“ものづくりの板橋”ココにあり！いたばし製品技術大賞表彰式を開催

東京都板橋区

2025年11月13日 14時01分

　板橋区は、令和７年11月13日に開催された「第29回いたばし産業見本市」にて、令和７年度の「板橋製品技術大賞」の表彰式を行いました。

　「板橋製品技術大賞」は、区内外で活躍する区内中小企業の優れた製品・技術を発掘し、広く区内外に発信することで区内産業の振興を図ることを目的として創設され、今年で23回目を迎えました。

　学識経験者や産業技術研究者、弁理士などの専門家が、優秀性・新規性・市場性などについて審査を行い、13の受賞製品を決定しました。

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受賞製品紹介

【最優秀賞】　Kagero500（カゲロウ）　
　　　　　　　企業名：Industry Alpha 株式会社

（受賞ポイント）

　厚さがわずか185㎜の低床型自動搬送装置を開発されました。ソフトとハードをすべて自社で設計開発され、技術レベルが高く、製品デザインもお洒落であり、完成度の高い製品として高く評価されました。また、下部からカゴ台車を持ち上げるなど独自の機構で、自動搬送の市場での活躍が大いに期待できます。

（製品の説明）

　Kageroは、Industry Alphaが独自に開発した低床型の自律走行搬送ロボット（AMR）です。

　「低床型」「高可搬重量」「高精度な自律走行」を兼ね備えたAMRは、国内外でも稀であり、技術・実用の両面で高く評価されております。本製品はガイドレスで床面加工が不要なため、レイアウトや搬送ルートの変更にも柔軟に対応可能です。185mmという薄型設計により、工場や倉庫で使われる「かご台車」の下に潜り込み、リフトアップして搬送することができます。これにより、牽引式では困難だった狭所の通過や高精度な整列を実現しております。また、かご台車に限らず低床台車全般との親和性が高く、さまざまな現場でご採用いただいております。

　発売以降は現場の声をもとに改良を重ね、走行精度やリフト安定性、保守性を向上させてまいりました。ハードウェアからFMS（搬送管理システム）まで一貫して自社開発しており、高い接続性と柔軟なカスタマイズ対応が可能です。Kageroは、低床・高可搬・高精度という特長を備えた国産AMRとして、製造・物流現場の課題解決に貢献いたします。

【審査委員長賞】　暑さ指数管理サービス「Thermoyed(サモエド)」
　　　　　　　　　企業名：株式会社タニタ

（受賞ポイント）

　各種センサーをコンパクトにまとめ、IoT 技術を活用したデータ管理・分析による暑さ指数管理サー

ビスを提供する優れた総合的なシステムとして評価されました。地球温暖化に伴う熱中症対策が社会課題になる中、様々な場面での活用への期待やDX の取組みにも大きく寄与することが期待されます。

（製品の説明）

　暑さ指数管理サービス「Thermoyed（サモエド）」はデータ通信機能を備えた全天候型の黒球式暑さ指数計「TC-350」とその測定データを管理する暑さ指数管理サイト「Thermoyed」で構成します。
　黒球式暑さ指数計は、黒球で日射や地面からの輻射熱を測定することで、屋内外を問わず正確な暑さ指数を測定できます。モバイルデータ通信機能を内蔵するため、無線ネットワークの構築なしで設置するだけで利用可能。電子式湿球黒球温度（WBGT）指数計JIS B 7922：2023クラス2に準拠。IP66の防水防じん性能を備え、専用組電池で給電するため、コンセントがない場所でも使用できます。
　測定データは新たに開発した暑さ指数管理サイトで表示し、熱中症注意レベルを6段階の色やアイコンで知らせます。データを一覧で確認できるページの他に、地図画面では注意レベルを示すアイコンをマッピングします。また地点ごとの結果の推移をグラフで表示する他、アラートメール機能も備えており、設定した暑さ指数に達した際に自動で知らせます。蓄積したデータは今後の暑熱対策の検討や計画策定に利用でき、対策効果の確認にも活用できます。