マンション敷地売却と等価交換による高経年借地権マンション再生
~福岡県福岡市 新長浜団地 解体工事に着手~
旭化成ホームズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大和久 裕二)は、新長浜団地(福岡県福岡市中央区)におけるマンション建替等円滑化法(※1)に定めるマンション敷地売却制度を活用したマンション再生に、今般、事業協力者および買受人として参画し、この度、解体工事に着手しましたのでお知らせします。
※1 正式名称は「マンション建替え等の円滑化に関する法律」

≪本マンション再生のポイント≫
・ 複数制度の活用により、難易度の高い案件を事業化
旧耐震・借地権・複合用途・多数の賃貸テナントといった複合的な課題を有する案件に対し、複数制度を活用することで解決を図った
・ 借地権マンションにおけるマンション敷地売却制度の活用
決議に基づき建物と借地権を売却して買受人に権利を集約する手法で合意形成を行い、高経年マンションの建替えを実現
・ 底地と借地権の等価交換による権利関係の整理(所有権化)
底地と借地権の一部を等価交換し、区分(分筆)した土地を各々所有することにより開発後の選択肢を拡大
■新長浜団地 これまでの経緯
新長浜団地(以下「本マンション」といいます。)は、敷地利用権が借地権(土地所有者:福岡県住宅供給公社)の区分所有建物であり、建物の大半を福岡県住宅供給公社が区分所有し、公社賃貸住宅として供給する一方、他に区分所有者6名が存在するなど、複雑な所有形態となっていました。
1957(昭和32)年竣工の旧耐震基準の建築物で現行の耐震基準を満たしていないうえ、管理規約が未整備で計画的な修繕も行っていなかったことから、維持管理や安全性の面で課題を抱えていました。こうした状況を受け、2022年の集会において建物劣化や地震リスクへの懸念と、今後の維持は困難との認識が共有されたこともあり、建替えや敷地売却等に向けた検討が開始されました。
<具体的なスケジュール>

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2022/12 |
事業協力者として当社を選定 |
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2023/3 |
マンション敷地売却推進決議が集会にて可決 |
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2023/6 |
「要除却認定(※2)」の申請に係る決議が集会にて可決 |
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2023/8 |
福岡市より「要除却認定(※2)」を取得 |
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2024/1 |
福岡市より当社を買受人候補者とする「買受計画の認定」を取得 |
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2024/3 |
マンション敷地売却決議が集会にて可決 |
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2025/7 |
マンション敷地売却組合設立の認可 |
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2026/6 |
解体工事着手 |
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2030/8 |
建物竣工予定 |
※2 正式名称は「除却の必要性に係る認定」
■新長浜団地 概要

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所在地 |
福岡市中央区長浜二丁目33番(地番) |
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敷地利用権の種類 |
借地権 |
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敷地面積 |
1969.89㎡(登記簿記載の面積) |
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構造・規模 |
鉄筋コンクリート 地上6階建 |
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延面積 |
5506.87㎡(登記簿記載の面積) |
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総戸数 |
124戸(住戸数80戸 店舗数44区画) |
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竣工時期 |
昭和32年 |

■本マンション再生への課題と解決策
本マンションは借地権マンションであることから、マンション建替等円滑化法に基づく権利変換型の建替えでは建替え後も借地権マンションのままとなるのが原則で、所有権化には全員同意による権利調整が必要となるなど、合意形成の難易度が高いという課題がありました。加えて、土地所有者は福岡県住宅供給公社であり、建替えに当たり、制度・契約・権利の各側面を一体的に整理する必要がありました。
本事業ではこれらの課題を踏まえ、土地所有者・区分所有者との合意形成および契約・法令面の整合を確認した上で、マンション敷地売却制度を活用し、一旦、マンション(建物)と借地権を買受人である当社が取得し、従前建物を当社が除却した後に、借地権と底地との等価交換により、底地(一部)を取得するスキームです。これにより、難易度の高い案件でありながら、建替えと借地の両方の知見を活かして、円滑に再生を進めることができました。
<本マンション再生の流れ>
① マンション敷地売却制度を活用し、マンションと借地権を当社に売却
② 当社と土地所有者(福岡県住宅供給公社)が底地と借地を等価交換し、所有権として2敷地に再編
③ 当社は所有地にマンションを建築・分譲

■旭化成ホームズのマンション建替えへの取組み
当社は、2000年よりマンション建替え事業に取り組み、2011年には専門研究機関「マンション建替え研究所」を設立しました。2026年6月1日現在、事業協定書締結ベースで82件の建替え実績を有しています。長年にわたり蓄積したノウハウを活かし、社会課題となっているマンション再生に対し、最適な解決策の提供と情報発信に取り組んでいます。
今後も、将来を見据えた視点で関係者と共に検討を進め、「安全で快適な住まい」の実現と資産価値の維持・向上に貢献してまいります。
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