加振器による振動および音を利用した植物生育環境の研究について
~奈良先端科学技術大との共同研究を開始~
オンキヨーグループでは、音響機器ビジネスにおいて、長年培ってきた音に関する技術やノウハウを異業種に展開し、新しいビジネスを創造することを目指して、協業を進めております。このような成長戦略に基づき、この度、奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市、学長:横矢 直和、以下 「NAIST」といいます。) との間で共同研究に関する契約締結を行い、加振器による振動および音を利用した植物生育環境の共同研究を実施することになりましたので、お知らせします。
1. 背景
当社グループは、長年に渡り音と音に基づく振動に関する技術の開発を積極的に行っております。
NAISTとは、これまでAIの分野における共同研究として、AI通話によるコールセンター窓口業務への応用はじめ当社が培ってきたオーディオ技術を用いた振動センサーと、機械学習分析を連携させた交通量推定システムの論文発表などを行っております。
また、振動と発酵過程における酵母への影響については、既に東京農業大学との産学連携研究で発酵過程に加振器を使用し、直接的に振動および音を聴かせることで、醸造に与える効果・効能に関する技術研究を共同で開始しております。
この度、研究の範囲をさらに広げ、ストレス要因としての振動が与える植物成長への影響の解明を目的とし、NAISTバイオサイエンス領域との共同研究を開始いたします。
2. 共同研究について
本共同研究は、NAIST バイオサイエンス領域 橋本教授・小牧助教・加藤助教との間で、加振器を使用したストレスが、幼植物(シロイヌナズナ)の成長過程に与える影響についての研究を行います。
異なる加振信号を与えることによる、幼植物が成長していくうえでの遺伝子発現変化を解明してまいります。
NAIST バイオサイエンス領域 橋本研究室
紹介ページ : https://bsw3.naist.jp/hashimoto/
3.国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)について
関西文化学術研究都市の中核。第一線の教授陣と最先端研究に資する充実した設備、既存の学部概念を取り払った柔軟な教育・研究体制が特徴。国家戦略「科学技術立国」を目的に、大学院に特化した研究教育機関、国立理工系大学院大学として設置されています。
NAIST : https://www.naist.jp/
4.加振器「Vibtone」
当社の加振器(Vibtone)は、振動を利用して音を出すものです(下右図参照)。
通常のスピーカーでは振動板から空気振動を介して音を出しています(下左図参照)
加振器では、加振対象(今回は幼植物の培地ケース)を振動させることで音声周波数による振動の直接的な影響を個別に観察することが可能です。
また、今回の研究においては、成長過程を加振対象とするため、長時間連続動作状態となりますが、Vibtoneは耐久性に優れており、長期にわたり安定した振動を加え続けることができます。
以上のように、当社は長年培った音や振動に関するノウハウを幅広い分野にも広げていくことで、植物と振動の関係から農業支援に向けた提案に貢献してまいります。
【関連リンク】
- 加振器について紹介ページ :https://biz.onkyo.com/vibtone/technology/
- 路側設置振動センサーによる交通量推定システムの開発と論文発表のお知らせ~奈良先端科学技術大学院大学との産学共同研究を実施~(2020年11月17日付):https://onkyo.com/news/images/20201117_PR_NAIST-kyodoukenkyu.pdf
- 加振器による振動および音を利用した発酵技術の開発について~東京農業大学との「食」に関する共同研究を開始~(2020年7月1日付):https://onkyo.com/news/images/20200701_PR_sangaku-tokyonodai.pdf
以上
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像