92%が「一人で食べる」時代のお菓子とは何か──「必需品」と「ご褒美」のあいだに潜む、αZ世代マーケティングの新機会
日常的な消費から食べるタイミング、価値観まで。αZ世代のお菓子消費の実態を調査
■調査概要
調査時期:2026年3月6日~3月10日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国のα世代・Z世代128名(〜12歳1名、13〜15歳21名、16〜18歳34名、19〜22歳38名、23歳〜25歳18名、26歳〜28歳11名、29歳〜31歳5名)
■調査サマリー
本調査では、α世代・Z世代におけるお菓子の消費実態について、購買行動から食べるタイミング、価値観までを横断的に分析した。その結果、若年層にとってお菓子は単なる嗜好品にとどまらず、日常の中で気分や状態を整える役割を担う存在へと変化していることが明らかになった。
■お菓子は日常化し、グミは定番カテゴリーへ


「お菓子を食べる頻度」については、約65%が「毎日食べる」と回答し、そのうち39.8%は「1日に複数回」と答えた。お菓子はもはや“たまに楽しむもの”ではなく、日常の中に組み込まれた存在になっていることがうかがえる。
また、「直近購入したお菓子」ではグミが57.8%で最多となり、特にα世代では66.1%と高い数値を示した。Z世代でも51.4%と過半数を占めており、グミは一過性のブームではなく、若年層における定番カテゴリーとして定着していることがわかる。
■購買は「偶然」と「合理」のハイブリッド型

「お菓子を選ぶ際に参考にすること」については、「店頭で見かけて」が57.8%で最も多く、依然として偶発的な出会いが購買の大きなきっかけとなっている。一方で「価格・コスパ」(31.3%)や「期間限定・新発売」(25.0%)といった要素も一定数存在しており、直感と合理性の両方で意思決定が行われている様子が見て取れる。特にα世代では「SNSで流行っている」が30.4%と高く、デジタル上のトレンドが購買に影響を与えている。
■お菓子は「気分で、一人で」食べるパーソナル消費へ


「グミやソフトキャンディを食べたくなるタイミング」については、「小腹がすいたとき」が67.8%と最多であったが、「口寂しいとき」(36.9%)や「リフレッシュ目的」(35.6%)も高い割合を占めた。単なる空腹の解消だけでなく、気分や状態を整えるための手段としてお菓子が機能していることがわかる。
さらに、「誰と食べることが多いか」という質問では92.2%が「自分一人で」と回答しており、お菓子が他者と共有するものではなく、自分自身のために消費される傾向が強いことが明らかになった。
■重視されるのは「味」よりも「体験価値」

「グミやソフトキャンディに期待すること」では、「噛み応え(ハードな食感)」が59.4%で最も高く、「果汁感」(41.4%)、「手が汚れない・持ち運びやすさ」(27.3%)が続いた。味だけでなく、食感や利便性といった“体験価値”が重視されている点が特徴的である。
■「低単価×高頻度×即時性」で成り立つ日常消費


「1ヶ月あたりのお菓子代」は「500〜1,000円未満」(34.4%)、「1,000〜2,000円未満」(28.1%)がボリュームゾーンとなり、日常的に消費される一方で支出は抑えられていることがわかる。また、「購入場所」は「コンビニ」(79.7%)、「スーパー」(75.8%)が中心であり、お菓子は計画的に購入するものというより、その場の必要に応じて選ばれる“即時性の高い消費”であることがうかがえる。
■お菓子は「必需品」と「ご褒美」のあいだ

