FP107名に聞く『食料品消費税の1%への引き下げ』、賛成62.6% / 反対37.4%
〜賛成派の1割は『メリットはほとんどない』を同時選択、反対派の4人に1人も『低所得層への効果は認める』と回答。専門家のなかでも揺らぐ支持構造〜

お金の相談プラットフォーム「マネーキャリア(https://money-career.com/)」を運営する株式会社Wizleap(東京都渋谷区、代表取締役 谷川昌平)は、お金のリアルを調査するシンクタンク「お金のリアル総研」の特別調査として、お金の専門家(FP)107名を対象に、高市内閣が進める「食料品消費税の1%への引き下げ」政策への賛否と理由を尋ねたアンケート調査を実施しました。
調査の結果、FPの62.6%(67名)が賛成と回答した一方、賛成派の1割(10.4%、7名)は「メリットはほとんどない」を同時選択していました。また反対派の25.0%(10名)も「低所得層の負担軽減」を効果として認めるなど、専門家の間でも『1%という設計』『2年期間限定』『財源の不在』をめぐって、支持構造は一枚岩ではないことが浮かび上がりました。
■ お金のリアル総研とは
お金のリアル総研は、お金にまつわる日々の悩みや選択に、“考えるきっかけ”を届けるシンクタンクです。変化の多い社会制度や経済の動きを、生活者の目線から読み解き、一人ひとりの選択に寄り添う情報を発信していきます。年に2回、その時期のお金にまつわるニュースや制度の変化、経済・政治の動きなどをもとに意識調査を実施。加えて、トレンドに即したテーマでの調査発表も不定期に行い、世の中の「お金の悩み」を定点観測していきます。
家計、働き方、制度、価値観。お金にまつわる課題は、ますます複雑に、そして個別化しています。だからこそ、お金のリアル総研は、専門家の視点と生活者の声をつなぎながら、「お金について考える習慣」を社会に根づかせていきます。
■ 調査背景
高市内閣は、長引く物価高への家計支援策として、食料品の消費税率を現行8%から1%へ引き下げる時限措置を打ち出しています。一方で、この政策をめぐっては、家計への直接的な効果を期待する声と、財源・社会保障財政・期間限定の設計上のリスクを懸念する声が並び立っています。
そこで本調査では、家計の現場でお金の悩みに向き合う実務専門家であるFP(ファイナンシャル・プランナー)の本音を、賛否と理由の両面から定量・定性で可視化することを目的に実施しました。
■ 調査トピックス(サマリ)
① FP107名のうち67名(62.6%)が賛成、40名(37.4%)が反対。専門家の中でも約4割が明確に反対する分断構造
② 賛成派が選んだ『期待できる効果』TOP3は『低所得層の生活費負担の軽減』『消費マインドの改善』『物価高騰の進行を抑える効果』
③ 賛成派67名のうち7名(10.4%)が『メリットはほとんどない』を同時選択。『やらないよりはマシ』『一時的』『0%でなければ意味がない』との慎重賛成派が一定数存在
④ 反対派40名のうち14名(35.0%)が何らかのメリットを選択。反対派の25.0%(10名)は『低所得層の負担軽減』を効果として認める
⑤ 反対派の選択理由TOP4は『財政悪化と社会保障費への影響』『2年後の増税時の反動減』『小売・流通のシステム改修負担』『1%では効果が薄い』
■ 調査結果① FP107名のうち賛成62.6% / 反対37.4%。専門家の中でも約4割が明確に反対

『食料品に対する消費税率を現行8%から1%に引き下げることについて、賛成ですか、反対ですか?』という問いに対し、FPの62.6%(67名)が賛成、37.4%(40名)が反対と回答しました。
約4割(40名)が明確に反対している点も無視できず、お金の実務専門家であるFP集団としても、本政策への賛否が割れる構図となりました。
■ 調査結果② 賛成派の1割は『メリットはほとんどない』を同時選択。条件付き支持の存在

