博士人材の新たなキャリアを大学の研究推進現場へ。アカリク、テックマネッジと業務提携
需要が高まる専門職「URA」の採用支援で協力体制を構築
「知恵の流通の最適化」をミッションに大学院生・研究者のキャリア支援を行う株式会社アカリク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山田諒)は、大学・研究機関の技術移転支援を手がけるテックマネッジ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:小野晶子)と、大学におけるリサーチ・アドミニストレーター(以下「URA」)の採用支援に関する業務提携契約を2026年5月1日付で締結しました。
博士・ポスドク人材のキャリア支援を担うアカリクと、大学の研究推進現場に深い接点を持つテックマネッジが協力し、URA人材の確保と博士人材のキャリアの選択肢拡大に取り組みます。

博士人材のキャリア多様化と、大学の研究推進を支える「URA」
文部科学省は2024年3月に「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」を策定し、人口100万人当たりの博士号取得者数を2040年までに2020年度比で約3倍に引き上げる目標を掲げました(※1)。同プランでは博士人材の幅広いキャリアパス開拓の推進を取組方針の筆頭に位置づけており、博士が持つ高度な専門知識や課題解決能力を、アカデミアだけでなく産業界や社会の多様な場で活かす方向が国の方針として示されています。
この流れのなかで、大学の研究推進を支える専門職「URA(University Research Administrator)」が博士人材のキャリアパスの一つとして注目を集めています。文部科学省と経済産業省が2025年3月に公表した「博士人材の民間企業における活躍促進に向けたガイドブック」でも、博士学生がURAの実務を経験するインターンシップの事例が取り上げられ、「博士人材のキャリアパスのひとつとしてURAという選択肢を提示」する取り組みが紹介されています(※2)。
URAは、研究費の獲得に向けた申請書の作成支援、企業への技術移転活動業務、企業との共同研究における契約調整、研究プロジェクト全体のマネジメントなど、研究者が研究を推進する環境を整える役割を担う専門職です。自らが研究を行うのではなく、研究活動の企画・推進を支え、学内外の関係者をつなぐコミュニケーションとマネジメントが仕事の中心となります。
※1 文部科学省「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」
https://www.mext.go.jp/content/20240326-mxt_kiban03-000034860_1.pdf
※2 文部科学省・経済産業省「博士人材の民間企業における活躍促進に向けたガイドブック」
https://www.meti.go.jp/policy/innovation_corp/guide_book_hakase.pdf
URA需要の拡大と人材供給の課題
日本の競争的研究費は年々増加しており、研究者が申請書の作成や報告業務に費やす負担は大きくなっています。こうした事務負担を軽減し、研究者が研究に集中できる環境を整えるために、URAの配置を進める動きが加速しています。国際卓越研究大学制度や地域中核・特色ある研究大学強化促進事業など国の大型研究プログラムがURAの配置を採択要件に含めるようになったほか、大学と企業の共同研究の活発化に伴う契約調整やプロジェクト管理の需要も重なり、大学にとってURAの確保は研究体制の強化に直結する課題となっています。文部科学省の調査によると、URAの配置機関数は2016年度の102機関から2021年度には206機関へと倍増し、配置人数も約1,600人に達しました(※3)。
一方、大学がURAを公募しても応募が集まりにくい状況が続いています。その主な要因のひとつは、求職者からのURAという職種の認知・理解の低さです。博士号取得後、アカデミア・民間企業にかかわらず研究に関連する業務経験を持つ人材のなかには、URAとして高い適性を備えている方が少なくありません。しかし、URAの仕事内容やキャリアとしての見通しが十分に知られていないためにキャリアの選択肢に入らず、大学が必要とする人材と、潜在的な候補者との間にミスマッチが生じています。
※3 文部科学省 科学技術・学術審議会 人材委員会 研究開発マネジメント人材の活躍促進に向けたWG(第1回)参考資料1-1「研究開発マネジメント業務・人材に係る現状と課題」(原データ:文部科学省「大学等における産学連携等実施状況について」令和3年度実績)
https://www.mext.go.jp/content/20231222-mxt_kiban03-000033253_8.pdf
本提携の概要
こうした課題に対し、本提携では、テックマネッジとアカリクがそれぞれの強みを活かし、URAの需要と人材の供給を結びつける協力体制を構築します。
テックマネッジは2012年の設立以来、独立系TLO(技術移転機関)として大学・研究機関における技術移転の支援事業を展開し、全国の大学の産学連携・研究推進部門と継続的な協力関係を築いてきました。本提携においては、技術移転支援の過程で把握するURA人材の採用課題をアカリクに迅速に共有し、解決に繋げる役割を担います。
アカリクは約20年にわたり大学院生・研究者に特化したキャリア支援を行い、博士号取得者やポスドク経験者を含む専門人材のネットワークを有しています。文部科学省の研究者支援サービス認定制度「A-PRAS」の認定(2025年2月7日)を受けた転職支援サービス「アカリクキャリア」を中心に、就活情報サイト「アカリク」や新卒向けの「アカリク就職エージェント」等を活用し、大学のニーズに応じた人材のマッチングと紹介を行います。
両社は本提携を通じて、テックマネッジが技術移転支援を行う大学を中心にURA人材の紹介・マッチングを進めてまいります。
代表コメント
テックマネッジ株式会社 代表取締役 小野晶子

