神奈川県藤沢市、駅前広場の再整備にセーフィーの映像×AIソリューションを活用

通行量及び車両交通量の滞留状況を可視化

セーフィー株式会社

2025年5月29日 10時00分

　クラウド録画サービスシェアNo.1（※1）のセーフィー株式会社（東京都品川区：代表取締役社長CEO 佐渡島隆平、以下「セーフィー」）は、神奈川県藤沢市において、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2（セーフィーポケットツー）」と、映像解析AIを融合した調査サポートサービス「Safie Survey（セーフィーサーベイ）」を用いた実証実験を、2024年10月1日（火）から11月2日（土）までの期間に実施したことをお知らせします。

　本実証実験では、藤沢駅前の通行量および車両交通量の滞留状況を可視化し、駅前広場の再整備に関する検討材料を提供しました。

実証実験の背景　

　日本では2040年に働き手が現在の約80%に減少する「8掛け社会」の到来（※2）が見込まれる中、神奈川県藤沢市でも限られた人材で持続可能な行政サービスを提供するため、デジタル技術の活用を進めています。2022年には、都市のデジタル化の方向性を示す「スマートシティ基本方針」を策定し、取り組みの一環として「スマートシティ推進実証事業補助金」（※3）の交付を実施しています。現在は、どのような技術が都市の課題解決に有効かを実証しながら、公募による官民連携型のまちづくりが進められています。

　一方、これまで、藤沢駅前広場の状況把握は目視による計測が中心でした。その中で、通行者数の可視化はできてもベビーカーや車いすなどの使用する用具別の通行者数の把握まではできておりませんでした。また、雨天時や曜日別などの詳細な条件を設定した際のピンポイントな調査が難しい状況でした。今回、小田急駅舎の改良に合わせた駅前の再整備を実施する上で、デジタル技術を活用した交通量調査が実証事業補助金に採択されました。

実証実験の概要

　セーフィーは、これまで自治体や公共事業をはじめとしたあらゆる産業において、映像データを防犯用途だけでなく、遠隔での状況確認や業務効率化、更には映像解析による異常検知・予測など様々なソリューションを提供してまいりました。昨年2月には、クラウドカメラ「Safie（セーフィー）」と映像解析AIを組み合わせた交通量・人数カウントサービス「Safie Survey」を提供開始（※4）しています。道路と公共空間の利用状況や傾向を可視化するだけでなく、手軽かつ高品質のパッケージにより従来の調査業務でかかっていた膨大な工数を削減し、定期的な調査を促進しています。2025年4月には、群馬県や他企業と協業し、太田市の中心市街地で国道407号の渋滞・滞留状況の可視化を実現し、生活者に情報提供をするなど、データを用いた効率的なインフラ整備や維持管理への活用を目指しました（※5）。

　今回、藤沢駅の再整備を実施するうえで、南口駅前広場の外周デッキとロータリーの一般車乗降場の2か所にて、ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus」と「Safie Survey」の映像解析AI技術を活用し、車両交通量・停車時間、用具別通行者数を可視化しました。これらの取り組みにより、交通量や人流を中心とした駅前の利用状況を定量的かつ客観的なデータで知ることができ、利用者が過ごしやすい駅前再整備の実現と駅前広場の賑わい創出の促進をするために必要な情報提供を行いました。

▼サービスページURL

https://safie.jp/survey/

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実証実験の詳細

実施概要
（1）ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus」を藤沢駅南口駅前広場の外周デッキに1台、ロータリーの一般車乗降場に2台設置
（2）取得した映像データと「Safie Survey」により、車両交通量・停車時間、用具別通行者数を可視化
実施期間：2024年10月1日（火）～ 2024年11月2日（土）
実施目的：駅前の利用状況を定量的かつ客観的なデータで可視化し、利用者が過ごしやすい駅前再整備の実現と駅前広場の賑わい創出の促進を実施するため（※6）
実施結果
（1）外周デッキ：ベビーカーや車いすの方の利用が一定数あることを確認でき、バリアフリー基準に合わせた整備、もしくは別の経路へとわかりやすく誘導するなどの方向性を明確にできた
（2）一般車乗降場：長時間の停車があることを確認でき、ロータリー内の交通負荷を増大させていることに対する対策が必要であるとわかった

※映像の活用は事前に特定した利用目的の達成に必要な範囲内で行い、被撮影者個人を追跡することは行っておりません。当社では調査実施主体との取り決めに基づき、取得した映像及び映像から作成した車の形状や人物を検出・集計し、車や人の通行数・滞留状況等の統計データは適切に取り扱い・削除を実施しています。

（※1）テクノ・システム・リサーチ社調べ「ネットワークカメラのクラウド録画サービス市場調査（2024）」より、エンジン別カメラ登録台数ベースのシェア（55.3％）

（※2）リクルートワークス研究所：未来予測2040　労働供給制約社会がやってくる｜報告書」（2023年03月28日発行）：https://www.works-i.com/research/report/forecast2040.html

（※3）藤沢市：スマートシティ推進実証事業補助金とは：https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kyoso/smartpilot.html

（※4）プレスリリース「セーフィー、映像×AIの調査サポートサービス「Safie Survey」提供開始」（2024年2月21日）：https://safie.co.jp/news/3123/

（※5）プレスリリース「セーフィー、群馬県における渋滞状況解消のための実証実験を実施」（2025年4月7日）：https://safie.co.jp/news/4094/

（※6）カメラ映像は交通量・通行量の可視化データを作成するために用います。調査については藤沢市とセーフィーにて事前にすり合わせをし、利用目的を特定しています。

今後の展開と当社のサステナビリティについて

‍‍　今回、多くの生活者が活用する交通において、映像データとAI解析によって、データに基づいた車両交通量及び滞留状況を可視化することで、利用者が暮らしやすい環境整備、都市再整備に寄与する可能性があると考えられます。今後も、生活者の「第三の目」となり、日本全国の公共空間をより快適かつ安心・安全に利用いただけるよう努めるだけでなく、適切な活用を通して持続可能な社会を後世に受け継いでいくことにも繋げていきます。

　今回の取り組みは、SDGsのゴールのうち、特に、11番、17番に貢献するものと考えています。