スペースデータ、交通計画を支える広域道路ネットワークのダイナミックシミュレーション基盤を開発

道路網全体の流れと局所的な出来事の影響を一つの仮想空間で結びつけて計算。一例として、ジャンクションの車線規制による渋滞の広がりを比較

株式会社スペースデータ

株式会社スペースデータ(本社:東京都港区、代表取締役社長:佐藤航陽、以下「スペースデータ」)は、国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU」で再現した街並みに道路網と交通の流れを重ね、道路網全体の交通を計算して交通計画の検討を支える交通シミュレーションを開発しました。道路網を区間ごとに分けて交通の流れを計算し、工事や車線規制など一か所で起きた出来事の影響が周りの道路へどう広がるかを、平均通過時間や平均速度、最大渋滞長などの数値と3Dで示します。その一例として、都市部の高速道路のジャンクションで車線を規制したときの渋滞の広がりを計算し、規制の有無や交通量の違いによる影響を比べました。

背景

道路の交通は、網の目のようにつながっています。工事に伴う車線規制や事故など、一か所で起きた出来事でも、その影響は合流部や手前の区間、周辺の道路へと広がり、その程度は交通量や場所・時間によって変わります。国土交通省は、道路移動時間の約4割が渋滞で失われているとして、道路周辺の土地利用や路上工事に対する渋滞対策の検討を進めています(※)。交通計画を考えるうえでは、局所的な出来事が道路網全体にどう波及するかを、条件を変えながら確かめることが求められますが、その広がりを数値や文字だけで伝えるのは簡単ではありません。

こうした認識のもと、スペースデータは、街並みと道路網、交通の流れを一つの仮想空間で再現し、道路網全体の流れと局所的な出来事の影響を結びつけて計算・比較できる交通シミュレーションを開発しました。

※国土交通省「第4回 道路交通アセスメント検討会の開催 ~道路周辺の土地利用や路上工事への渋滞対策の推進に向けて~」(2017年3月13日)https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000817.html

交通シミュレーションの構成

道路網全体を見る「都市全体(マクロ)」の視点と、個々の場所で起きる出来事を見る「局所(ミクロ)」の視点を、一つの仮想空間の中で結びつけています。現在は、都市部の高速道路のジャンクションとその周辺の道路網を対象にしています。

都市全体(マクロ):道路網全体の交通の流れ

  • 街並みと道路網:3D都市モデル「PLATEAU」で再現した街並みに、本線とランプ、周辺道路を含む道路網を区間ごとに重ねています。高架を半透明にして、下層の道路の状況も確かめられます。

  • 交通流の計算:道路網を向きのある19の区間に分け、各区間を、車が少なくとも「区間の長さ÷自由走行速度(渋滞がないときの速度)」の時間をかけて通り、出口で順に並ぶ待ち列として扱います。区間ごとに通過できる台数(交通容量×車線数)と収容できる台数に上限があり、ある区間であふれた車の列は手前の区間へ伸びていくため、一か所の変化が道路網のどこまで波及するかを計算できます。大型車の影響は乗用車に換算して織り込み、夕方の1時間に流入する約6,400台の車の動きを計算します。計算は1秒足らずで終わるため、条件を変えながら繰り返し比べられます。

  • 分析と比較:渋滞している区間を道路網全体の中で色分けして3Dで表示し、平均通過時間・平均速度・最大渋滞長を条件ごとに並べて比べます。区間ごとの待ち台数の推移や、入口で待つ台数も時間ごとに確かめられます。結果はCSV・JSON形式で書き出せます。

▲道路網全体の交通の流れと渋滞を色分けして俯瞰する画面(3D都市モデル:国土交通省「PLATEAU」、地図:国土地理院(地理院タイル)、© OpenStreetMap contributors)

局所(ミクロ):車線規制による渋滞の広がり

局所の例として、ジャンクションの合流部で車線を規制したときの影響を計算しました。流入する交通量、大型車の割合、規制する区間・開始時刻・時間・車線数を変えられ、通常時と規制時を同じ交通需要の条件で計算して、規制の有無による差を比べます。

▲車線規制時の渋滞の広がりを3Dで示す画面(出典は上の画像と同じ)

既定の条件(夕方の1時間、大型車の割合15%、合流部の3車線のうち1車線を30分間規制)では、平均通過時間は1.5分から2.5分に延び、平均速度は時速49kmから30kmに下がり、最大渋滞長は0.04kmから約0.6kmに伸びます。さらに流入する交通量を1.4倍にして計算し直すと、規制時の平均通過時間は5.8分、平均速度は時速13kmとなり、最大渋滞長は約0.8kmに伸びます。

▲流入する交通量を1.4倍にしたときの規制時の計算結果(出典は上の画像と同じ)

道路網は実際の道路をもとにした概略で、交通量や交通容量などの数値はいずれも仮定の値です。

SpaceBrainについて

SpaceBrainは、スペースデータが開発する宇宙AIプラットフォームです。人工衛星やスペースデブリ、小惑星、宇宙天気などに関する多様な観測データを一つに統合し、デジタルツインと物理シミュレーションによる分析を支えるシミュレーション基盤です。公式プロダクトサイトでは、宇宙、安全保障、レジリエンスの3領域のソリューションを、実際に動くプロトタイプとして紹介しています。道路・交通の分野では、交通事故の現場を3Dで記録・計測・再現する「事故現場3D記録・検証」も発表しています。

URL:https://catalog.spacebrain.org

今後の展望

スペースデータは、交通や災害など、街や道路で起きる出来事を3D都市モデル上で計算・再現し、局所的な出来事が都市全体に与える影響を比べて示せるシミュレーションをSpaceBrainで広げ、交通計画をはじめとする街づくりの検討を支えていきます。

株式会社スペースデータについて

株式会社スペースデータは、宇宙を誰もが活用できるインフラへと変える「宇宙の民主化」を使命に、宇宙をはじめとするあらゆる空間の知能化(MAKE SPACE INTELLIGENT)に取り組むテクノロジースタートアップです。

空間を情報化し、AIに物理を学ばせ、機械が自律的に動けるようにする「空間知能」の技術を活用して、宇宙開発から都市開発、防災、安全保障まで、次の未来を支えるデジタルプラットフォームの構築を国内外で進めています。

スペースデータの公式サイトでは、「NEWS」にて最新の取り組みや発表をご紹介しています。詳細は https://spacedata.jp/news をご覧ください。

社名:株式会社スペースデータ

代表:佐藤航陽

所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階

資本金:15億1300万円

事業内容:宇宙開発に関わる投資と研究

HP:https://spacedata.jp

NEWS:https://spacedata.jp/news

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LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/spacedatajp/

採用情報:https://www.wantedly.com/companies/spacedata/projects

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門 1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
電話番号
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代表者名
佐藤 航陽
上場
未上場
資本金
15億1300万円
設立
2017年01月