イヌイットの伝統と誇りが一針一針に込められた、素朴で力づよい「壁かけ」コレクション。壁かけ21点、人形23点を新たに収録した、待望の愛蔵版。
カナダ在住の著者が30年以上にわたり集めたイヌイットアートのコレクションの中から「壁かけ」と名付けられたアップリケ作品を収めた書籍『イヌイットの壁かけ』(暮しの手帖社、2000年)の増補改訂版が発売になりました。
【特設サイト公開中】
https://inuit-no-kabekake.wixsite.com/home
1950年代、南方から持ち込まれた病気やカナダ政府の定住化政策によって、イヌイットの生活は大きく様変わりしました。本書掲載の「壁かけ」は、そんなイヌイットの人々が民族の誇りや、厳しい自然環境のなかで培われた生活文化を後世に伝えていくために作りはじめた新しい伝統であり、イヌイットの女性たちが狩りに出かける家族のために手作りする防寒着の裁縫技術を応用して作られたものです。
また、素朴でいきいきとした表現を生み出すカラフルな刺繍やアップリケは、先進国向けに作られるダッフルコートなどのハギレや糸を活用したもので、近代化の厳しい現実を受けとめながら、新しい時代にむけて進むイヌイットの人々の思いが一針一針に込められています。
【目次】
壁かけ(125点/うち10点が新規)|クリスマスの壁かけ(11点/新規)|人形(23点/新規)|在日カナダ大使による解説(再録)|著者あとがき(新旧)*テキストは日英併記
書名:愛蔵版 イヌイットの壁かけ ー氷原のくらしと布絵
著者:岩崎昌子
仕様:B5変形、並製、函入り、184ページ
定価:本体2,800円+税(税込3,024円)
発行:誠文堂新光社
ISBN978-4-416-61768-7
6月8日(木)より全国書店、ネット書店にて順次発売
【著者略歴】
岩崎昌子(いわさき・まさこ)
1938年生まれ、イヌイットアート収集家。1970年、カナダへの移住をきっかけにイヌイットアートに出会い、以後作品収集を続ける。北極地方にも2度旅をし、2000年からは日本各地で収集品の展覧会を開催。壁かけや人形などのコレクションの一部は現在、北海道立北方民族博物館(網走)に収蔵されている。
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