【4年で累計100万人が来館】「本の力」で地方創生!熊本県荒尾市に誕生した「知の拠点」の全貌を描く『奇跡のプロジェクト 図書館が街を変えた!』刊行

2027年に創業100周年を迎える紀伊國屋書店が、基本構想から運営まで図書館をプロデュース。業界不況のなか、増収増益を続ける老舗企業が示す、未来への処方箋

株式会社東洋経済新報社

2026年5月13日、株式会社東洋経済新報社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山田徹也)は、紀伊國屋書店 代表取締役会長 高井 昌史氏の著書『奇跡のプロジェクト 図書館が街を変えた!』を刊行いたします。



人口5万人弱都市の市立図書館に、開館4年で累計100万人が来館。紀伊國屋書店が基本構想から運営までをプロデュースし、「本の力」で地方都市の活性化に成功した「荒尾市立図書館」の全軌跡。管理運営のスキームから、積極的なデジタル戦略、プロフェッショナルな人材育成など、ソフト面に注力した新たな図書館づくりに関する具体的な知見に溢れた一冊。「自治体」×「商業施設」×「書店」の三位一体によって、図書館を次世代の「知のインフラ」へと昇華させた実践の方法がわかります。

『奇跡のプロジェクト 図書館が街を変えた!』高井 昌史(著)

地方自治体の図書館をとりまく課題

全国の図書館が建て替えの時期を迎える今

 高度経済成長期の図書館新設ブームから50年以上が経ち、多くの図書館が建て替えの時期を迎えています。図書館をリニューアルするにあたっての課題や、次世代のための「知の拠点」としての新しい図書館のあり方が描かれています。

教育インフラをめぐる地域格差
 現在、国内の約4分の1の自治体には、公共図書館も書店も存在しません。教育インフラの欠如は、住む場所によって得られる情報や教育機会に深刻な隔たりを生んでいます。

国内には1741の自治体(市区町村)があります。そのうち公共図書館がない自治体は22%ほど、約380カ所あります。書店がない自治体も28%ほどあるとされます(2025年、出版文化産業振興財団調べ)。つまり、それらの自治体には書店も公共図書館もないわけです。こうした知のインフラをめぐる格差は、そこに暮らす人々、とりわけ子どもにとって重大な負の影響を及ぼします。(本書p79より)

図書館の未来がここにある!

4年目で来館者数累計100万人を達成

 2022年4月に荒尾市立図書館は移設・開館し、4年が経過しました。

 移設前には年間4万人だった来館者数が、人口5万人弱の都市にもかかわらず、初年度には約28万人に。4年目で累計100万人を達成。また、60代以上が中心だった商業施設の利用者は、子育て世代が増え、施設全体に活気ある風景を取り戻しています。

低コストで「知のインフラ」を確立
 荒尾市図書館最大の特徴は、自治体(熊本県荒尾市)、商業施設(イズミ運営の「あらおシティモール」)、そして紀伊國屋書店による三位一体の構造にあります。
 全国的に地方都市で課題となっている商業施設内の空き区画に、賃貸借の形で市立図書館が入り、同じフロアに壁を隔てることなく図書館と書店が併設されています。
 図書館の立ち上げからプロデュース、運営まで一括して紀伊國屋書店が行っており、自治体と民間が共創する先駆的モデルを確立。建物のコストは最小限にとどめ、ソフト面を充実させることで図書館を中心に人が集まり、隣接する書店に書籍購入者が流れるといった、新しい循環が生まれています。


リアルとデジタルの両輪で読書環境を構築

 荒尾市図書館では、二つの電子図書館サービス「キノデン」と「ライブラリエ」を導入。市内の小中学校のすべての児童・生徒には、1人1台のタブレットと、電子図書館サービスの利用者IDが発行されています。図書館の利用者カードを持っている市内在住・在学・在勤の方であれば、好きな場所でコンテンツを読むことができる知のプラットフォームを展開しています。

資料や図書をデジタル化して、インターネットを通じて利用できるようにすれば、荒尾市の文化や社会に貢献し、子どもたちをワクワクさせられるのではないか。それが私たちが真っ先に考えたことでした。(本書p3より)

