【令和8年熊本地震】避難生活(車中泊など)で気をつけたい症状と予防のポイント

日赤

 日本赤十字社(本社:東京都港区)は、令和8年7月28日に発生した令和8年熊本地震に対し、救護班を派遣して被災者の方々への医療救護等の支援を行っています。

 発災後、避難所は432か所開設され、8886名が避難している(令和8年7月29日14時00分時点、熊本県第4回災害対策本部会議資料より)ほか、ご自宅や車内での避難生活を余儀なくされている方々もいらっしゃいます。

 暑さが続く避難生活は、被災者のからだやこころに大きな影響を及ぼします。特に、高齢者や子どもなどの「災害時要配慮者」は影響を受けやすいとされております。日本赤十字社では、日ごろから、災害時の避難生活で気をつけたい病気や症状、予防のポイントを伝える「災害時生活支援講習」を行っており、その内容の一部をご紹介します。

 

1 エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症、肺塞栓症)

 避難所など限られた空間(スペース)での生活や車中泊などにより、からだを自由に動かせない状態が長時間続くと、血行不良により血栓(血のかたまり)ができ、腫れや痛みが生じることがあります(深部静脈血栓症)。

 また、この血栓が肺の血管につまると、息苦しさや胸の痛みなどの症状を伴う肺塞栓症を引き起こします。症状は軽症から重度まで様々ですが、いのちに関わる場合もあることから、少しでも症状がみられたら速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

●窮屈な空間で長時間過ごさない

●水分を十分に摂取する

●定期的にからだを動かす

●弾性ストッキングを履く

2 生活不活発病

 避難所での生活は、動くことが不自由な環境になりがちです。じっとしていると筋力、体力の低下を招くことにつながるので、できるだけ身の回りを片付け、動きやすい環境を作り、積極的に動きましょう。

3 熱中症

 避難所は、設備やその被害の程度、またはライフラインの停止などにより冷暖房等が使用できないことも多く、季節や外気温に大きく影響を受ける一方で、室内温度や湿度の調整が難しい環境です。

 「暑熱環境にさらされた」という条件が明らかで、立ちくらみ、こむらがえり、倦怠感といった症状がみられれば熱中症の疑いがあります。ひどくなると、意識がもうろうとしたり、体温が極端に高いなどの症状もみられます。熱中症は脱水症状を引き起こし重篤な状態を招く恐れがあるため注意が必要です。

 脱水症状のサインは、普段より尿の量・回数が減る、色が濃くなる、などです。症状が見られたら、積極的に水分補給をしましょう。

●屋内では扇風機やエアコンを使用する

●濡れたタオルなどでこまめに汗を拭き、通気性の良い服を着る

●喉が渇いた時はもちろん、喉が渇く前、あるいは暑いところに出る前から

 こまめに水分を補給する

●暑い日の行動には気をつけ、暑さに徐々に慣れる工夫をする

●日頃から運動で汗をかく習慣を身につけて、暑さに備えた体づくりを心がける

●疲労や睡眠不足、肥満、慢性疾患、薬剤服用がある場合、より熱中症になりやすくなるため

 注意する

●個人の予防努力に加えて、集団活動の場ではお互いに配慮する

【参考】

熱中症|講習の内容について|講習について|日本赤十字社

4 心への影響と対応

 突然の災害は大きな心理的ストレスをもたらします。不眠、不安、緊張、無力感などの反応は自然なものであり、早期からのこころのケアが重要です。

特徴的な反応

●現実を受け入れることができず否定的な態度をとる

●家族に依存することが増え、支援を拒否する

●今後の生活が思い描けず悲嘆する

●喪失感が強くうつ状態になりやすい

●睡眠や食事をとろうとしない

●集中できず、コミュニケーションが困難になる

●日々の生活が中断されて途方に暮れた気持ちになる

支援者ができること

●他の人とのつながりを安定させ、安心して過ごせるようにする

●正確な情報を伝え、事態を把握してもらう

●利用できる救援・支援サービスに確実に手が届くようにしておく

●被災者自身に起こった出来事について気持ちを表出できるように話を傾聴する

●だれにでも起きる正常な反応であり、心配ないことを伝える

●できるだけ早く以前の生活に近づける

●被災者自身が避難している場所を知ってもらい、避難所生活の中で、

 自身に出来ることを協力して行ってもらう

 このほか、日本赤十字社では、「こころへの影響と対応」や「避難生活が子どもにおよぼす影響」、「避難生活を乗りきるために知っておくと役に立つ技術」などをお伝えしています。

取材のご案内

 避難所における環境改善や対策、熱中症対策など避難生活で気をつけたい症状や予防のポイントについてお話しします。

医療事業推進本部 参事監 植田信策(医師)                  

略歴)1995年東北大学大学院医学研究科修了後、東北大学加齢医学研究所、Harvard School of Public Health、 宮城、岩手、青森での勤務を経て、石巻赤十字病院呼吸器外科勤務。その後、現職。東日本大震災、熊本地震をはじめとした被災地での救護活動、並びに避難所環境改善活動、エコノミークラス症候群対策、仮設住宅、復興住宅での生活不活発病予防などに従事する。避難所での健康被害を防ぐために設立した(一社)避難所・避難生活学会から「TKB48」を提唱し、国や自治体に避難所環境の改善を働きかけている。   

【取材可能日程】

日 時:令和8年7月30日(木)11:00 ~ (45分程度を予定)

方 法:オンライン

※取材をご希望の場合は広報室へお問い合わせください。上記日程以外のご取材も可能です。

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本社所在地
東京都港区芝大門 1-1-3
電話番号
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代表者名
清家 篤
上場
-
資本金
-
設立
1877年05月