【日本・ベトナム初】Green Carbon、韓国大手総合金融グループKIHと連携し、ベトナム ゲアン省におけるJCMクレジット創出に向けたAWDプロジェクトを開始
~ベトナム農業分野でのJCM方法論化を推進し、カーボンクレジット創出の拡大を目指す~
国内最大規模のネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下「Green Carbon」)は、韓国の大手総合金融グループであるKorea Investment Holdings Co., Ltd.(以下「KIH」)と連携し、ベトナム中部・ゲアン省(Nghe An)において、水田における間断灌漑(AWD:Alternate Wetting and Drying)(※1)を活用した水田メタンガス削減プロジェクトを開始したことをお知らせします。
本取り組みは、日本政府が推進するJCM(二国間クレジット制度)(※2)を適用するもので、ベトナムにおけるJCMクレジット発行に向けた、カーボンクレジット関連プロジェクトは国内・ベトナム共に初の取り組みとなります。Green Carbonは、現地農家・行政・パートナー企業との連携を通じ、東南アジアにおける農業由来のカーボンクレジット創出を拡大し、地球及び企業の脱炭素化に貢献してまいります。

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◆本連携の背景
Green Carbonは、「生命の力で地球を救う」をビジョンに掲げ、自然由来のカーボンクレジット創出・登録・販売までを一気通貫で支援し、東南アジア各国において、農業分野のカーボンクレジット創出プロジェクトを推進しています。特にベトナムにおいて、Green CarbonはAWD技術を用いた稲作からのメタン排出削減に注力しています。2024年8月に支社を設立して以来、全国で強力なパートナーシップを築き、ベトナムメコンデルタ地域を含む15省の州省庁と覚書(MOU)を締結して、AWDの展開を加速させています。
一方、KIHグループは、韓国を代表する金融グループとして、ESG投資やグローバルな気候変動対策領域への事業展開を積極的に行っています。近年は、韓国最大のK-ETS(韓国排出権取引制度)の取引業者として、豊富な市場知見と取引実績を有し、アジア地域を中心としたカーボンクレジット関連ビジネスを推進しています。あわせて、関連するファンド組成を視野に、クレジットの創出者、需要家、金融機関との連携を強化しています。
このような背景のもと、両社はベトナム中部・ゲアン省(Nghe An)におけるAWDプロジェクトの立ち上げに向けた協議を進め、本取り組みを開始するに至りました。本プロジェクトでは、AWD技術を活用した水田由来メタン排出削減に取り組み、将来的にはJCM方法論化および、JCMクレジット発行を目指します。また、技術実証だけに留まらず、地域農業の持続可能性向上や農家収益改善、水資源利用効率化など、多面的な価値創出を目指しています。
今後は、パイロット事業の成果を基に、対象地域および対象面積の拡大を検討し、ベトナム国内における農業分野JCM案件のモデルケース構築を進めてまいります。

◆日本のJCMと農業分野での取り組み
JCM(二国間クレジット制度)は、日本とパートナー国が協力して温室効果ガス削減に取り組み、その削減成果を両国で分配する制度です。JCMには、クレジットを民間企業と国が分配する民間JCMと、政府同士で分配する設備投資型のJCMがあり、J-クレジットと同じく国のNDC(削減貢献目標)に活用できるコンプライアンスクレジットとして注目されています。また、日本政府は、2030年までにJCMを活用し、1億トン、2040年までに2億トンのクレジット創出を目標設定しています。
これまで主に、再生可能エネルギーや省エネルギー分野を中心にJCMクレジットは発行されてきましたが、近年では農業分野への拡大も進んでいます。シンクタンクの統計によると、これまでのペースを維持しつつ、JCMクレジットが順次発行されたとして、2030年までのJCMを通じた累積排出削減・吸収量は、5,700万トン程度の見込みとされており、累積1億トン目標への不足分である残りの約4,300万トンについては、追加的な民間JCMにより確保することが期待されています。
民間JCMの中でも特に、AWD(間断灌漑)は、水田由来メタンガスを削減する手法として東南アジア各国で注目されており、フィリピンでは2025年2月に、日本・フィリピン両国政府のJCM合同委員会で、同方法論が承認されました。方法論承認を機に、Green Carbonはフィリピン国内でのJCMプロジェクトを多数組成し、既にフィリピンのカーボンクレジット投資プロジェクトは完売しています。

◆ベトナムにおける農業分野とJCMの拡大
