【週刊台湾ビジネスニュース】台湾初商用水素ステーション、TSMC米国投資額２千億ドル超え、ASUSとacerもPC値上げ、基隆～石垣島フェリー就航、アトレが台北駅地下街に【2025/12/22号】

台湾の最新ビジネス情報をお伝えする、週刊台湾ビジネスニュースです。

威志企管顧問股ｲ分有限公司（ワイズコンサルティンググループ）

2025年12月23日 09時59分

　台湾に拠点を置き、各種コンサルティング、リサーチ、日本人向け台湾経済ニュース、クラウドサービスの提供などを行う情報サービス企業グループ「ワイズコンサルティング」は、台湾経済に関する注目動向をまとめた最新レポートを発表しました。
　本号では、JR東日本グループのアトレが台北駅地下街への出店を決めた動きをはじめ、台湾初の商用水素ステーション稼働、ASUS・エイサーによるPC値上げ方針、TSMCの米国投資拡大を巡る米政府発言など、消費・エネルギー・IT・半導体分野で加速する台湾経済の最新トレンドを多角的に分析しています。

【トピック１】
駅ビル開発のアトレ、台北駅地下街に出店へ

　JR東日本グループの駅ビル開発・運営会社、アトレ（本社・東京都渋谷区、髙橋弘行代表取締役社長）は17日、台湾子会社の台湾捷爾東商業開発（JR東日本台湾商業開発）が、台北都市交通システム（MRT）台北駅地下1階の商業区画B組（3号、5号区画）の公募入札で運営事業者に決まったと発表した。契約面積は約543平方メートル。台北駅は1日の乗降客数が50万人を超える台湾最大の交通ハブだ。駅の利用者を主なターゲットに、食を中心としたゾーンを形成し、「通過する駅」から「暮らしのプラットフォーム」へ進化させると表明した。18日付経済日報などが伝えた。

※詳しくはこちらへ＞＞＞ https://www.ys-consulting.com.tw/news/125977.html

【トピック２】
基隆～石垣島のフェリー航路、年内に就航へ
　華岡集団（ワゴングループ）は16日、基隆市と沖縄県石垣市を結ぶフェリー航路「やいま丸」の運賃を発表した。客室7種類のうち、最も安い15人の大部屋が片道2800台湾元（約1万4000円）から。洪郁航・総経理は、年末にも就航する見通しだと説明した。

【トピック３】
台湾初の商用水素ステーション、高雄市で稼働開始

　台湾中油（中油、CPC）と工業ガス最大手の聯華林徳気体工業は11日、台湾初の水素ステーションとなる▽CPCの楠梓水素ステーション（高雄市楠梓区）、▽聯華林徳気体のモデル水素ステーション（台南市新市区）──の稼働式典を共同で開催した。燃料電池車（FCV）普及には、燃料となる水素を車両に充填する水素ステーションの整備が不可欠だ。台湾での水素燃料電池（FC）バス導入に向け、水素供給インフラが実用段階に入った。

【トピック４】
ASUSとエイサーもPC値上げへ、メモリー価格高騰で

　パソコン大手、華碩電脳（ASUS）の胡書賓・共同執行長（CEO、最高経営責任者）と宏碁（エイサー）の陳俊聖（ジェイソン・チェン）董事長は15日、PC価格にメモリー価格高騰を反映すると口を揃えた。コストを削減するため、メモリー容量を減らすとも説明した。昨今のメモリー価格高騰で、デルやHPだけでなく、台湾のPC大手2社も値上げが確定的になった。

【トピック５】
TSMCの米国投資額、米商務長官「2千億ドル超え」

　米国のラトニック商務長官は現地時間11日放送の米CNBCのインタビューで、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造（TSMC）の米国投資規模を2000億米ドル超まで引き上げさせる考えを明らかにした。TSMCはこれまでに米国での1650億米ドルの投資を表明している。

※補足解説は、以下の動画でもご覧いただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=GEU3eoPBgQs