Green Carbon株式会社、GIZとタイ農業分野におけるEnhanced Rock Weathering(ERW)の適用可能性検討に向けたMOUを締結
~気候変動対応型農業に関する知見を活かし、ERWの科学的・環境的観点からの可能性を探索~
国内最大規模のネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下「Green Carbon」)は、ドイツ連邦共和国政府が所有する国際協力機関であるDeutsche Gesellschaft für Internationale Zusammenarbeit(GIZ)GmbH(以下「GIZ」)と、タイの農業・稲作分野におけるEnhanced Rock Weathering(ERW:強化岩石風化)の技術的・環境的・制度的な適用可能性について共同で検討することを目的とした覚書(以下「本MOU」)を締結しました。
本MOUは、タイにおける気候変動対応型農業に関するGIZの知見と、Green Carbonがアジア各国で推進してきた農業・自然資本領域での取り組みを組み合わせ、ERWの科学的検証、環境安全性、農業分野への適用可能性等について知見交換を行うための協力枠組みとなります。
なお、本MOUはERWに関する知見交換・科学的検討を目的としたものであり、現時点でカーボンクレジット創出や商用プロジェクト化を前提とするものではありません。

○本リリース及び詳細に関するお問い合わせはこちら
○Green Carbon株式会社会社概要のダウンロードはこちら
◆GIZとの連携背景
GIZは、持続可能な開発、気候変動対策、農業分野の国際協力を推進するドイツの国際協力機関です。タイでは、Green Climate Fund(GCF)の支援を受けた「Thai Rice: Strengthening Climate-Smart Rice Farming」プロジェクトを通じ、気候変動対応型稲作技術の普及、農家支援サービスの拡大、制度・市場メカニズムの強化等に取り組んでいます。
同プロジェクトでは、約25万人の農家を対象に、農業分野における温室効果ガス削減、農家レジリエンス向上、農業投入資材削減、環境負荷低減等を目指した取り組みが進められています。

<参考URL>
・GCF Project:https://www.greenclimate.fund/project/fp214
・Thai Rice Project:https://asean-agrifood.org/thai-rice-gcf/
◆本MOU締結の目的
今回の連携は、GIZがタイで推進する気候変動対応型稲作分野の知見と、Green Carbonがアジア各国で展開してきた農業・自然由来領域の知見を組み合わせ、タイ農業分野におけるERWの適用可能性を多角的に検討するものです。
ERWは、近年国際的にも注目されている新しい炭素除去アプローチの一つである一方、地域条件に応じた科学的検証、環境安全性評価、制度面を含む慎重な検討が必要な分野でもあります。
本MOUに基づき、両者はタイの農業・稲作分野におけるERWについて、土壌改善への影響、農業分野への適用可能性、MRV(測定・報告・検証)に関する考え方、環境安全性等を中心に共同検討を進めていきます。

◆タイ農業における脱炭素課題
タイでは、農業分野における温室効果ガス排出削減と、気候変動に強い農業モデルの構築が重要な課題となっています。特に稲作は、食料安全保障や農家所得において重要な役割を果たす一方、水田由来メタン排出、水資源利用、土壌健全性などの観点で改善余地も大きい分野です。
Green Carbonはタイにおいて、AWD(間断灌漑)を活用した水田由来メタン削減に関する取り組みを、現地大学、政府機関、農業関係者等と連携しながら推進しています。