ベトナム政府は現在、農業分野における温室効果ガス削減を国家重点政策の一つとして位置づけており、2025年から2035年にかけて「低排出型作物生産プログラム」を推進しています。特にコメを中心とした農業分野では、AWD(間断灌漑)を活用したメタン削減や、MRV(測定・報告・検証)体制整備、低排出認証制度の構築が進められています。
また、2026年5月の日越首脳会談では、JCMを含む低炭素成長分野における協力強化が合意され、農業・灌漑分野での連携拡大が示されました。これにより、ベトナム国内では農業分野におけるJCM案件形成やカーボンクレジット市場整備への期待が高まっています。
Green Carbon Vietnam(Green Carbonベトナム支社)は、ベトナム農業環境省が主催する「低排出型作物生産プログラム」関連会議にも参加し、ベトナム15省で推進するAWDプロジェクトやJCM連携状況、AWD方法論・MRV整備・カーボンクレジット化に向けた取り組みについて説明を行いました。
さらに、Green Carbonは現地政府・研究機関・農家ネットワークとの連携を通じて、AWD方法論、MRV体制、データ管理基盤の整備を進めており、農業分野におけるJCM事業化に向けた基盤構築を推進しています。
今回のKIHとの連携は、こうしたベトナム政府による低炭素農業政策、日本とのJCM連携強化、そして国際的なカーボンクレジット需要拡大を背景として実施されるものであり、ベトナム農業分野におけるJCM事業化を加速させる取り組みとなります。
参考URL:VIETNAM.VN(2026年5月の日越首脳会談記事)
https://www.vietnam.vn/ja/thu-tuong-nhat-ban-an-tuong-voi-su-phat-trien-cua-viet-nam-vi-nhu-rong-bay-len
◆各社の役割
<Green Carbon>
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AWDプロジェクト全体の開発・運営
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現地農家・行政機関との連携推進
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MRV(測定・報告・検証)体制構築
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JCM方法論化・クレジット創出推進
<KIH>
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プロジェクト開発および事業化支援
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カーボンクレジット市場や創出・販売にかかる知見提供
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金融分野における知見の提供
◆各社のコメント
<Green Carbon 代表取締役 大北 潤 氏>
この度、韓国を代表する総合金融グループであるKorean Investment Holdings (以下「KIH」)と連携できたことを、大変光栄に思いますし、心より感謝申し上げます。KIH社が持つカーボンクレジット市場への深い知見と、アジア地域におけるサステナブルファイナンスへの強いコミットメントは、本プロジェクトにとって非常に心強い支えです。Green Carbonが現地での開発・MRV・方法論化を担い、KIH社が投資・金融面から支援するという役割分担のもと、互いの強みを最大限に活かした連携を進めてまいります。フィリピンでの実績を基盤に、ベトナムJCM初の取り組みとなる、ゲアン省での実証を皮切りとして将来的には62,000haを超える規模での展開を目指し、環境価値を農家の収益に変えるモデルを、ベトナムからアジア全土へと広げてまいります。
<Korean Investment Holdings 新事業推進室 常務 韓 東佑 (ハン ドンウ) 氏>
本プロジェクトは、ベトナム国内における持続的な農業を推進するモデルケース構築に向けた、非常に意義深い一歩になるものと理解しております。そうした案件に参画できることを、大変光栄に存じます。あわせて、両国政府関係者の皆様、ならびに本案件を力強くリードしてこられたGreen Carbonの大北代表取締役に、心より敬意を表します。当グループは、GX制度で先行する韓国の金融機関として、カーボンクレジット関連事業を積極的に推進し、取り組んでまいりました。さらに、金融機関として、関連するファンド組成も視野に入れながら、今後の事業展開を見据えております。今回、日本、そしてJCMという成長性の高いマーケットにおいても、新たな挑戦の機会を得られたことを、大変嬉しく思っております。Green Carbon社とは、それぞれの強みを最大限に活かしながら、将来的なコラボレーションの可能性を力強く模索してまいります。
◆今後の展望
