蓄光技術で鉄道橋の衝突事故を防止!高輝度蓄光による空間演出を活用した新しい安全対策に取り組みます
ドライバーの視認性強化と事故防止へ。高輝度蓄光技術を活用し、夜間や日中における鉄道橋の視認性向上と衝突抑止を目指ざす新たな安全対策が、宮城県石巻市のJR東日本鉄道橋にてスタート。
1.「高輝度蓄光による空間演出」の取組み概要
株式会社humorous(ユーモラス、東京都目黒区、代表取締役:田村 勇気)とJR東日本スタートアップ株式会社(代表取締役社長:柴田 裕)は、高輝度蓄光ユニットを活用し、鉄道橋の存在をドライバーに認知させ衝突事故を抑止する空間演出の実証を開始します。本プロジェクトは、鉄道橋や防護工、道路面の視認性向上を図り、スピード削減や無理な通過による衝突や接触を抑止することを目的としています。
2.取組みの背景について
現在、JR東日本管内ではおよそ1万5千の鉄道橋が存在し、多くの鉄道橋衝突事故が発生しています。鉄道橋の下を走る道路では、橋桁の高さ制限等を告知するものの、ドライバーが存在認識をせずに通過を試み、防護工や橋桁本体への衝突事故が発生するリスクがあります。事故の影響で、運休や遅延など重大な輸送障害が発生する以外にも、JR社員が離れた現地に点検作業に赴く必要があり、労力を要している等の課題があります。
3.取組みの詳細
こうした課題に対処するために、高輝度蓄光ユニットの活用により、夜間や視界が悪い状況でも、鉄道橋や防護工など周辺構造物の視認が容易になる新しい対策が検討されました。この実証実験では、空間演出と安全性を両立させる技術を活用し、鉄道橋の存在をより明確に認識させることを目指します。
宮城県石巻市に位置する鉄道橋を対象に、高輝度蓄光ユニットを使用した暗闇における空間演出プロジェクト『ナイトコンシェルジュ』のオリジナルデザインを現地に施工します。
実証現場付近の市道は、昼夜ともに交通量が多く、鉄道橋の下を通過する際には1車線へと狭まるため、高輝度蓄光ユニットと反射材素材とのハイブリット施工により、昼間と夜間、またヘッドライト点灯時の全てにおいて、狭まる道、迫る空頭を視覚的に演出。無理な通過を抑止するようドライバーへの注意喚起を行い、衝突事故防止や減速、安全運転の促進を目指します。
施工はユニットを貼るだけで完了するため、電気工事も不要。この取り組みは、特に視界が悪くなる夜間において、より高い効果を発揮することが期待されており、その空間演出法は特許出願済みです。
本実証実験において、通行車両の進入・通過速度や通過ルートの変化、既存の照明インフラ等を含めた対策におけるコスト対比などを検証する予定です。
場所:宮城県石巻市
実施時期:2024年9月−10月
4.現地写真(昼夜比較)
5.今後の汎用性
鉄道橋衝突事故は全国的に見られる問題であり、昼夜を問わず多くの作業員がその対策や対応に労力をかけています。今回の空間演出による安全対策は、他地域の鉄道橋や異なる交通インフラでも展開できる可能性があります。また、夜間以外にも悪天候時における視認性向上も期待されるなど、全国的な安全対策の向上に貢献することが見込まれます。
■実施に至る経緯について
humorousはJR東日本スタートアッププログラム2023秋に「地球共創(SDGs)」のテーマで採択されました。この実証実験はその一環として、JR東日本グループと協業し、鉄道設備の視認性向上と新しい価値創造を目指すもので、プレゼン発表・審査会にあたるデモデイでは、humorousのソリューションである『ナイトコンシェルジュ』にて審査員特別賞を受賞しました。
【各社概要】
humorous
会社名: 株式会社humorous
所在地: 東京都目黒区
代表者: 代表取締役 田村 勇気
設立: 2022年5月
事業内容: コンテンツの企画、開発、製造、販売、プロモーション
プロダクト及びインフラの企画、開発、製造、販売、プロモーション
知的財産(IP)の管理及び運営
URL: https://humorous.jp/
JR東日本スタートアップ
会社名: JR東日本スタートアップ株式会社
所在地: 東京都港区高輪2-21-42
代表者: 代表取締役社長 柴田 裕
設立: 2018年2月
事業内容: ベンチャー企業への出資及びJR東日本グループとの協業推進
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