東陽テクニカ、国土交通省国土地理院に「アクティブ水素メーザー」納入

時刻を精密に測る「原子時計」として、国の測地観測に貢献

東陽テクニカ

株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、地球上での日本の正確な位置を決定するためのVLBI(超長基線干渉法)※1観測に不可欠な高精度な時計として、スイス・Safran Timing Technologies SA(以下 Safran(サフラン)社)製アクティブ水素メーザー「GAHM(Ground Active Hydrogen Maser)」2台を、国土交通省国土地理院(以下、国土地理院)が運用する石岡測地観測局に3月31日に納入いたしました。

 ※1 Very Long Baseline Interferometry。複数のアンテナ(電波望遠鏡)の観測データを合成し、一つの観測データとして扱う手法

【 背景/概要 】

Safran社製アクティブ水素メーザー「GAHM」

アクティブ水素メーザーは、水素原子を用いた誘導放出により、高純度のマイクロ波を発振する装置です。時間を正確に測定する「原子時計」の一つとして安定度が高いことで知られ、測地観測や電波天文をはじめ、日本の標準時決定や深宇宙探査機の運用にも使用されています。

測地技術の一つであるVLBI観測を行う際、複数の拠点に設置されたアンテナを用い、同一の天体から放射される微弱な電波を同時に受信します。アンテナごとに天体までの距離がわずかに異なるため、電波の受信時刻には最大0.02秒以下という微小なずれが生じます。VLBI観測は、このわずかな受信時刻の差を解析し、アンテナ間の距離を測ることで行われます。この際、時刻の差が極めて小さいため、高性能な原子時計が用いられます。

Safran社は世界で数少ないアクティブ水素メーザーを供給できるメーカーの一つです。同社製のアクティブ水素メーザー「GAHM」は短期安定度に非常に優れた原子時計として、測地観測をはじめ、さまざまな用途で時刻を正確に測定することができることからグローバルで多くの納入実績を有しています。このたび、石岡測地観測局で導入する原子時計である水素メーザー原子周波数標準器の性能を満たす製品として採用されました。

【 石岡測地観測局について 】

石岡測地観測局は、IVS(国際VLBI事業)※2が推進するVLBI観測仕様「VGOS (VLBI Global Observing System)」に対応したアジア初のアンテナ(直径13.2m)を備えた観測局として2014年に茨城県石岡市に設置され、2015年2月から観測を行っています。同じ敷地内にGNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)観測点や重力測定点も設置されており、複数の測地技術を集めた重要な測地観測の拠点となっています。これにより国際標準に合致した日本の位置の基準を提供しています。

※2 VLBIの国際観測や技術開発の推進を目的として、1999年に国際測地学協会(IAG)の下に設立された国際協働事業。

アクティブ水素メーザー利用例(VLBI の原理)

出典︓国土地理院ウェブサイト(https://www.gsi.go.jp/uchusokuchi/vlbi-about.html)

                                      
東陽テクニカは今後も、様々な“はかる”ニーズに対して、最先端の計測ソリューションを提供することで、社会を支え、技術革新の推進に貢献してまいります。

アクティブ水素メーザー「GAHM」の主な特長

  • 高い周波数安定度

  • 低い位相ノイズ

  • 1.4GHz信号出力(オプション機能)

  • 自己診断機能およびメンテナンスフリー運用

  • 長寿命(20年以上)

<Safran Timing Technologies SAについて>

Safran Timing Technologies社は、タイムサーバー、GNSSシミュレーター、原子時計、ジャイロスコープ、慣性航法システムなど、PNT(測位・航法・時刻)ソリューションを提供するSafran Electronics&Defense社の子会社です。水素メーザーを研究用途ではなく、運用向けに製品化した企業を起源としています。スイスの時刻・周波数標準研究の中心であったスイス・ヌーシャテルにて現在もアクティブ水素メーザーを製造しています。世界最高水準の専門人材を擁し、防衛、航空・宇宙、産業インフラ分野の顧客に対して製品を提供しています。

Safran Timing Technologies SA Webサイト:

https://www.safran-group.com/companies/safran-timing-technologies

<株式会社東陽テクニカについて>

東陽テクニカは、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新を推進しています。その事業分野は、脱炭素/エネルギー、先進モビリティ、情報通信、EMC、ソフトウェア開発、防衛、情報セキュリティ、ライフサイエンス、量子ソリューションなど多岐にわたり、クリーンエネルギーや自動運転の開発などトレンド分野への最新計測ソリューションの提供や、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力しています。新規事業投資やM&Aによる成長戦略のもと国内外事業を拡大し、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。

株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/

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会社概要

株式会社東陽テクニカ

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URL
https://www.toyo.co.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都中央区八重洲1-1-6
電話番号
03-3279-0771
代表者名
高野俊也
上場
東証プライム
資本金
41億5800万円
設立
1953年09月