Salesforce、デジタル労働力を企業全体に拡張するための新機能を備えた「Agentforce 2dx」を発表 あらゆる業務フローにプロアクティブな自律型AIを組み込み、マルチモーダルな体験を創出

※本記事は2025年3月5日に米国で公開されたSalesforce Launches Agentforce 2dx with New Capabilities to Embed Proactive Agentic AI into Any Workflow, Create Multimodal Experiences, and Extend Digital Laborの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

Agentforce 2dxにより、Agentforceがプロアクティブに動作し、データの変更に応じてトリガーされ、あらゆる業務プロセスのバックグラウンドで自律的に動作し、リッチコンテンツやメディアを使用してあらゆるユーザーインターフェースを介したインタラクションが可能に

新しいローコードおよびプロコードツールにより、管理者と開発者はAIによる支援を受けながら確実にAgentforceをさらに迅速に設定、テスト、導入することが可能に

Salesforceに組み込まれた信頼性の高いAgentforceマーケットプレイス「AgentExchange」を活用することにより、パートナーやコミュニティが開発したすぐに利用可能なアクションやAIエージェントを利用でき、AIエージェントの展開・導入が加速

Adecco GroupやEngine、OpenTable、Oregon Humane Society、Precina、Vivintといった企業がAgentforceを導入し、デジタル労働力を活用したビジネス変革を実現

米国Salesforce(以下、Salesforce)は、信頼性の高い自律型AIエージェントを業務フローに導入するためのデジタル労働力を生み出すプラットフォームであるAgentforceの最新版「Agentforce 2dx」を発表しました。今回のリリースにより、Agentforceはユーザーが開始するリアクティブなチャットインターフェースの域を越え、AIエージェントが常時人間の監視無しでも裏でプロアクティブに機能しながら、あらゆる種類の顧客や従業員の新たな業務フローを実現できるようになります。 企業は、自律型AIエージェントを既存のデータシステムやビジネスロジック、ユーザーインターフェースにシームレスに統合できるようになりました。これにより、AIエージェントがビジネスニーズを予測した上で、動的にアクションを起こすことが可能となり、効率性、俊敏性、拡張性が向上します。

Agentforce 2dxでは、Salesforce開発者がAgentforceをより迅速に構成、テスト、展開できる新しいローコードおよびプロコードツール群がリリースされました。これらを高度な分析機能と組み合わせることで、チームはリアルタイムデータとガイダンスを活用しながら、AIエージェントのパフォーマンスを監視、デバッグ、最適化できます。また、Salesforceはこれらのツールを試すことができる完全無料の環境として、Agentforce Developer Editionの提供を開始しました。開発者はこの環境でAgentforceを利用しAIエージェントのプロトタイプを作成したり、SalesforceのハイパースケールデータエンジンであるData Cloudの機能を試すことができます。

さらに、SalesforceはAgentforce向けの信頼性の高いマーケットプレイスおよびコミュニティである「AgentExchange」を発表しました。AgentExchangeは、Salesforceに組み込まれており、急成長する6兆ドル規模のデジタル労働力の市場(英語)への参入機会がパートナーへ提供されます。AgentExchangeのすぐに利用可能なテンプレートやアクションのライブラリにより、Agentforceの導入を加速させることで、企業は時間とリソースを節約できます。また、パートナーは自社のコンポーネントをリストに掲載・販売することで、成長するAIエージェント市場でのシェア拡大を図ることができます。

AgentExchangeは、厳格なセキュリティ審査と顧客レビューをクリアした200社以上の初期パートナーと数百種類のすぐに利用可能なアクションを備え、ローンチされました。これにより、複数の専門分野や業界にわたってAIエージェントをより迅速に開発、展開できるようになります。

Agentforce 2dxは、新しい開発者向けツールとAgentExchangeとともにAgentblazer(英語)コミュニティを立ち上げました。これは、Salesforceの管理者、開発者、CTO、CIOをはじめとするITリーダーがベストプラクティスを共有し、Trailheadでスキルを習得しながら、AIエージェントファーストの企業づくりを推進できる包括的なグループです。

SalesforceのAI Platform担当EVP兼GMのアダム・エヴァンス(Adam Evans)は、次のように述べています。「今日の企業には労働力よりも多くの仕事が存在しています。Agentforceはそのギャップを埋めるためにあります。CRMの枠を超えてデジタル労働力(英語)を拡張することで、企業はルーチンワークの処理や従業員の補強、顧客とのつながりの実現のために、AIエージェントをあらゆる業務フローやアプリケーションに組み込むことがこれまで以上に容易になります。Salesforceのデジタル労働力を生み出すプラットフォームとの深い統合により、CIOやITリーダー、開発者は、AIエージェントをシームレスに構築し、業務を自動化できます。これにより、効率性が高まり、イノベーションが促進され、6兆ドル規模のデジタル労働力の市場における新たな機会が生まれます」

