【採用担当者503名に調査】新卒採用担当の64.0%が"AI書類"で選考落とし経験あり

AIで書いてAIで落とされる時代へ。新卒採用現場のAI化が中途を上回り、判別ルール整備は14.9%のみ。

株式会社SHIFT AI

「日本をAI先進国に」をミッションに掲げ、利用者数No.1※の生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営する株式会社SHIFT AI(本社:東京都渋谷区、代表取締役:木内翔大、以下:当社)は、全国の採用担当者・人事担当者503名を対象に、採用現場におけるAI活用実態調査を実施しました。

調査結果のポイント

1. 採用担当者の53.9%がAIを活用。新卒担当では72%に達する

採用活動でAIを「活用している」割合は全体53.9%。中途担当61.3%に対し、新卒担当では72.0%と先行しており、新卒採用現場のAI化が進んでいる。

2. 新卒担当の76%が「AI書類を感じる」。中途でも66.9%

「感じる」合計は全体57.1%・中途66.9%・新卒76.0%。新卒担当の4人に3人がAI書類を実感。中途でも「強く感じる」が29.0%と全体平均(18.1%)を大きく上回る。

3. 「整いすぎ問題」が中途採用特有の課題として浮上

AI書類と感じる理由1位は「洗練されているのに具体性がない」(全体56.4%)。2位の「整いすぎて差別化できない」は中途担当で56.6%と全体(43.2%)を大きく上回り、職務経歴書の均一化が判別を困難にしている。

4. 採用担当者の約半数がAI書類を理由に選考落とし経験あり

「落としたことがある」合計は全体48.5%・中途52.0%・新卒64.0%。一方、中途担当の23.8%が「判断できない」と回答し、AI判別自体が難しくなっている実態も浮かぶ。

5. 社内ルール整備が追いつかず現場が個人判断で対応

「明確なルールあり・周知済み」はわずか14.9%。「ルールなし・担当者任せ」「わからない」の合計は38.6%に達し、AI書類急増に対しガイドライン整備が現場に追いついていない。

6. AI代替不可業務は「評価軸の設計」が全体1位。中途では「カルチャーフィット」が突出

「採用基準・評価軸の設計」が全体30.0%でトップ。中途担当では「候補者の人柄・カルチャーフィットの見極め」が38.3%と最多で、個人の適性を見極める業務への人間の関与が特に求められている。


調査詳細

Q1. 採用活動において、AIを活用していますか?

採用活動でAIを「活用している」割合は全体53.9%。新卒担当では72.0%と際立って高く、中途担当61.3%を約10pt上回った。AIを「活用していない」割合は全体38.2%で、中途担当(34.7%)より新卒担当(20.7%)のほうが未活用層が少ない。採用DXにおいて新卒採用現場が先行している実態が数値に表れた。

Q2. 採用活動において、AIをどの工程で活用していますか?(複数回答) 

AI活用者(全体n=271・中途n=152・新卒n=198)の活用工程最多は「応募書類の一次スクリーニング・自動評価」(全体50.2%・中途65.8%・新卒53.0%)。特に中途担当で65.8%と突出して高く、書類量の多い中途採用での自動化ニーズが高い。「求人票・募集要項の自動生成」(全体48.7%)、「スカウト候補の自動抽出」(全体44.3%)が続き、採用上流工程全体にAI活用が広がっている。

Q3. 候補者が生成AIを使って応募書類を作成していると感じますか?

「感じる」合計は全体57.1%・中途66.9%・新卒76.0%。新卒担当では「ある程度感じる」が49.8%と約半数に達し、AI書類の実感が広く共有されている。中途担当では「強く感じる」が29.0%と全体平均(18.1%)を大幅に上回り、職務経歴書のAI作成が急増していることが確認された。

Q4. 応募書類がAI生成と感じる場合、どのような点からそう判断しますか?(複数回答)

AI書類と感じる理由の1位は「表現は洗練されているのに、具体的なエピソードや数字が伴っていない」(全体56.4%・中途57.8%・新卒57.4%)で担当種別を問わずほぼ同率。注目は2位の「文章が整いすぎていて、どの候補者も同じような完成度に見える」で、全体43.2%に対し中途担当では56.6%と大きく上回った。これまで一般的に「AI書類は内容が薄い」と問題視される傾向があったが、本調査ではAI書類の問題は"整いすぎて落とせない"、すなわち"完璧すぎること"にあるという新たな視点が浮かび上がった。

Q5. 生成AIで作成した可能性が高い応募書類を理由に、選考を落としたことがありますか?

