Z シリーズ企画展山口規子写真展「柳行李」を開催-季節と共に行李を編む職人の生き様から時代を見つめる写真家の眼差し-
株式会社ニコンイメージングジャパン(社長:北端秀行、東京都港区)は、ニコンプラザ新宿・大阪の写真展会場「THE GALLERY」にて、山口規子写真展「柳行李」を2019年7月9日(火)より開催いたします。
●作家のコメント
私は人から逃げていた。
正確に言うなら「人を撮る」ことから逃げていた。
2013年兵庫県豊岡市出石で柳行李職人の寺内卓己氏に出会うまではここ数年、作品として撮りたい被写体(人)がいなかったといっていいだろう。
そんな私が寺内氏に撮影を申し込み、本格的な撮影を始めたのが2016年の夏。
私のコウノトリ但馬空港へ飛ぶ旅が始まった。
柳行李や籐かごなどを含む杞柳産業は豊岡で生まれ、但馬の風土に育ち、基礎を築いてきた。
聞き慣れない「杞柳(きりゅう)」という言葉の語源は、柳行李の素材となる「コリヤナギ」のこと。
昔は円山川添いに自然に生えていたというコリヤナギを、今では畑で育て、刈り取り、皮をむき、乾燥して編む。
ひたすら編む。
「人は国に指定された伝統工芸だから、この技術を後世まで残さなあかん。
というけれど、私にはこれしかできんのよ。おまんま食うために編んでるだけです。」と彼は言う。
そんな寺内氏と彼を取り巻く風土を、四季を通して撮り続けたドキュメンタリー写真。
今日も柳が風にそよぎ、カタカタと行李を編む音が出石の街に響き渡る。
(山口規子)
【プロフィール】
山口規子(やまぐちのりこ)
栃木県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。
㈱文藝春秋写真部を経て独立。女性誌や旅行誌を中心に活動。
透明感のある独特な画面構成に定評がある。
「イスタンブールの男」で第2回東京国際写真ビエンナーレ入選、
「路上の芸人たち」で第16回日本雑誌写真記者会賞受賞。
ドキュメンタリーや料理、暮らしに関する撮影書籍は多数。
昨今はイタリアのサルデーニャ島、青森県、ダンサーなどを撮り続けている。
公益社団法人日本写真家協会会員
●Z シリーズ企画展 山口規子 写真展 「柳行李」
会場: ニコンプラザ新宿 THE GALLERY 1+2、ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
展示期間: 新宿 2019年7月9日(火)~7月22日(月) ※日曜休館
大阪 2019年8月8日(木)~8月21日(水) ※日曜、8/10(土)~8/13(火)休館
開館時間: 10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
●山口規子 トークイベント
ニコンプラザ新宿 2019年 7月13日(土)14時~15時
「ドキュメンタリー写真の今」
ゲスト:公文健太郎(写真家)
2019年 7月20日(土)14時~15時
「豊岡の風土が生んだ柳行李と撮影秘話」
ゲスト:寺内卓己(柳行李職人)、和田真由美(豊岡市役所 大交流課)
ニコンプラザ大阪 2019年 8月9日(金)18時30分~19時30分
「旅写真のコツ」
ゲスト:クキモトノリコ(写真家)
※各回、申込不要・参加費無料
●「THE GALLERY」について
「THE GALLERY」は2017年7月に新宿、2017年8月に大阪に開設された、写真文化の普及・向上を目的とする写真展示場です。ニコンの最新機材を用いて著名な写真家が制作した質の高い作品などを展示する企画展の他、ニッコールクラブ会員展、写真団体展を展示します。
■リリース全文は以下URLよりダウンロードください。
https://prtimes.jp/a/?f=d16573-20190607-1295.pdf
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