首都圏賃貸市場動向:CRIX指標を活用した最新のエリア別分析
CRIX指標:2026年6月分
日本情報クリエイト株式会社(本社:宮崎県都城市、代表取締役社長:渡邉 良、以下「日本情報クリエイト」証券コード:4054)は、このたび賃貸不動産市場の指標であるCRIX指標を活用した月次レポートを公開したことをお知らせいたします。
本レポートでは、最新データに基づき、東京23区、神奈川県、埼玉県、千葉県の市場動向を詳しく解説します。
※公表されている数値についての当社調べ。
※公表されている数値が最新のデータになります。

■ 多くの都市の賃貸住宅市場に変化の兆し
【東京23区】
東京23区では、アパート・マンションの面積の狭い単身者向けの0-20㎡の空室率が前月比で悪化しました。アパートの他の面積帯の空室率も改善幅が縮小しています。平均支払い賃料(以下、支払い賃料)は、アパートの家族向けの50㎡-を除き、前月比で上昇していますが、アパートのその他の面積帯、マンションの0-20㎡の支払い賃料の上昇幅は縮小しており、ピークを迎えつつあると考えられます。東京23区への人口流入超過数(12か月移動平均)は減少傾向で推移しており、東京都の人口流入超過数の半分を下回るようになってきました。こうした、人口流入超過数減少の影響が0-20㎡やアパート市場に現れ始めていると考えられます。

【神奈川県】
川崎市では、アパートの家族向けの50㎡-、マンションの面積の広い単身者向けの20-30㎡を除き、空室率は前月比で改善しました。川崎市のアパート・マンション共に、すべての面積帯で空室率は4%前半を下回っています。これは、テナントの入れ替え期間を考慮すると、ほぼ満室稼働であると考えられます。一方で、支払い賃料については、アパートはすべての面積帯で前月比下落、前年同月比では、50㎡-を除いて下落しています。マンションでも、前月比、前年同月比共に、面積の狭い単身者向けの0-20㎡とカップル向けの30-50㎡の支払い賃料は下降傾向です。2000年代前半以降の東京23区への人口集中や大学の都心移転の影響により、テナントが退去した後の空室を埋めるため、また交通利便性の低い地域の物件や築古物件において、賃料を引き下げていた可能性が考えられます。2026年に入って、神奈川県の人口流入超過数は増加傾向に転じました。川崎市の賃貸住宅はほぼ満室稼働であることから、現在、支払い賃料が下降傾向の面積帯も、近い将来に支払い賃料が上昇に転じる可能性が高いと考えられます。
横浜市では、アパートの家族向けの50㎡-の空室率が横ばいとなった以外は、アパート・マンション共にすべての面積帯で空室率が改善しました。ただし、アパートの50㎡-の空室率は4.14%と低く、テナントの入れ替え期間を考慮すると、ほぼ満室稼働であると考えられます。一方で支払い賃料は、アパート・マンション共に面積の広い単身者向けの20-30㎡以外は、前月比で下落しています。特に、面積の狭い単身者向けの0-20㎡の支払い賃料は長期的に下落傾向で推移しています。マンションの0-20㎡の支払い賃料はアパートの0-20㎡の支払い賃料よりも低い水準で推移していることから、都内に移転した大学の学生をターゲットにしていた物件が多く含まれている可能性があると考えられます。横浜市は範囲が広いため、東京23区への通勤利便性が悪い地域では、神奈川県の人口流入超過数増加の恩恵を受けきれていないと考えられます。

【埼玉県】
さいたま市では、アパートのカップル向けの30-50㎡を除く面積帯、およびマンションの面積の広い単身者向けの20-30㎡の空室率が前月比で改善しました。マンションの支払い賃料はすべての面積帯で上昇傾向となっていますが、マンション賃料に割高感が出てきた可能性があります。特に、面積の広い単身者向けの20-30㎡の支払い賃料の上昇が顕著であり、これが空室率の悪化の要因になっていると考えられます。埼玉県への人口流入超過数は2026年に入って増加傾向となっていますが、都心から時間距離の離れているさいたま市のマンションは恩恵を受けきれていないようです。アパートの家族向けの50㎡-の支払い賃料は2018年1月の水準を大きく下回っており、築古の物件が多い、交通利便性の悪い物件が多い等の可能性が考えられます。

【千葉県】
千葉県西部(柏市、松戸市、流山市、我孫子市、市川市、浦安市、習志野市、船橋市)では、アパート・マンションのすべての面積帯で空室率の改善が継続しています。ただし、アパート・マンション共にすべての面積帯で空室率が10%を上回っており、東京23区近郊では苦戦している地域であると言えます。東京23区への人口流入超過数の減少の恩恵を千葉県は未だ受けていません。今後、千葉県の人口流入超過数が増加に転じれば空室率の改善が進む可能性があります。支払い賃料は、面積の狭い単身者向けの0-20㎡で改善幅が大きくなっています。浦安市等、東京23区への通勤・通学利便性の高い地域に居住する単身者が増加したものと考えられます。ただし、マンションの0-20㎡の支払い賃料は2018年1月水準を下回っており、苦戦していることがうかがえます。その他の面積帯の支払い賃料は、アパートは上昇が鈍いのに対し、マンションの上昇幅は高くなっており、千葉県西部ではマンションが選好されていることがうかがえます。

■2026年6月の空室率と平均支払賃料および前年同月比

■エリア別のより詳しい情報はこちら
本記事に記載の東京23区、神奈川県、埼玉県、千葉県に加えて、札幌市、仙台市、東京都下、横浜市、川崎市、さいたま市、千葉県西部、名古屋市、京都市、大阪市、福岡市のデータを公開しております。
■CRIX(クリエイト賃貸住宅インデックス)とは

CRIX(クリックス:Create Rental housing Index)は、当社が保有する膨大な量の賃貸住宅管理データ(ビッグデータ)より算出した、賃料・空室状況に関するインデックスで、次のような特徴を持っています。
・管理データより算出した、実際の管理実態に合うインデックス
・【空室率】、【平均賃料】2種類の月次時系列データ
・全国すべての都道府県、主要な市区町村をカバー
・間取り別、床面積別などの豊富なバリエーション
時系列グラフ、一定期間での変化率などを簡単に確認できるBIツールや資料もご提供が可能です。
■日本情報クリエイトについて
日本情報クリエイトは、不動産のITパートナーとして32年にわたり、自社開発による商品開発やITソリューションの提供を通じて、不動産業界の課題解決を支援しています。
会社概要
会社名:日本情報クリエイト株式会社 | 東証グロース(証券コード:4054)
所在地:宮崎県都城市上町13街区18号
代表者:代表取締役社長 渡邉 良
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