重要な理由:96%(英語)の開発者が、AIエージェントは開発者の体験を確実に変えると信じています。自律型AI(英語)は、AIエージェントが人間の監視なしに自律的にタスクを実行し、意思決定を行い、ワークフローを最適化する、自動化の次なる進化形です。従来のAIチャットボットとは異なり、手動のプロンプトや厳格なプログラミングを必要としない自律型AIは、ライブデータや進化するビジネスニーズに動的に対応します。SalesforceのAIエージェントの最新の機能強化により、企業がAIエージェントを日常業務に統合する方法が大きく飛躍します。AIをアプリケーションや業務フロー、プロセスにシームレスに組み込むことで、企業向けAIエージェントは単なるアシスタントではなく、実際に行動を起こす存在へと進化します。

OpenTableのグローバルカスタマーサクセス担当シニアVPのジョージ・ポコルニー(George Pokorny)氏は、次のように述べています。「OpenTableはSalesforceのAgentforce Platformと提携することで、OpenTableのカスタマーサービスのAIエージェントがレストランと顧客により良いサービスを提供できるようにしています。 導入からわずか3週間でレストランのウェブ問い合わせの73%を処理しており、これは従来のツールと比較して50%の改善となります。さらに、Agentforceが一般ユーザー向けにリリースされることで、この数字はさらに増加する見込みです」

新機能

あらゆる体験とシステム全体でAgentforceを統合

これまで、顧客や従業員とのインタラクションに自律型AIエージェントを導入するには、複雑な実装が必要であり、戦略的なアプローチが求められていました。しかし現在では、管理者と開発者は新しいツールを活用することで、Agentforceをあらゆる環境に組み込み、あらゆるユースケースに応じた柔軟なカスタマイズが可能となりました。

  • Agentforce API:新しいAgentforce APIにより、Agentforceをバックエンドのプロセスや他のシステムとアプリケーションに直接統合できます。例えば、ERPで発注処理が更新された際、AIエージェントを動的に実行したり、ローンの申請プロセスを自動化して、書類に必要な情報が記載されているかを確認したりすることができます。

  • Agentforce Invocable Actions:FlowやApexと同様に、AgentforceをSalesforceのビジネスロジックに組み込むことが可能となりました。これにより、従来の業務フローの自動化とAIエージェントによる推論を組み合わせることが可能になります。例えば、商談が特定のステージに移動した際にAIエージェントが動的に実行したり、最適な次のステップを推論し、それに応じた更新メールや承認プロセスを起動することができます。

  • MuleSoft for Agentforce: MuleSoft Topic Center により、開発者は自然言語を使用してMuleSoft APIからAgentforceのトピックとアクションを作成できます。MuleSoft API Catalogにより、Agentforce内でMuleSoft、Salesforce、Herokuの多様なAPIへのアクセスを一元化することで、AIエージェントの開発を簡素化します。 これにより、管理者は安全で管理されたAPIハブを利用できます。そして、事前作成済みのトピックやアクションを活用することで、AIエージェントの機能を自社のエコシステム全体にわたって拡張することが可能になります。さらにMuleSoft Anypoint Platformにある Agentforceコネクターにより、開発者はAgentforceを既存の業務フローに統合し、APIや統合機能を使用して、システム全体でデータを拡充し、アクションを実行するためにAIエージェントを動的に実行できるようになります。

  • Agentforce Steps in Slack Workflow Builder:開発者は、Agentforceをコーディング不要のSlackワークフローに埋め込むことができます。SlackのイベントからAgentforceをトリガーし、ユーザーがアクションを起こさなくても、Slack上の会話のコンテキストをAgentforceに渡すことができます。

  • Agentforce Employee Template: 新しいAgentforceテンプレートにより、SlackとSalesforce全体で従業員がAIエージェントを使用するケースでAgentforceを簡単に展開できます。Agentforce Employee Templateにより、顧客は複数の従業員AIエージェントを作成し、あらゆる業務部門にわたって設定および展開することができます。

  • Agentforce Surfaces: Agentforce内のリッチコンテンツを、あらゆるDigital Engagementのチャネルへインテリジェントに配信します。 チャネルやデバイスに固有の動的なインタラクションコンポーネントやメディアをインテリジェントに追加し、チャネル全体にわたってAgentforceの表示をよりカスタマイズします。

  • Agentforce Cards: Agentforceのアクションの応答内にLightning Webコンポーネントを埋め込みます。既存のSalesforceコンポーネントを再利用して、Agentforceにコンテキストや情報、機能を追加します。

  • Tableau Semantics: Agentforceが活用できる体系的に整理されたデータ構造「セマンティックモデル」を構築します。これにより、TableauはAIエージェントにリアルタイムでビジネスコンテキストを提供できるようになり、より正確なインサイトと回答を顧客に提供します。

