【銀座 蔦屋書店】NYを拠点に活動する若手アーティスト今坂庸二朗の日本初個展「Wet-Land」を2⽉12⽇(土)よりTHE CLUBで開催。
19世紀の技法を用い、時間をかけて映し出された、淡くモノクロームな大型作品。
銀座 蔦屋書店内ギャラリーTHE CLUB(中央区 銀座 GINZASIX6F)では、NYを拠点に活動する若手アーティスト、今坂庸二朗の個展を開催。会期は2月12日(土)~ 4月16日(土)。
この度、THE CLUBはNYを拠点に活動する若手アーティスト今坂庸二朗による個展、「Wet-Land」を開催いたします。
今坂は2007年に渡米し、以来NYを拠点に活動しています。今坂は各地の自然に飛び込み、気候や風景の変化を観察し、何日もの時間をかけて唯一無二の一枚を写し出します。暗室の中で生み出される独自の色彩は、写真の域を超えたユニーク作品となり、鑑賞者をその風景に引き込みます。作品は東京都美術館やミネアポリス美術館などで展示され、サンノゼ美術館やミード美術館、カーネギー美術館などアメリカの名だたる美術館に収蔵されています。本展が日本での初個展となり、19世紀に使用されていた湿版写真/コロジオンプロセス*1 という技法によって映し出された、淡くモノクロームな大型作品をご紹介いたします。なお同シリーズの作品は、ニューオーリンズ美術館による所蔵が決まっております。
「写真は時間を反映するメディアですが、私はいつも過去や現在だけでなく未来をも想起させるような作品作りをしたいと思っています。今作品は、2021年の春、約6週間アメリカ南部のルイジアナ州、バイユー*2 と呼ばれる地域で撮影したものです。
湿板写真という撮影方法は、薄さ約1mmのガラスの板に薬品を塗ったものを“フィルム”として大判カメラに入れ、そのガラスにイメージを定着させます。古典的な技法のため、画像は時にぼやけたり、使用する薬品の跡が残ったり、一部が剥がれたりすることがあります 。太古の森を思い起こさせるようなバイユーの湿地帯を奥へ奥へと歩きながら撮影を続けていると、この技法によって映し出されるイメージはまるで頭の中の記憶と似ているのではないかと思えてきたのです。⾮常に薄く脆いガラスをフィルムとして使⽤することもまたその記憶の脆弱性を強調する一因となりました。
今⽇、我々の生活には欠かせなくなったデジタル機器には膨⼤な量の情報が記録されています。しかしながら私たち⾃⾝の⼼の中に記憶されているイメージは例えそれがぼんやりとした不完全なイメージであったとしても、とても重要な気がするのです。
これらの作品は決して特別な場所で撮影されたものではなく、むしろ人々が行き交う場所で撮影することもあるため、長時間の露光中にファインダー越しにカメラの前を通り過ぎる人の姿が見えることもあります。しかしコロジオン・プロセスの⻑い露光時間では、彼らがはっきりと画像に現れることはありません。
確かにそこに存在していたはずの彼らが、微かな痕跡としてイメージの中に残ってゆく。それはまるであたかも永遠と続くかのように見える自然と、私たちの存在との対比であり、人間以後の風景という未来像を私に思い起こさせます 。それは、私たちよりもずっと前からここにあり、私たちよりもずっと後もここにあるのです。」
ー 今坂庸二朗
*1 湿版写真/コロジオンプロセス
コロジオン法は、初期の写真撮影方法である。コロジオン法は、主に「コロジオン湿板法」と同義で、約15分以内に写真材料の塗布、感光、露光、現像を行うため、現場には携帯暗室が必要であった。コロジオンは通常湿式で使用されるが、乾式でも使用可能である。上記の理由から、19世紀のプロの写真家の多くが行っていたポートレート撮影には乾式は不向きであった。そのため、乾式は風景写真や、数分から数十分の露光時間が許容される特殊な用途に限定されていた。
*2 バイユー
バイユー(/ˈbaɪ.oʊ/ or /ˈbaɪjuː/)はフランス語と英語で、アメリカの平らで低い土地にある水域のことを指し、非常にゆっくりと流れる川や湖、湿地のことである(しばしば海岸線が不明瞭である)。また、潮の満ち引きによって毎日流れが逆転し、魚やプランクトンが生息しやすい汽水域を持つ小川を指すこともある。バイユーはアメリカ南部のメキシコ湾岸地域、特にミシシッピ川のデルタ地帯に多く、ルイジアナ州やテキサス州が有名である。
- アーティストプロフィール
今坂庸二朗
1983年広島生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、2007年に渡米。ニューヨークのプラットインスティテュートでMFAを取得し、現在ニューヨークのブルックリンを拠点に活動。これまでにミネアポリス美術館、東京都美術館、パリフォト、Miyako Yoshinagaギャラリー等での個展やグループ展で作品を展示。作品は、サンノゼ美術館、ミネアポリス美術館、ミード美術館/アマースト大学、カーネギー美術館、ニューオリンズ美術館、また複数のプライベートコレクションに収蔵されている。
- 展覧会詳細
アーティスト:今坂庸二朗
会期:2022年2月12日(土)~2022年4月16日(土)
時間:12:00-19:00
休廊:⽇曜、⽉曜 ※2月22日(火)はGINZA SIX休館日のため休廊
場所: GINZA SIX 6F THE CLUB(銀座 蔦屋書店内)
⼊場:無料
感染症の拡大による生活様式の変化の中、多くの方に展覧会を安心してお楽しみいただけるよう、インスタグラム(@theclub.tokyo)でも様々なコンテンツを発信してまいります。
今後の国・地方自治体から休業要請内容の変更等があった場合、それに準じて本展覧会の期間なども変更になる可能性がございます。こちらも弊廊HPやインスタグラムなどでお知らせいたします。
HP:http://theclub.tokyo/
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お問い合わせ:info@theclub.tokyo
紹介サイト:https://store.tsite.jp/ginza/blog/art/24716-1558130202.html
展覧会HP:http://theclub.tokyo/ja/exhibitions/imasaka2202/
- THE CLUB
丁寧なキュレーションのもと、⽇本ではまだ⽬にする機会が少ないコンテンポラリーアーティストを中⼼に、時代や分野を超えた展⽰を⾏って参ります。
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6丁⽬10番1号 GINZA SIX 6F 銀座 蔦屋書店内
お問合せ:info@theclub.tokyo
営業時間:12:00-19:00
URL:http://theclub.tokyo/
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- 店舗情報
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 6F
電話番号: 03-3575-7755
営業時間:ホームページにてご確認ください。
ホームページ:https://store.tsite.jp/ginza/
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