国立西洋美術館史上、初となる現代美術展。その参加作家によるインタビュー集を、3月23日(土)より一般販売開始。
美術出版社(東京都品川区)は、国立西洋美術館での企画展「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか? ――国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」(2024年3月12日~5月12日)の開催にあわせ、参加作家によるインタビューと論考を収録した書籍を、2024年3月23日(土)より一般販売いたします。
本書概要
国立西洋美術館史上初となる現代美術展。
参加作家は現代を代表する注目のアーティスト陣。
1959年の開館以来、国立西洋美術館で初となる現代美術アーティストが参加する企画が開催されます。国立西洋美術館は、主として20世紀前半までの西洋美術作品を収蔵/保存/展示しており、いわゆる「現代美術」は存在しません。けれども、1959年に松方コレクションを母体として開館した同館の成立前史を顧みると、この美術館は、開館以後の時間を生きるアーティストらが所蔵作品によって触発され、未来の芸術をつくってゆける刺激の場になってほしいという思いを託されて設立されたということがわかります。
本展は、国立西洋美術館がそうした「未来の芸術」を産み育てる土壌となりえてきたのかどうか、自問すると同時に、参加アーティストたちに問いを投げかけるものです。作家たちは同館のコレクション作品との自作を並列させつつ、美術館の設立過程や場所性、ル・コルビュジエによる建築、美術館をとりまく制度的課題や周辺環境などテーマむすびつけた展示を行います。
参加作家によるロング・インタビューを収録
本書では、「現代作家にとって美術館はどのような存在か?」「日本に“西洋”美術館がある意味とは?」「いまの美術館の課題とは?」といった問いに対する、作家の視点からの率直な応答を掲載しています。さらにそれぞれの作家が同館で展示することの可能性をどのように見出しているのか、これまでの活動を振り返りつつ、本展出品作の内容についても語られています。
【参加作家】
飯山由貴│梅津庸一│遠藤麻衣│小沢剛│小田原のどか│坂本夏子│杉戸洋│鷹野隆大│竹村京│田中功起│辰野登恵子│エレナ・トゥタッチコワ│内藤礼│中林忠良│長島有里枝│パープルーム(梅津庸一+安藤裕美+續橋仁子+星川あさこ+わきもとさき)│布施琳太郎│松浦寿夫│ミヤギフトシ│ユアサエボシ│弓指寛治
作家による書き下ろしの論考を多数収録
布施琳太郎、小田原のどか、梅津庸一、松浦寿夫による論考のほか、本展企画者および館長による論考2本も収録。いずれも長大で読み応えのある充実した内容です。
現在の美術館の課題と、美術界への提言がつまった1冊
コロナ禍後に世界の美術館が直面した課題である「コレクションの活用」や、地域に開かれた場所として、また多様性を内包する場所といった、美術館のあり方を検証するうえで重要な問題提起が含まれています。美術館関係者をはじめ、現代美術に携わる人、アートファンや美術を志す学生まで、あらゆる方々にとって示唆に富む1冊となっています。
書誌情報
『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?
――国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ』
発行|カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
発売|美術出版社
定価|3,600円+税
仕様|A4変型/312ページ
ISBN|978-4568105773
一般発売日|2024年3月23日(土)
購入はこちら|www.amazon.co.jp/dp/4568105773
美術出版社
1905年の創業以来、一貫して良質な美術図書の出版を手掛けてきました。『美術手帖』『ワイナート』などの定期雑誌、『カラー版美術史シリーズ』をはじめとする美術・デザイン・建築などの芸術全般にわたる書籍の出版、美術展のカタログ制作のほか、アートと人々をつなぐ多彩な事業を行っています。
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