 「落としたことがある」合計は全体48.5%・中途52.0%・新卒64.0%。特に新卒担当の約3人に2人が選考落としを経験しており、AI書類が実際の採用判断に影響していることが明らかになった。一方、中途担当では「判断できないため基準にしようがない」が23.8%と高く、職務経歴書の質向上によりAI書類の判別自体が困難になっているという中途採用特有の課題も浮かんだ。

Q6. AI生成と思われる応募書類への対応で、困っていることはありますか?(複数回答)

最も多い悩みは「AI生成を理由に落とす基準・ルールが社内にない」(全体35.0%・中途35.5%・新卒44.0%)。次いで「AI生成かどうかの見分け方がわからない」(全体30.6%・中途35.9%・新卒39.3%)が続く。新卒担当は全項目で悩みが深く、「困っていない」は新卒16.4%と中途27.4%を大きく下回る。中途担当では実績・スキルで判断できる分、一定の対処法が存在するとみられる。

Q7. AI生成と思われる応募書類に対して、現在どのように対応していますか?(複数回答)

全体1位は「AI生成の可能性が高い場合は評価を下げている」31.8%。新卒担当では42.9%とさらに高く、AI書類に対して厳しい評価姿勢が目立つ。対して中途担当の最多対応は「面接でスキル・経験を深掘りして実力を直接確認している」34.7%で、書類に頼らず面接で実力を検証するアプローチが中途採用の特性と合致している。「書類選考を廃止・縮小しカジュアル面談を増やした」も全体15.7%に達し、書類選考そのものを見直す動きも出ている。

Q8. 貴社では、採用選考でのAI活用に関するルールやガイドラインはありますか?

 「明確なルールがあり採用担当者に周知されている」はわずか14.9%。「ルールなし・担当者任せ」「わからない」の合計は38.6%に達し、AIを活用しながらもガイドライン整備が追いついていない企業が多数存在する。新卒担当では「ルールはあるが現場に浸透していない」が38.9%と高く、ルールの形骸化も課題として浮かぶ。

Q9. 採用選考においてAIに任せることに、あなた自身は抵抗感がありますか?

AI許容派(積極的に任せたい+補助的な役割なら可)は全体43.7%・中途52.9%・新卒61.1%。新卒担当のAI許容度が最も高く、特に「補助的な役割なら可」は新卒44.4%と中途33.1%を大きく上回る。一方「採用全般においてAIを使うべきでない」は全体13.1%と依然残っており、完全なAI依存への抵抗感は根強い。

Q10. 採用担当者として、AIでは代替できないと考える業務はどれですか?(複数回答)

AI代替不可と考える業務の全体1位は「採用基準・評価軸の設計」30.0%、次いで「オファー条件の交渉・クロージング」28.8%、「面接でのスキル・経験の深掘りと実力評価」27.8%が続く。中途担当では「候補者の人柄・カルチャーフィットの見極め」が38.3%と最多で、個人の適性を直接見極める業務への人間の関与が特に強く求められている。「すべての業務でAIが代替可能になると思う」は全体17.3%・中途14.1%・新卒11.6%にとどまり、採用における人間の役割への信頼は根強い。


考察

今回の調査から、採用現場における「AI vs AI」の構図が急速に現実化していることが明らかになりました。応募者がAIで書類を作成し、企業がAIで選考・判定するという連鎖の中で、採用担当者は新たな課題に直面しています。

特に本調査が浮き彫りにしたのは、従来の調査では見過ごされてきた「整いすぎ問題」です。AI書類の問題は"内容が薄い"のではなく"完璧すぎること"にあるという点を中途担当の56.6%・新卒担当の41.6%が指摘しており、担当種別を問わず採用現場が共通の困難に直面していることを示しています。全員が高得点を取る試験では差がつかないように、書類の質が均一化されることで、採用担当者は候補者を本来の実力で評価する機会を失いつつあります。

