森美術館「1980~1990年代、台湾ビデオ・アートの黎明期」開催
台湾のビデオ・アートは、1983年~1984年に誕生しました。日本に留学していたカク・イフン(グオ・イーフェン/郭挹芬)は、1983年に茨城県の筑波大学修士課程の入学試験を契機に台湾アート界初のビデオ・インスタレーションを制作し、同年末にはガオ・チョンリー(高重黎)が台北での自身の写真展で、監視カメラとモニターを使った作品を発表。同様の時期にはチェン・ジエレン(陳界仁)が監視社会に言及するビデオ作品を制作したといわれています。
その後、ワン・ジュンジェ(王俊傑)やユェン・グァンミン(袁廣鳴)といった現在の台湾アート・シーンを代表する作家たちが映像作品の制作を始め、20世紀末までにその表現は多様化し、映像を扱う作家の層も厚くなっていきます。
【詳細情報】
https://jp.taiwan.culture.tw/News_Content2.aspx?n=365&s=207608
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「MAMリサーチ010」では、この時代の実験的な試みや新しい表現の追求、映像などメディアについての思想を、作品、記録映像、テキスト、書籍、資料や年表等によって紐解きます。また、台湾の作家と日本との関係についても着目します。
【紹介作家】
チェン・ジェンツァイ(陳正才)
チェン・ジエレン(陳界仁)
ホン・スージェン(洪素珍)
ガオ・チョンリー(高重黎)
カク・イフン(グオ・イーフェン/郭挹芬)
リー・グァンウェイ(李光暐)
リン・ジュンジー(林俊吉)
ロ・メトク(ルー・ミンドー/盧明德)
ワン・ジュンジェ(王俊傑)
ユェン・グァンミン(袁廣鳴)
※資料展示のみの作家も含まれます
「MAMスクリーン019」では、5作品を年代順に上映します。社会的なメッセージを持つもの、実験映像の手法を取り入れたもの、マスメディアへの言及やパフォーマンスの記録など、台湾のビデオ・アートの多様性に注目します。
【上映作品】
1. ホン・スージェン(洪素珍)《東/WEST》 1984/1987年 3分31秒 所蔵:M+(香港)
2. ユェン・グァンミン(袁廣鳴)《帰り道で》 1989年 13分29秒
3. ワン・ジュンジェ(王俊傑)《キラー・ガール、オデッセイⅢ》 1990年 10分
4. チェン・ジェンツァイ(陳正才)《鐘の音》 1994-1995年 2分40秒
5. リン・ジュンジー(林俊吉)《グラスII》 1997年 9分14秒
当プログラムは全体約40分で、下記の時間より上映を開始いたします。
10:00、11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00、17:00、18:00、19:00、20:00、21:00
(4月30日、8月13日を除く火曜日は17:00閉館です。最終上映回は16:00です。)
【会期】 2024.4.24(水)~ 9.1(日) 会期中無休
【会場】 森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
「MAMリサーチ010」「MAMスクリーン019」展関連プログラム
「MAMリサーチ010:1980~1990年代、台湾ビデオ・アートの黎明期(展覧会編)」「MAMスクリーン019:1980~1990年代、台湾ビデオ・アートの黎明期(上映編)」では、1980年代~1990年代の台湾ビデオ・アートのパイオニア10作家を紹介します。この2つの展覧会は2015年に台北の関渡美術館で開催された「啓視録:台湾のビデオ・アート1983-1999」展を再構成するものですが、本プログラムでは、その企画者であるスン・ソンロン(孫松榮、国立台北芸術大学教授)氏が、「啓視録」展の企画内容、展覧会開催に向けたリサーチや現存しない作品の再制作など、展覧会開催に至るまでの様々なエピソードについて語ります。
後半は「MAMリサーチ010」「MAMスクリーン019」での展示内容や出展作家の日本との関わりについて、対談形式で紹介します。
【日時】
2024年4月24日(水)18:30~20:00(開場:18:15)
【出演】
スン・ソンロン(孫松榮、国立台北芸術大学教授)
近藤健一(森美術館シニア・キュレーター)
【申込期間】
2024.4.2(火) ~ 4.22(月)
【会場】
森美術館オーディトリアム
申込→
https://www.mori.art.museum/jp/learning/7171/index.html
MAMリサーチ010:1980~1990年代、台湾ビデオ・アートの黎明期(展覧会編)
主催 森美術館
助成 台湾文化部
後援 台北駐日経済文化代表処台湾文化センター
企画 スン・ソンロン(孫松榮、国立台北芸術大学教授)、近藤健一(森美術館シニア・キュレーター)
企画協力 関渡美術館。
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