Green CarbonとKIHは、2026年以降の本格的な事業化を見据え、ゲアン省(Nghe An)における事業化検証を進めてまいります。本プロジェクトは、将来的には約62,000ha規模への拡大を計画しており、累計約530万tの温室効果ガス削減を目指しています。ベトナムにおける低炭素農業政策およびJCM制度活用を背景に、農業由来カーボンクレジットの大規模創出モデルの構築を進めます。
Green Carbonは、今回のプロジェクトで得られる知見を基盤として、ベトナム国内での対象地域・対象面積の拡大に加え、東南アジア各国への展開も検討しています。さらに、AWD技術による温室効果ガス削減効果を科学的に実証するとともに、農家の水使用コスト削減や農業生産性向上など、地域社会への便益創出にも取り組んでいきます。今後も、グローバルパートナーとの連携を通じ、自然由来の気候変動対策の社会実装を加速させ、アジアにおける持続可能な農業モデルの構築と脱炭素化の実現を目指します。
※1: 間断灌漑(AWD:Alternate Wetting and Drying)
間断灌漑(AWD)は水田の水位を目安に、数日おきに入水と自然乾燥を繰り返すという手法になります。間断灌漑(AWD)の場合、連続的な入水に比べ、水使用量を削減することができ、水資源の保全にも寄与します。
※2: JCM(二国間クレジット制度)
「Joint Crediting Mechanism」の略。日本とパートナー国が協力して温室効果ガスの削減・吸収に取り組み、定量化した削減・吸収量を両国で分け合う制度のこと。日本では定量化した削減・吸収量をカーボンクレジットとして活用することができ、日本政府は2030年度までの累計で1億t-CO2程度、2040年度までの累計で2億t-CO2程度のカーボンクレジットを確保することを目標に掲げている
◆Green Carbon 株式会社
代表者 :代表取締役 大北 潤
所在地 :東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F
設立 :2019年12月 12日
事業内容 :カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、その他、関連する事業及びESGコンサルティング事業
URL : https://green-carbon.co.jp/
◆Korea Investment Holdings Co., Ltd.
代表者 : Chairman & CEO Kim Nam-gu
所在地 : 88, Uisadang-daero, Yeongdeungpo-gu, Seoul, Republic of Korea
設立 : 2003年 1月 10日
事業内容 : 金融持株会社として、証券・資産運用・ベンチャー投資・銀行・保険等を含む金融サービス事業を展開
URL : https://www.koreaholdings.com/en/index
◆Green Carbon事業紹介
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンに掲げ、国内外において自然由来のカーボンクレジットの創出・登録・販売までを一気通貫で支援するクライメートテック企業です。加えて、植物・微生物の研究開発事業、ESG/排出枠コンサルティング事業、各種環境関連事業も展開しています。
事業は日本および東南アジアを中心に10カ国以上で展開しており、水田(中干し・AWD)、バイオ炭、森林保全、カーボンファーミング、マングローブ植林、家畜排せつ物処理、畜産由来メタン削減など、多様な自然由来プロジェクトを推進しています。国内の水田(中干し)においては、2023年度に日本初・最大規模となる約6,220tのクレジットを創出。2024年度は約40,000ha(約65,000t)、2025年度は約65,000ha(約65,000t)、2026年度には約90,000ha(約95,000t)まで拡大を予定しています。また、酪農分野では日本初となるJ-クレジットのプログラム型登録を実施し、2026年度に6,749tを創出。
海外においては、東南アジアを中心に大規模なプロジェクト組成とクレジット創出を推進しており、フィリピンではJCM(二国間クレジット制度)を活用した投資プロジェクトが完売。さらに、ベトナムやカンボジアにおいても、JCM方法論の承認に向けて州・自治体・政府と連携を進めています。また、クレジットの申請・登録・販売までをワンストップで完結するプラットフォーム「Agreen(アグリーン)」を提供し、煩雑な手続きや書類作成を効率化。創出者の負担軽減とスケーラブルな事業推進を実現しています。加えて、環境価値付き農産物(環境配慮米)の流通、研究開発、ESG・排出枠コンサルティングも手がけ、自然資本を軸とした脱炭素の実現に貢献しています。
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