賛成と回答したFP67名に、本政策が家計や日本経済に与える『期待できる効果』を複数選択で尋ねたところ、選択された理由のTOP3は以下のとおりでした。
1位:低所得者層を中心とした、実質的な生活費負担の軽減(44名/賛成派の65.7%)
2位:消費マインド(購買意欲)の改善による、個人消費の活性化(32名/賛成派の47.8%)
3位:物価高騰(インフレ)の進行を一時的に抑える効果(24名/賛成派の35.8%)
特筆すべきは、賛成派67名のうち7名(10.4%)が、賛成と回答しながらも選択肢『メリットはほとんどない』を同時に選んでいる点です。自由記述には『消費税そのものが無くなる方が良いが、減税をやらないよりは1%でもやる方が良い』『一時的な政策であればあまり意味がない』『1%はメリット有りだが、0%にしないと与党は政治的に負ける』など、政策の方向性は支持しつつも設計や効果には懐疑的な、条件付き賛成・慎重賛成のFPが一定数含まれることが分かりました。
【参考|賛成派FPの代表的な見解(自由記述)】
「日々家計相談を受ける中で、食料品価格の高騰はエンゲル係数の高い世帯の家計にダメージを与えていると実感する。本政策は最も支援を必要とする層へダイレクトに効果が行き届く点が最大のメリット。『生活コストが下がる』という心理的安心感が、停滞する消費マインドの改善につながる」
「所得が低い世帯ほど、支出に占める食費の割合が高い傾向があり、食料品の減税は生活支援として効果が出やすい」
「世帯年収500万円前後の子育て家計は、物価高で貯蓄ができずその日暮らしになっている家計が多い。食料品消費税の引き下げは、緊急予備資金や将来の資産形成に備える余地を生む」
「食料品の減税は欧米では当たり前。消費税そのものが無くなる方が良いが、減税をやらないよりは1%でもやる方が良い」(慎重賛成派より)
■ 調査結果③ 反対派の4人に1人は『低所得層への効果』を認める部分容認の構造

反対と回答したFP40名が選んだ『懸念される影響』のTOP4は以下のとおりです。
1位:税収減少に伴う、国の財政悪化や社会保障費への影響(25名/反対派の62.5%)
2位:2年後の『増税(8%への買い戻し)』時における、消費の反動減(22名/反対派の55.0%)
3位:小売店や流通現場における、システム改修や価格表示変更の負担(21名/反対派の52.5%)
4位:1%の減税では、昨今の物価高騰に対して効果が薄い(19名/反対派の47.5%)
注目すべきは、反対派40名のうち14名(35.0%)が、反対と回答しつつもメリット選択肢で何らかの効果を選んでいる点です。とりわけ反対派の25.0%(10名)が『低所得層の負担軽減』を効果として認めており、反対派の中でも『政策の効果そのものを完全否定する立場』は多くなく、『効果の小ささ』『設計の課題(2年限定)』『代替策(社会保険料引下げ等)の方が確実』という観点からの反対が中心であることが分かりました。
【参考|反対派FPの代表的な見解(自由記述)】
「月間の食費が8万円の場合、軽減税率8%から1%への引き下げで負担軽減額は5,600円/月程度にとどまる。一定の助けにはなるが、物価上昇が続く中で生活全体を大きく改善するほどの効果とは言い難い」
「最も懸念すべきは『2年間の期間限定』である点。2年後に再び8%へ戻る大増税が見えている状態では、一時的に浮いたお金は消費に回らず、将来不安からの貯蓄に回る可能性が高く政策効果が半減する」
「税金は下がるが、食料品の購入価格がその分下がるかは不透明。社会保険料を下げた方が確実に手取りは増える。減税の原資はそちらに当てた方が良い」
「財政の悪化が進めば、国債の格付け低下を通じて円安や金利上昇が現実味を帯び、結果として家計や日本経済により大きな負担をもたらす可能性がある」
■ 調査概要
調査名:食料品消費税1%に引き下げに関する専門家意見調査
調査主体:お金のリアル総研(運営:株式会社Wizleap)
調査対象:FP・お金の専門家
有効回答数:107名
調査期間:2026年6月(締切後集計)
調査方法:Webアンケート(選択式・自由記述)
集計方法:選択式は単純集計(複数選択可の項目あり)、記述式は代表的見解を抽出
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【会社概要】
社 名 株式会社Wizleap
所在地 東京都渋谷区神宮前2-34-17 住友不動産原宿ビル19F
代表者 代表取締役 谷川昌平
設立年月 2017年2月10日
資本金 3億5,000万円
事業内容 お金の相談プラットフォーム事業「マネーキャリア」
アポ配信企業向けの案件配信システム「MCマーケットクラウド」
従業員数 95名※2026年6月時点
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