弊社は設立以来、大学や研究機関の技術移転支援を通じて、全国の産学連携・研究推進の現場に深く寄り添ってまいりました。現在、大学においては脱炭素やAI、バイオテクノロジーといった世界トップ水準の研究推進が期待され、研究体制の強化を支える「URA」の需要が急速に高まっていますが、現場ではその採用や確保に強い課題感を抱えています。
このたび、博士・ポスドク人材のキャリア支援において確かな実績とネットワークを持つアカリク様と連携できることを大変心強く思っております。本提携を通じて、大学が抱える採用課題解決の一助となり、高度な専門知識を持つ博士人材の皆様が、URAという舞台でその手腕を発揮できる環境・キャリアづくりを後押しできればと思っております。
株式会社アカリク 代表取締役 山田諒

博士人材のキャリアは長らく、大学に残ってアカデミックポストを目指す道が本流とされてきました。近年、民間企業で活躍する博士人材も増えつつありますが、研究の世界で培った経験を活かせるキャリアの選択肢はまだ十分とは言えません。URAは、アカデミアを離れるわけではなく、かといって従来のアカデミックキャリアとも異なる、いわば第三の選択肢です。
研究の現場に身を置きながら、研究者を支え、プロジェクトを動かしていく仕事は、研究の世界を深く知る博士人材だからこそ担えるものであり、大学の研究力強化にとっても欠かせない存在です。テックマネッジ様との提携を通じて、この選択肢をより多くの方に届けていきたいと考えています。
■ テックマネッジ株式会社について
「Bridge to the Future 技術で未来を変える」をパーパスに掲げ、大学・研究機関が生み出す技術シーズと産業界をつなぐ産学連携支援を行っています。知的財産の発掘・評価・管理・活用に関するコンサルティング、技術移転支援、研究開発支援等を通じて、研究成果の社会実装を推進しています。
会社名:テックマネッジ株式会社(https://tech-manage.co.jp/)
設 立:2012年1月
代表者:代表取締役 小野晶子
所在地:東京都新宿区西新宿7-7-26 ワコーレ新宿第一ビル11F
事 業:知的財産の発掘・評価・管理・活用に関するコンサルティング、技術移転支援、研究開発支援等
■ 株式会社アカリクについて
「知恵の流通の最適化」をミッションに、大学院生(修士・博士)・ポスドク・研究者に特化したキャリア支援を行っています。20万人以上が利用する就活情報サイト「アカリク」を中心に、研究分野・業種別イベント、新卒・転職それぞれのキャリアエージェントサービス、大学キャンパス内の常設キャリア支援拠点「アカリクラウンジ」(全国6拠点)等を展開し、研究で培われた知恵と社会をつなぐ橋渡し役を担っています。
会社名:株式会社アカリク(https://acaric.co.jp/)
創 業:2006年11月
代表者:代表取締役 山田 諒
所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
事 業:就活情報サイト「アカリク」、研究分野・業種別イベント「アカリクイベント」、キャリアエージェント「アカリク就職エージェント」「アカリクキャリア」、オンラインLaTeXエディター「Cloud LaTeX」等の運営
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