新しいツールにより設定、テスト、導入を確実に実行可能に

Agentforceには、新しいローコードおよびプロコードツールが含まれており、管理者や開発者が構想、構築、展開、管理を組織全体で行えるよう支援します。これらのツールは単一のアーキテクチャ上に統合されたプラットフォームの一部であり、DevOps Centerやコマンドラインインターフェース(CLI)など、開発者が日常的に使用する業務フローに完全に統合されています。

  • Agentforce Developer Edition:AgentforceとData Cloudにアクセスし、最初のユースケースとしてプロトタイプ作成を開始できる新しい無料の開発者向けの環境です。Agentforce Developer Editionには、Data Cloudへの10GBのアクセスと1時間あたり150 LLMの生成が含まれます。

  • AIによるAgent Builderのサポート:AIによるトピックおよび指示の作成機能により、ベストプラクティスに準拠したAIエージェントを迅速に構成できるようになり、チームはより迅速に、確実にAgentforceを稼働させることが可能になりました。また、AI Assistが、Agentforceが行った回答についてのトラブルシューティングを支援し、ベースとなるトピックや指示を改善する方法についてのガイダンスを提供します。

  • Testing Center:AIを活用して、Agentforce設定を簡単かつ大規模にテストすることができます。さらに、Salesforce Sandboxのテストセンターでテストケースを自動生成、実行し、Agentforce設定が、回答の忠実性や文脈の関連性などのガードレールにどの程度準拠しているかを評価できます。

  • CLIとVisual Studio Codeのサポート:開発者は、CLIとVisual Studio Codeを活用し、Agentforceの構成を作成、更新、テストできるようになりました。Agentforce構成のすべての設定は、プロコードツールで作成、更新でき、これらの構成に対してテストケースも実行可能です。

  • DX Inspector:AIエージェントのトピックやアクションなど、Agentforceで使用されるすべてのメタデータとデータをSalesforce Sandbox内で検索、分析可能です。サイドパネルからAgent BuilderでAIエージェントを構成する際にメタデータの変更を簡単に作成、追跡できます。

  • Agentforce Interaction Explorer:一般的な傾向から個々のセッションのトレースまで、Agentforceのパフォーマンスに関する詳細なレポートと分析を提供します。各ユーザーのリクエストやレスポンスに関連する推論ステップを理解し、AIによるレコメンドを確認することで、トピックや指示を継続的に改善し、AIエージェントのパフォーマンスを向上できます。

提供時期

  • Agentforce 2dxのリリース完全版は、2025年4 月に提供開始予定、一部の機能は本日より先行公開されます。

  • AgentExchangeは、本日よりAgentExchange.Salesforce.comで利用可能です。日本での公開は未定です。

  • Agentforce Developer Editionは、本日よりdeveloper.salesforce.com/signup(英語)で利用可能です。

  • AIアシスト機能付きのAgent Builderは、2025年3 月に提供開始予定で、Agentforceに含まれます。

  • ガードレール評価のためのTesting Centerの機能強化は、2025年4月に提供開始予定で、Agentforceに含まれます。

  • Agentforce Employee Agentは、2025年4月に提供開始予定で、Agentforceに含まれます。

  • Agentforce Steps in Slack Workflow Builderは、2025年4月以降の提供機能で、Agentforceに含まれます。

  • MuleSoft for Agentforceは現在提供開始しています。Topic CenterはすべてのAnypointライセンスに含まれます。APIカタログはSalesforceに含まれます。MuleSoft APIへのアクセスにはMuleSoftが必要です。

  • Agentforce Invocable Actionsは、提供開始しています。

  • Agentforce APIは、提供開始しています。

  • DX Inspectorは、提供開始しています。

  • Agentforce Interaction Explorerは、2025年秋に提供開始予定です。

本プレスリリースやその他のプレスリリース、または公式に言及されている未提供のサービスや機能は現在利用できないものであり、予定通りに、または全く提供されない可能性があります。お客様は、現在利用可能な機能に基づいて購入をご判断くださいますようお願いいたします。


Salesforceについて

Salesforceは、あらゆる規模の企業がAIを活用してビジネスを再構築できるよう支援します。企業向けとして初となるデジタル労働力を生み出すプラットフォームであるAgentforceは、Customer 360アプリケーション、Data Cloud、Einstein AIとシームレスに統合し、制限のない労働力を実現します。これにより人とAIエージェントが連携し、信頼性の高い単一のプラットフォームでビジネスを成功に導くことができます。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。

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会社概要

URL
-
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内1-1-3  日本生命丸の内ガーデンタワー(Salesforce Tower)
電話番号
0120-733-257
代表者名
小出伸一
上場
海外市場
資本金
-
設立
1999年03月