こうした状況に対して、採用現場は現在、主に2つの方向で対応を模索しています。一つは「面接での深掘り強化」(中途34.7%)、もう一つは「評価を下げる」(新卒42.9%)という対処療法的な対応です。しかしいずれも個人の判断に委ねた対応であり、「社内ルールがない」「見分け方がわからない」という声が全体の3割以上から上がっていることは、組織としてのガバナンス設計が急務であることを示しています。

また、「明確なルールあり・周知済み」がわずか14.9%にとどまる実態は、AI書類への対応だけでなく、採用側のAI活用においても同様の課題を抱えていることを示唆しています。AIを使う側も、使われる側も、ルールが整備されないまま現場判断で動いているというのが現在の採用市場の姿です。

今後の採用において重要になるのは、AI生成書類への対処法を整備するだけでなく、「AIでは再現できない選考体験の設計」に踏み込むことではないでしょうか。採用担当者の約8割以上が「すべての業務をAIが代替できるとは思わない」と回答していることは、採用における人間の役割への確信がまだ根強いことを示しています。カルチャーフィットの見極め、オファー交渉、候補者との信頼関係構築などはAIが最も苦手とする領域であり、採用担当者が時間とエネルギーを集中すべきところです。

当社では、こうした採用現場の変化に対し、実務に直結するAI活用支援や、企業・採用担当者向けのリスキリング・導入支援を通じて、AI時代における採用力の強化に取り組んでいます。

今後も、採用市場における生成AIの社会実装を継続的に調査・発信することで、採用担当者と企業の双方が適切な判断を下せる環境づくりに貢献してまいります。


調査概要

調査期間:2026年5月20日〜5月24日

調査対象:全国 25〜69歳  採用担当者・人事担当者 男女

対象人数:503名※採用担当者は複数領域を兼任する場合があり、内訳は中途採用担当248名、新卒採用担当275名、アルバイト・パート採用担当165名、業務委託・フリーランス採用担当113名

調査方法:インターネットリサーチ/実施機関:株式会社SHIFT AI

≪引用・転載時のクレジット表記のお願い≫
本リリースの引用・転載時には、当社クレジット(例:SHIFT AI調べ)を明記いただけますようお願い申し上げます。

【会社概要】 

株式会社SHIFT AIは、「日本をAI先進国に」というミッションのもと、生成AIをはじめとするAI技術のビジネス活用を学べる、利用者数No.1※の生成AI学習コミュニティ「SHIFT AI」を運営しています。会員数は4万人を超え、法人向けのリスキリング支援サービス「SHIFT AI for Biz」や、教育機関向けの「SHIFT AI for School」など、幅広い分野でAI人材の育成を推進。さらに、独自メディア「SHIFT AI Times」の運営をはじめ、情報発信・研修・イベントを通じて、個人と組織の成長を支援し、日本全体のAI活用を加速させています。

社 名  株式会社SHIFT AI

所在地  東京都渋谷区渋谷2丁目24-12 渋谷スクランブルスクエア

代表者  代表取締役 木内 翔大

設立年月 2022年3月18日

資本金  8,300万円(資本準備金含む)

事業内容 コンサルティング / コミュニティ運営 / Youtubeチャンネル運営 / スクール運営

URL:https://shift-ai.co.jp/

※利用者数No.1

GMOリサーチ&AI株式会社調べ

■調査項目/調査時点(2025年2月)における累計登録者数

■調査対象/企業が運営するAI活用事例や実践ノウハウなど、ビジネス目的でのAI活用に関する講義を提供するコミュニティサービスを対象とし、講義を行わないネットコミュニティや個人運営のコミュニティ、ビジネス目的以外のコミュニティサービスは対象外とする

【代表取締役 木内 翔大について】

木内 翔大(きうち しょうた)

株式会社SHIFT AI 代表取締役 / 一般社団法人生成AI活用普及協会 協議員 / GMO AI&Web3株式会社 AI活用顧問 / GMO AI&ロボティクス商事 AI活用アドバイザー

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フォロワー数15.0万人 (2026年5月現在)

「日本をAI先進国に」をテーマに生成AIについて発信。

URL:https://x.com/shota7180

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会社概要

株式会社SHIFT AI

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URL
https://shift-ai.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区渋谷渋谷スクランブルスクエア42階
電話番号
03-6555-3510
代表者名
木内翔大
上場
未上場
資本金
8300万円
設立
2022年03月