図書館、書店、カフェが一体となった「あらお本の広場」のエントランス(撮影:佐藤 振一)
「児童書コーナー側」のエントランス(撮影:佐藤 振一)

子どもたちを変える図書館のあり方

学びの循環が生まれる「サードプレイス」
 開館時間は商業施設の営業時間に合わせてゆったりと午後8時まで。地元の高校生によって自主的に子供たちに勉強を教える会が開かれるなど、学びの循環が自発的に生まれています。

図書館のようなサードプレイスであれば、自分と向き合い、集中して勉強に取り組める。そんな経験は大きな自信になるはずです。以前は地域の中高生の間で、「勉強しているのが格好悪い」「ガリ勉だと思われたくない」といった空気があったそうですが、今ではそれもありません。おそらく学校の先生たちが思うよりもずっと熱心に、子どもたちは図書館で学習しています。(本書p164より)

「おやこのコーナー」有明海の干潟をイメージした空間で児童書や絵本との出会いを体験できる(撮影:佐藤 振一)

「本の力」が地域と文化を救う

本が300冊あれば、子どもは本好きになる

 知の環境を整えることは、地域格差に左右されない教育基盤となります。出版不況と言われる今だからこそ、次世代へ知のインフラを繋いでいく。荒尾市立図書館で起きた奇跡は、本の力が地方創生への確かな道筋となることを示す、日本全国への処方箋です。

本に囲まれる環境を整えて、それを子どもがしっかり読んでくれれば、必ず本好きな子に成長すると考えています。もしも家庭にそうした環境がなくても、図書館をはじめとした様々な公共サービスを組み合わせることで、同じような環境は用意できるはずです。つまり図書館は、教育格差を解消する上でも、大きな役割を担っているのです。(本書p213より)

「デジタルライブラリー」さまざまなコンテンツを体験できるエリア。デジタル学習スタジオも完備(撮影:佐藤 振一)

※荒尾市立図書館の写真をご使用の際は、下記の通りクレジットの記載をお願いいたします。
(撮影:佐藤 振一 / 提供:荒尾市立図書館)

目次

第1章 変わりつつある荒尾市
第2章 紀伊國屋書店が図書館をプロデュース
第3章 図書館プロジェクトを進めた人たち
第4章 「図書館+書店」で街はこんなに変わった!
第5章 「本の力」が地域と文化を救う

著者プロフィール

高井 昌史【著】
株式会社紀伊國屋書店 代表取締役会長
1947年東京都出身。成蹊大学法学部卒業。1971年株式会社紀伊國屋書店に入社。各地の営業所長などを経て、図書館の新設、学術情報のデータベース化などの業務にも携わる。1993年取締役、1999年常務取締役、2004年専務取締役、2006年副社長を経て、2008年代表取締役社長に就任。2015年より会長を兼務。2023年より現職。現在、株式会社ブックセラーズ&カンパニー代表取締役会長、学校法人成蹊学園評議員、学校法人都築第一学園理事、公益財団法人図書館振興財団理事、一般財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)理事、東京都書店商業組合特任理事なども務める。著書に『本の力――われら、いま何をなすべきか』、編書に『日本人が忘れてはいけないこと――国の礎は教育にあり』(ともにPHP研究所)がある。

書籍概要

『奇跡のプロジェクト 図書館が街を変えた!』
高井 昌史(著)

定価:1,980円(税込)

発売日‏ :‎ 2026年5月13日

ISBN ‏ :‎ 978-4-492-50361-4

体裁 ‏ :‎ 四六版/並製/232頁

発行元:株式会社東洋経済新報社

東洋経済ストアサイト: https://str.toyokeizai.net/books/9784492503614/

Amazonページ:https://www.amazon.co.jp/dp/4492503617/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

株式会社東洋経済新報社

35フォロワー

RSS
URL
https://corp.toyokeizai.net/
業種
サービス業
本社所在地
東京都中央区日本橋本石町1-2-1
電話番号
-
代表者名
山田 徹也
上場
未上場
資本金
1億円
設立
-