、50代は3割に留まっていることが分かりました。また、生成AIの使用頻度が高い人ほど「AIによる人材の置き換え」に不安感を抱いていることも判明しました。

■ 調査背景

 生成AIの進展が著しく、日常的に活用しているシーンを多く目にするようになってきました。物事を調べる際に用いるほか、SNSでは生成AIが作成した画像やコンテンツも展開されています。また、ビジネスシーンにおいても当社のみならず、様々な業界で生成AIを活用したサービスや機能が誕生しています。文章・資料作成やデータ分析、アイデア出しなど、多岐に渡る業務で活用できるものばかりです。

そこで、業務においてはどの程度利用されてきているのか、状況を把握するために今回の調査を実施しました。なお、各種サービスの浸透具合や利用に対する心理を時系列で把握できるよう、今後も定点調査をしたいと考えています。

■ 調査サマリー

調査結果① 生成AIを業務に活用している人は35.8%。20代の6割が業務に活用する一方、50代は3割に留まる。

調査概要② 生成AIの進展による危機意識は二分する結果に。使用頻度の高い人ほど「AIによる人材の置き換え」に不安を感じている。

調査概要③ 生成AIの利用シーンが進んでいるのはメールなどの文章作成業務。リサーチやアイデア出しの分野でも活用が進む。

調査概要④ 生成AIを活用していく上で必要なのは「セキュリティ対策」や「ガイドライン」などルールづくり。

■ 調査概要

調査名 :企業の生成AI活用に関する実態調査

調査主体: 株式会社カオナビ

調査方法: WEBアンケート方式

調査期間: 2025年5月14日~2025年5月16日

対象者 :全国20〜50代の会社員・経営者(男女)600名

※回答の構成比は小数第1位もしくは第2位を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはなりません。そのため、グラフ上に表示される構成比での計算結果は、実際の計算結果とずれが生じる場合があります。

■ 調査結果

① 生成AIを業務に活用している人は3割強。20代の6割が業務に活用する一方、50代は3割にとどまる。(n=600) 

 「業務で生成AIを使用しているか」という問いに対し、業務での使用経験者は全体の3割強(35.8%)という結果となりました。生成AIが一般に広く話題となる中でも、実際に日常業務へと落とし込まれているケースは依然として限定的であることが浮き彫りになりました。

 また、年代別では、20代では使用経験が非常に高く、6割(60.9%)が何らかの頻度で活用していることが分かりました。一方で、年齢が上がるにつれて使用率は下がる傾向にあり、50代では約7割(68.5%)が「使用していない」と回答しています。

② 生成AIの使用頻度の高い人ほど「AIによる人材の置き換え」に不安を感じている。(n=600)

 続いて、「生成AIの進展により、人間の役割や存在意義が薄れていくことに危機感を覚えるか」と聞いたところ、意見が分かれる結果となりました。生成AIの使用頻度との関係を見ると、生成AIを「ほぼ毎日使っている」人のうち、40.9%が「非常にそう思う」と回答しており、全体平均(15.0%)の2.7倍に上りました。使用頻度の高い人こそ、「生成AIによる人材の置き換え」に不安感を抱いていることが分かります。

③ 生成AIの利用シーンが進んでいるのはメールなどの文章作成業務。(n=215)

 次に、生成AIを業務で使用していると回答した215名に対して、最も頻繁に使用している業務を聞いたところ、最も多かったのは「メールなど簡単な文章の作成(27.4%)」でした。続いて「リサーチ・情報収集(19.1%)」、「アイデア出し(15.3%)」、「業務の自動化(12.6%)」が続き、情報整理や構想段階での活用が中心であることが明らかになりました。「提案書や企画書の作成(8.4%)」や「議事録の作成・要約(8.4%)」も一定の頻度で使用されているものの、1割未満にとどまり、業務での活用はまだ限定的な段階にあると言えます。

④ 生成AIを活用していく上で必要なのは「セキュリティ対策」や「ガイドライン」(n=600)

 生成AIの今後の活用促進にあたり企業に求める支援を聞いたところ、最も多かったのは「セキュリティ対策(44.0%)」でした。次いで「運用ガイドラインの整備(42.5%)」、「教育・研修(34.8%)」が上位に並び、生成AIを安心して使える環境の整備を求める声が強いことが分かりました。また「成功事例の共有(23.3%)」や「システム導入費用の補助(20.8%)」、「経営陣の生成AI活用に対する理解(17.3%)」も一定数を占めており、経営層・現場双方から積極的な活用を促す土台づくりも求められていると言えます。

■ 総括

(株式会社カオナビ CTO・松下 雅和より)

 今回の調査では、生成AIの業務活用が35.8%に留まっていただけでなく、年代が上がるにつれて使用率が下がるという世代間の活用格差も判明しました。この「AIデバイド」は、個人レベルではスキル格差・情報格差の拡大、企業内ではナレッジ継承の断絶や人材育成・採用戦略の困難化など、深刻な課題をもたらす可能性があります。

 世代に関係なくAIを自在に活用し、創造性を最大限に発揮できる組織こそが、これからの時代を勝ち抜くことができるでしょう。

株式会社カオナビ AI Operation準備室 室長・藤田 泰生より

 本調査により、すでに業務での活用が始まりつつあり、これに伴いセキュリティ対策や運用ガイドラインの整備が強く求められていることが明らかになりました。これは、生成AIと人間が共存し、それぞれの強みを活かすための新たな働き方を模索する必要があることを示唆しています。

 今後は、セキュリティへの配慮を前提とし、いかに迅速に生成AIを組織全体で活用できるかが、企業の成長を左右する重要な要素となると考えます。

■ 株式会社カオナビについて

 当社は、タレントマネジメントシステムのリーディングカンパニーとして、「“はたらく”にテクノロジーを実装し、個の力から社会の仕様を変える」というパーパスの下、テクノロジーによって一人ひとりの個性やスキルを理解することで、キャリアの自律や多様な働き方ができる社会を目指しています。

 利用企業数4,000社以上※のタレントマネジメントシステム「カオナビ」をはじめ、労務管理システム「ロウムメイト」や予実管理システム「ヨジツティクス」などを提供し、企業や団体の経営戦略・人材戦略の実現に貢献しています。

※2024年12月末時点

<会社HP : https://corp.kaonavi.jp/

所在地 :東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 38F

設立  :2008年5月27日

代表者 :代表取締役社長 Co-CEO 佐藤 寛之、代表取締役 Co-CEO 柳橋 仁機

事業内容:タレントマネジメントシステム「カオナビ」、労務管理システム「ロウムメイト」、勤怠管理システム「ロウムメイト勤怠」、予実管理システム「ヨジツティクス」の開発・販売・サポート

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会社概要

株式会社カオナビ

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URL
https://corp.kaonavi.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 38F
電話番号
-
代表者名
佐藤 寛之
上場
東証グロース
資本金
11億4377万円
設立
2008年05月