奈良先端大とアカリク、技術系留学生の採用戦略をテーマに企業14社を招いた座談会を共催

理系留学生の採用・定着における課題と可能性について、製造業を中心とする企業の人事・採用担当者が議論

株式会社アカリク

 奈良先端科学技術大学院大学(所在地:奈良県生駒市、学長:塩﨑 一裕、以下「奈良先端大」)と、大学院生・研究者のキャリア支援を行う株式会社アカリク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山田 諒)は、2026年3月2日、留学生採用に関する座談会「技術系留学生の『ポテンシャル』を見抜く採用戦略座談会」を共催いたしました。

 本座談会には、製造業を中心とする日本の大手・中堅企業14社から人事・採用担当者18名が参加し、理系留学生の採用における課題や、グローバル人材の活躍に向けた取り組みについて活発な議論が行われました。

開催の背景|留学生採用を取り巻く環境の変化

 日本企業においてグローバル人材の重要性が高まる一方、理系留学生の採用・定着には依然として多くの課題が存在しています。日本語能力の要件、採用早期化への対応の遅れ、受け入れ体制の整備不足など、企業と留学生の双方にとっての障壁が指摘されています。

 奈良先端大は大学院のみで構成される国立大学として多くの留学生が在籍しており、高度な研究能力を持つ理系留学生のキャリア支援に力を入れています。奈良先端大とアカリクは、2023年10月にコミュニティスペース「アカリクラウンジ」を奈良先端大隣接の施設内に開設、これまでに延べ6000名以上の学生が利用しています。また、2024年7月には就職支援・キャリア形成支援に関する連携協力協定を締結し、同協定のもとで産学連携による就職支援を展開してきました。本座談会は、こうした連携の一環として、企業の採用担当者と大学が留学生採用について直接対話する場として企画・開催いたしました。

開催概要

項目

内容

名 称

技術系留学生の「ポテンシャル」を見抜く採用戦略座談会

日 時

2026年3月2日(月)14:00〜18:00

会 場

AP大阪梅田東(大阪府大阪市北区堂山町3-3 日本生命梅田ビル 5F)

主 催

奈良先端科学技術大学院大学/株式会社アカリク

参加企業

14社(五十音順)
株式会社アイシン、大阪富士工業株式会社、京セラ株式会社、株式会社コメリ、セイコーエプソン株式会社、ダイドーグループホールディングス株式会社、パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社、株式会社ブリヂストン、マツダ株式会社、三井化学株式会社、三菱ケミカル株式会社、ローム株式会社、ロート製薬株式会社 他

出席者

奈良先端大出席者:
教育推進機構 キャリア支援部門 特命助教 谷口 直也
教育推進機構 キャリア支援部門 特命准教授 山下 俊英

アカリク出席者:
代表取締役 山田 諒
ヒューマンキャピタル事業本部長 大久保 衞

議論の主なテーマ|留学生採用の現状と課題

 当日は、各社の採用担当者と奈良先端大教員が、留学生の採用・定着をめぐる以下のテーマについて率直な意見交換を行いました。

(1)日本語能力と採用要件

 留学生の日本語レベルと就職実現率の関係について議論が行われました。奈良先端大側からは、N1・N2レベルの留学生は就職に困らない一方、N5以下の場合は就職実現率が約1割にとどまるという実態が共有されました。複数の企業からは、社内の受け入れ体制が日本語前提となっていることが採用のハードルになっているとの声が上がりました。一方で、IT領域では英語のみで業務を遂行できる環境が広がりつつあるとの報告もありました。

(2)採用早期化と留学生

 日本の新卒採用の早期化(夏季インターンシップからの選考)が進む中、留学生がそのスケジュールに追いつけていないという課題が複数社から指摘されました。留学生向けに別の採用スキームを設けることの必要性が議論される一方、人事部門のリソース不足から実現が難しいとの声もありました。

(3)定着とオンボーディング

 留学生の離職率の高さが複数社から課題として挙げられました。職場に英語を話せる社員がいる環境では定着しやすい傾向がある一方、孤立が離職につながるケースが多いことが共有されました。「失敗体験が蓄積され、現場が留学生採用を敬遠し始める」という悪循環の存在も指摘されました。

(4)経営と現場のギャップ

 グローバル人材の採用を推進する経営層と、受け入れ体制に不安を抱える現場との間に認識のギャップがあることが、複数の企業に共通する課題として浮かび上がりました。このギャップを埋める人事の役割の重要性が確認されるとともに、先輩留学生の活躍を可視化することが後輩の採用と定着の双方に寄与するとの知見が共有されました。

(5)留学生が日本企業を選ぶ理由

 奈良先端大側からは、近年の留学生が日本を選ぶ理由として、コロナ禍以降に再認識された生活の安定感や、日本文化(ゲーム・アニメ等)への関心が大きいとの分析が示されました。多くの留学生は最終的に母国への帰還を視野に入れつつも、まず日本で10年程度スキルを蓄積したいと考えていることが紹介されました。

参加者の声

 参加企業へのアンケートでは、以下のような声が寄せられました。

外国籍の方に入社して貰う意味を改めて考え直すべきという点など、手段が目的化しないように採用活動を行う必要があることに気づかされた。他社様との交流も大変意義があると感じた

留学生の受け入れにより周囲・受入側の英語力強化につながったという話は新たな視点でした

DE&Iや事業のイノベーションを推進する上で、日本語習得レベルの壁を超えて、優秀な技術職留学生の方と働くことを通して既存の従業員の成長につなげるという発想は新鮮だった

今後の展望

 本座談会を通じて、技術系留学生の採用における企業・大学双方の課題と期待が改めて鮮明になりました。ポテンシャルを秘めた留学生と、彼らを求める日本企業との間には、日本語能力の壁や採用スキームの制約といった構造的なミスマッチが存在しています。奈良先端大とアカリクは今後も連携を深め、こうしたミスマッチの解消に向けた産学連携の取り組みを継続してまいります。留学生が持つ専門性と多様な視点を日本の産業界に活かすための新たな採用・育成モデルの構築を目指し、大学と企業をつなぐ接点の創出に取り組んでまいります。


奈良先端科学技術大学院大学について

 奈良先端科学技術大学院大学(奈良先端大)は、1991年に設立された大学院のみで構成される国立大学法人です。情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3領域を中心に、最先端の研究と教育を行っています。教員1人あたりの学生数が少ない少人数教育体制を特長とし、国内外から多くの学生が在籍しています。留学生キャリア支援においては全学戦略の中で「国内企業への研究開発人材の輩出」を掲げるほか、産学官連携プラットフォーム「外国籍博士人材の採用・育成サロン」を2026年4月に立ち上げ、全国の大学・企業との留学生活躍推進に関する対話の場を創出しています。

所在地:奈良県生駒市高山町8916番地の5
学 長:塩﨑 一裕
URL:https://www.naist.jp/

株式会社アカリクについて

会社名:株式会社アカリク(https://acaric.co.jp/
創 業:2006年11月
代表者:代表取締役 山田 諒
所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
事 業:

取組事例:

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会社概要

株式会社アカリク

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URL
https://acaric.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
電話番号
03-5464-2125
代表者名
山田 諒
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2024年07月