自治体技術職キャリア、情報接触の有無で検討率に10倍以上の差
大学院生207名調査。82.1%が仕事内容を「知らない」一方、情報を知ると38.6%が関心上昇。女性は55.9%と男性の1.9倍
大学院生(修士課程・博士課程)に特化したキャリア支援を展開する株式会社アカリク(本社:東京都渋谷区、代表取締役:山田諒)は、就活情報サイト「アカリク」の登録者のうち大学院在籍者207名を対象に「大学院生の自治体キャリアに関する意識調査」を実施しました。自治体の技術職の仕事内容を82.1%が「知らない」と回答する一方、情報接触の有無が検討行動に10倍以上の差をもたらしていることがわかりました。

調査の背景
全国の市区町村のうち、技術系職員(土木技師・建築技師)が1人もいない自治体は25%にのぼります(国土交通省が総務省の定員管理調査をもとに集計、2025年4月時点)。大学院修了者の地方公務就職は2.3%にとどまる中(文部科学省 学校基本統計、令和7年3月修了者)、その原因が関心の低さにあるのか情報の不在にあるのかを明らかにするため、本調査を実施しました。
調査結果のポイント

1. 情報に触れた人と触れていない人で、検討率に10倍以上の差
自治体の技術職に関する情報を「目にしたことがない」層(82名)の検討経験率は3.7%でした。一方、大学のキャリアセンターや就活ナビサイトなどで情報に触れた層は44〜53%と、いずれも40%台以上の検討率を示しました。チャネル間の差は小さく、情報を出すこと自体が検討行動を左右しています。

2. 自治体で募集されている専門分野を知ると、38.6%の関心が上昇
調査では、回答者に以下のような情報を提示し、その前後での関心の変化を測定しました。
自治体の技術職には、たとえば以下のような仕事があります。
- 土木・建築職:設計事務所やゼネコンとの技術的な協議・折衝、インフラや公共施設の企画から施工管理
- 化学・環境職:水質分析(150項目以上)や大気環境モニタリング、脱炭素政策の企画立案
- 情報職:行政DXの推進、自治体の情報システムの開発・運営管理
- 農学系職:新品種育成や栽培技術の試験研究、農業技術の普及指導
※東京都・大阪市・仙台市・千葉県・神奈川県等、主要自治体の実際の募集内容に基づいて作成
この情報を提示したうえで関心の変化を尋ねたところ、38.6%が「関心が高まった」と回答しました。
3. 女性の関心上昇率は55.9%、男性の1.9倍
性別で見ると、女性の関心上昇率は55.9%で、男性の29.9%を大きく上回りました。女性は認知度が最も低い層(88.2%が「知らない」)でありながら、情報提示後に最も大きく反応しています。

このほか、本調査では以下の結果も得られています。
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自治体の技術職を検討しなかった理由の1位は「選択肢を知らなかった」(44.1%)。「勤務地が限定される」は11.7%で6位にとどまる
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就職活動を経験した層(回答者の87.9%)に限っても、81.3%が仕事内容を「知らない」と回答。内定を得た層でも78.3%
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情報提示後も関心が「変わらない」と答えた層を分解すると、真に関心のない層は回答者全体の31.9%。残る68.1%には関心の余地がある
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「専門性を深く活かす機会が少ない」という先入観を持つ層は、情報提示後の関心上昇率が9.5%と全体平均(38.6%)を大きく下回る[参考値:n=21]
調査結果の詳細は添付の調査レポート(PDF)をご参照ください。
情報発信の実践:相模原市での取り組み
本調査の結果は、大学院生に自治体の技術職を知ってもらうための情報発信が、採用活動の上流にある課題であることを示しています。
神奈川県相模原市は、建築・土木分野の技術系人材の採用にあたり、就活情報サイト「アカリク」のスカウトサービスを活用し、積極的な情報発信に取り組んでいます。あわせて、実際に技術職として働く職員へのインタビューを通じて、募集の要領や仕事内容だけではなく、職員の仕事観を届け、共感を生むための取り組みを進めています。
▼ インタビュー記事はこちら
「あたりまえ」を「あたりまえ」のままに。相模原市役所に聞く、自治体技術職員としての仕事観(アカリク公式note)

調査概要

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項目 |
内容 |
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調査名 |
大学院生の自治体キャリアに関する意識調査 |
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調査主体 |
株式会社アカリク |
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調査対象 |
就活情報サイト「アカリク」登録者のうち大学院在籍者(修士課程・博士課程) |
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調査方法 |
Webアンケート |
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調査期間 |
2026年7月23日〜31日 |
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有効回答数 |
207名(修士課程158名/博士課程49名) |
※構成比は小数第1位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※本調査は就活情報サイト「アカリク」登録者への任意回答であり、大学院生全体を代表する標本ではありません。
■ 株式会社アカリクについて
「知恵の流通の最適化」をミッションに、大学院生(修士・博士)・ポスドク・研究者に特化したキャリア支援を行っています。20万人以上が利用する就活情報サイト「アカリク」を中心に、研究分野・業種別イベント、新卒・転職それぞれのキャリアエージェントサービス、大学キャンパス内の常設キャリア支援拠点「アカリクラウンジ」(全国6拠点)等を展開し、研究で培われた知恵と社会をつなぐ橋渡し役を担っています。
会社名:株式会社アカリク(https://acaric.co.jp/)
創 業:2006年11月
代表者:代表取締役 山田 諒
所在地:東京都渋谷区渋谷2-1-5 青山第一田中ビル2階
事 業:就活情報サイト「アカリク」、研究分野・業種別イベント「アカリクイベント」、キャリアエージェント「アカリク就職エージェント」「アカリクキャリア」、オンラインLaTeXエディター「Cloud LaTeX」等の運営
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