◆ERWとは
Enhanced Rock Weathering(ERW)は、玄武岩等のケイ酸塩岩石を細かく粉砕し農地へ散布することで、自然界に存在する岩石風化プロセスを促進し、大気中のCO₂固定を目指すアプローチです。
国際的な研究では、ERWは炭素除去の可能性に加え、土壌環境や農業分野への副次的効果が期待される一方、実際の効果は地域条件や岩石特性等によって大きく変動することが示されています。
また、実際の適用にあたっては、岩石の化学組成、粒径、散布量、土壌条件、降雨量、輸送・粉砕時の排出、環境安全性、MRV手法等を含む多面的な評価が必要とされています。
◆タイにおけるERWの適用可能性
ERWは、世界的に研究・検討が進められている新しい炭素除去アプローチの一つです。既存研究では大規模なCO₂除去ポテンシャルが示されている一方、実際の効果や社会実装可能性については、地域ごとの科学的検証が必要とされています。
タイは農業国であると同時に、玄武岩等の岩石資源を有しており、ERWの農業分野への適用可能性を検討する上で一定の条件を備えていると考えられています。
一方で、実際の炭素除去量や農業面での効果は、岩石特性、土壌条件、輸送距離、散布方法、MRV方法論、環境安全性等によって大きく変動するため、慎重な科学的評価が不可欠です。
そのため、本MOUでは、タイ農業条件下におけるERWの技術的・環境的・制度的な適用可能性について、知見交換および検討を進めていきます。
<参考URL>
・ERWポテンシャル研究:https://www.nature.com/articles/s44458-026-00034-w
・タイ鉱物統計:https://www7.dpim.go.th/stat/productpdf.php?pdcode=%25&pduct=%25&pdyear1=2022&pdyear2=2022
◆本MOUで検討する内容
本MOUに基づき、Green CarbonとGIZは、タイの農業システム、特に稲作分野におけるERWについて、以下の観点から共同検討を進めます。
-
タイの農業・土壌条件に適したケイ酸塩岩石材料の特定および技術評価
-
農地におけるERW実証可能性および適用可能性の検討
-
土壌健全性、作物収量、環境影響等に関する共同分析
-
ERWに関連するMRV手法や国際的知見に関する情報交換
-
制度・政策・資金面に関する論点整理
また、必要に応じて、タイ国内外の大学・研究機関、政府機関、農業関係者等との連携も視野に入れ、科学的知見の蓄積を進めていく予定です。
◆東南アジアにおけるERW活用検討への広がり
世界では、ブラジル、インド、欧米等を中心にERWに関する研究・取り組みが進みつつあります。一方、東南アジアでは、ERWに関する公開情報ベースでは、正式登録・発行済みのERW由来カーボンクレジット事例は依然として限定的と見られます。
今後、タイでの検討や知見蓄積を通じて、本取り組みが東南アジアにおけるERW活用に関する先行的な検討事例の一つとなる可能性があります。
Green Carbonは、タイで得られる知見を、将来的にベトナム、フィリピン、カンボジア、マレーシア、インドネシア、インド等、同社が事業展開を進めるアジア各国における農業・自然資本分野での取り組みに活用していくことも視野に入れています。
◆期待される取り組み
本MOUを通じ、Green CarbonとGIZは、以下の観点からERWの可能性を検討していきます。
-
タイ農業における新たな炭素除去モデルの検証
-
土壌改善および収量向上への貢献
-
AWD・バイオ炭等と組み合わせた統合型農業脱炭素モデルの構築
-
農家・政策・金融・市場メカニズムと連携した社会実装可能性の向上
◆今後の展望
今後、Green CarbonとGIZは、本MOUに基づき、技術協議、情報交換、関係機関との対話、コンセプト検討等を進める予定です。また、必要に応じて大学・研究機関・政府機関・農業関係者等との連携を通じ、ERWの科学的評価や実装可能性に関する議論を深めていきます。
Green Carbonは今後も、農業・自然資本分野を通じた環境価値創出に取り組み、持続可能な農業と脱炭素社会の実現を目指してまいります。
◆Green Carbon 株式会社
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
設立 :2019年12月 12日
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
URL : https://green-carbon.co.jp/
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンに掲げ、国内外において自然由来のカーボンクレジットの創出・登録・販売までを一気通貫で支援するクライメートテック企業です。加えて、植物・微生物の研究開発事業、ESG/排出枠コンサルティング事業、各種環境関連事業も展開しています。
事業は日本および東南アジアを中心に10カ国以上で展開しており、水田(中干し・AWD)、バイオ炭、森林保全、カーボンファーミング、マングローブ植林、家畜排せつ物処理、畜産由来メタン削減など、多様な自然由来プロジェクトを推進しています。国内の水田(中干し)においては、2023年度に日本初・最大規模となる約6,220tのクレジットを創出。2024年度は約40,000ha(約65,000t)、2025年度は約65,000ha(約65,000t)、2026年度には約90,000ha(約95,000t)まで拡大を予定しています。また、酪農分野では日本初となるJ-クレジットのプログラム型登録を実施し、2026年度に6,749tを創出。
海外においては、東南アジアを中心に大規模なプロジェクト組成とクレジット創出を推進しており、フィリピンではJCM(二国間クレジット制度)を活用した投資プロジェクトが完売。さらに、ベトナムやカンボジアにおいても、JCM方法論の承認に向けて州・自治体・政府と連携を進めています。また、クレジットの申請・登録・販売までをワンストップで完結するプラットフォーム「Agreen(アグリーン)」を提供し、煩雑な手続きや書類作成を効率化。創出者の負担軽減とスケーラブルな事業推進を実現しています。加えて、環境価値付き農産物(環境配慮米)の流通、研究開発、ESG・排出枠コンサルティングも手がけ、自然資本を軸とした脱炭素の実現に貢献しています。
◆Green Carbon株式会社SNSはこちら
Carbon Credits Journal:https://biz-journal.jp/carboncredits/
Linkedin :https://www.linkedin.com/company/green-carbon-inc/
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=61557429326458
X :https://mobile.x.com/GreenCarbon2019
Wantedly:https://www.wantedly.com/companies/greencarbon2019
Youtube :https://www.youtube.com/channel/UCYO4WnGOHDaVB1ikxheZasA
note :https://note.com/green_carbon/
すべての画像
- 種類
- 経営情報
- ビジネスカテゴリ
- 自然・天気環境・エコ・リサイクル
- ダウンロード