最後に、「お菓子はどのような存在か」という問いに対しては、「生活必需品に近い」(37.5%)と「小さなご褒美」(32.8%)が拮抗する結果となった。お菓子は日常を支える存在でありながら、同時に気分を高める役割も担っており、αZ世代にとって二面的な価値を持つ存在であることが示唆される。
■αZ総研メンバーコメント
今回の調査結果について、α世代・Z世代を研究対象としたシンクタンク組織であるαZ総研に参加するZ世代メンバーからも考察コメントが寄せられました。
αZ総研 Z世代メンバー井上 陽花
一昔前のお菓子は、誰かと分け合うコミュニケーションツールでした。昼休みに友達と交換し、他愛もない話をしながら食べるーーお菓子そのものというよりも、その場の空気や時間に意味があったように思います。
しかし現在では、「92%が一人で食べる」というデータが示すように、お菓子は完全に「個の消費」へシフトしています。ながら視聴・ながら作業が当たり前になった時代の中で、お菓子はいつの間にか”作業のお供”というポジションが定着してきたと考えられます。さらに最近では、グミは集中力強化、チョコはストレス軽減・腸内環境改善と、機能性を訴求する商品が増えています。タイパ思考が食にまで浸透した結果、「なんとなく食べたい」という純粋な欲求までもが目的化されつつあるように感じられます。
特に持ち歩けるサイズのグミやチョコはその傾向が顕著で、もはや「食べるサプリ」に近い存在になりつつあるといえるでしょう。お菓子が日常に深く溶け込んでいるのは事実ですが、機能性や効率性とセットでないと売れにくい時代になっているとしたら、それはα・Z世代の消費観そのものを映し出しているのかもしれません。
αZ総研 Z世代メンバー長坂 奈桜
ASMRの流行を背景に、お菓子に対して味だけではなく食感を重視する層が増えてきているように感じます。グミやソフトキャンディはSNS上で視覚的に目を引きやすい色や形状を表現しやすい点も相まって、若年層への訴求力も高いのではないでしょうか。
また、シチュエーションごとに食感や色を変え、「噛みごたえ × 日常のワンシーン」をコンセプトにした商品設計も有効であると考えられます。たとえば、「怒られた時に噛むグミ」「ドキドキしている時に噛むグミ」「金曜日の夜に噛むグミ」など、キャラクター性を持たせることで話題になりやすい設計も期待できそうです。
αZ総研 Z世代メンバー平塚 南海
お菓子の中でもグミやソフトキャンディを中心とした結果なので、全てのお菓子に当てはまるわけではないと考えられますが、一人で食べることが増えている理由としては、コロナ禍を経て個包装タイプのパッケージが増えたことや、小さなカバンにも入るサイズで手軽に持ち運び、サッと食べる機会が増えたことが影響しているのではないかと思います。
本来お菓子はこれまで友人や複数人でシェアすることでコミュニケーションが広がるイメージがありましたが、「お一人様消費」が増える中で、広告やマーケティングコミュニケーションの在り方にも変化が必要だと改めて感じました。
また、調査結果からアイドルやアニメを起用したプロモーションをきっかけで商品に興味関心を抱き、購入に至っているケースも見受けられました。こうした点を踏まえると、若年層に対して商品認知を獲得し、購買に繋げていく上ではIPコラボレーションは今後ますます重要になっていくのではないかと考えます。
■総括
お菓子は、空腹を満たすものから、気分や状態を整える存在へと役割を広げている。αZ世代の消費は「一人で・低単価・高頻度・即時的」に行われ、日常の中に深く組み込まれている点が特徴的で、さらに、味だけでなく食感や利便性といった“体験価値”も重視されている。今後は「おいしさ」だけでなく、どのようなシチュエーションで使われるかまでを含めた設計が求められるだろう。
■会社概要
ContentAgeは、『人とAIの共鳴で、新しい感動と、コンテンツの新時代を創る。』というパーパスのもと、IP開発事業、芸能事務所事業、総合広告事業の3つの事業を展開しています。
会社名:株式会社ContentAge
所在地:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-19-15 ウノサワ東急ビル3階
設立:2015年8月
代表取締役:野田爽介
事業内容:
●IP開発事業
キャラクターIP開発・ライセンスマネジメント
ショートドラマ制作
映画制作
●芸能事務所事業
N.D.Promotion
KYO
FYP(FOR YOU Partners)
●総合広告事業
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■問い合わせ先
担当:道満
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