ピクシーダストテクノロジーズ、放課後子ども教室で吸音技術「iwasemi」の効果実証を実施
〜残響時間の低減により、見守り員や子供たちの居心地の良い音環境に改善〜
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役会長:落合陽一、代表取締役社長:村上泰一郎、以下PxDT)は、立川市放課後子ども教室「くるプレルーム」(立川市立第一小学校内)において、音響メタマテリアル吸音技術「iwasemi」を活用した音環境改善のPoC(概念実証)を実施しました。
施設用途を転用された子ども教室に吸音材を追加設置し、残響時間および室内騒音の低減により、会話明瞭性の改善が図られました。
公立小学校の既存校舎における音環境改善に向け、音響メタマテリアル技術の効果を確認する先行事例として、従来のオフィス環境改善とは異なる新たなモデルケースとなります。
本PoCの実施に当たっては、建築音響・環境心理分野で豊富な知見を持つ明治大学理工学部建築学科 建築環境計画研究室(上野佳奈子教授)の監修のもと、専門的な測定・評価を進めました。

■ 背景:教育空間における音環境の課題と現場の実態
近年、保育施設や学校など、子どもが長時間過ごす空間における反響音や騒音が、学習・発達・心理的安全性に影響を及ぼす可能性が専門家から指摘されています。
日本建築学会環境基準「AIJES-S0001-2020」における残響時間の推奨値は、
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普通教室(200㎥程度)は0.6秒
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特別教室等(300㎥程度)は0.7秒
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保育施設(200㎥程度)は0.5秒
が望ましいとされています。
しかし、既存校舎では音響配慮が十分に行き届いていないケースが多いのが実情です。特に、放課後の居場所不足から用途転用された空間では、音環境が悪化しやすい状況があります。
今回の実証対象となった「くるプレルーム」でも、事前測定で残響時間1.4秒を記録し、推奨値から大きく外れた状態でした。また、室内騒音が85dBA*を超える状況が頻発していました。残響と騒音により日常会話が成立しにくい環境です。
**85dBAは大きめの地下鉄車内やパチンコ屋の店内と同レベルで、長時間受聴による聴力の影響が心配される騒音レベル
現場では、
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子どもの声が反響して増幅される
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音に耐えられず参加が難しくなる子どもがいる
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見守り員の指示が伝わりにくく、声を張り続ける必要がある
といった課題が挙がっており、音環境の改善が急務となっていました。
■ iwasemiの独自性:子どものいる空間に適した吸音技術
本PoCでは、PxDT独自の音響メタマテリアル吸音技術「iwasemi」を活用しました。iwasemiは材料ではなく“構造設計”によって吸音性能を実現する点が特徴で、樹脂製パネルでありながら高い吸音効果を発揮します。
従来の吸音材として一般的なファブリック等の多孔質材は、
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子どもが触ると破れやすい
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汚れを清掃しにくい
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破損や落下のリスクがある
といった理由から、教育空間では設置が難しいケースがありました。
今回設置したiwasemiパネルは、
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樹脂製で耐久性が高く、子供が触れても破損しにくい
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汚れても清掃しやすい
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吸音効果が半永久的に持続する
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設置に特別な工事が不要である
といった安全性、運用性、施工性を考慮した設計となっています。
子どもたちが日常的に利用する空間において、見守り員の方々が運用しやすい吸音対策を特に手の届く範囲で実現しました。
■ 実証結果:専門家監修のもと評価設計を計画・実施
本PoCの評価設計は明治大学の上野佳奈子教授、松尾綾子研究員の監修のもと計画・実施されました。
実証評価として、音響特性の変化を把握するための残響時間や騒音の計測(定量評価)に加え、子どもや見守り員の体感を把握するためのアンケート・インタビュー調査(定性評価)を実施しました。
実証評価の結果、日本建築学会のガイドラインには届かないものの、学習・遊び・コミュニケーションの質向上につながる音環境の改善が確認されました。
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残響時間:1.4秒 → 0.8秒へ低減
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人の声の主要周波数帯域で特に反響低減が顕著でした。
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活動時の騒音レベル:85dBA超がほぼ解消
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日常会話が成立しやすい環境へ改善。
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現場の声(見守り員)
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「女性見守り員の指示が通りやすくなった」
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「子どもたちの会話が把握しやすく、見守りやすくなった」
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「大声を出さずにすむため、喉や耳の負担が軽減された」
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子どもたちの声
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「集中しやすくなった」
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「居心地が良くなった」
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「指示が聞き取りやすい」
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「友達と話しやすい」
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■ 今後の展望:既存校舎の音環境改善モデルの全国展開へ新商品を活用
本PoCは、既存校舎の活用における音響メタマテリアル技術の有効性を示す先行事例であり、全国の教育・保育現場における音環境改善のモデルケースとなることが期待されます。
PxDTは教育空間の音環境改善ニーズに応えるべく、表面材料やデザインを自由に選択できる新製品iwasemi OC-βを開発し、2026年3月に発売しました。今後も、行政・教育委員会・学校関係者、そして学術界と連携し、子どもたちが安心して過ごせる音環境づくりに貢献してまいります。
■ iwasemi吸音パネルについて
iwasemi吸音パネルは、会話音の周波数帯域に特化した吸音性能と高い意匠性を兼ね備え、会議に最適な音響空間を実現。反響音を抑え、聞き取りやすい音響で快適さと効率性を高めます。
<選ばれる理由>
1.クリアな音響で会議を効率化
2.機能性と意匠性の両立
3.人の会話音に特化した吸音性能
4.環境に配慮したサステナブルなデザイン
製品紹介ページ:https://iwasemi.com/
■ ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
ピクシーダストテクノロジーズは、計算機科学(コンピュータサイエンス)と、音や光などを自在に操る独自の波動制御技術の融合により、コンピュータと非コンピュータが不可分な環境を構築し、言語や現象、アナログとデジタルといった二項対立を循環的に超えていく「デジタルネイチャー」の到来を見据えています。 私たちは、現在、波動制御技術をメカノバイオロジーや視覚・聴覚・触覚への介入・補助をする「パーソナルケア&ダイバーシティ」領域と、メタマテリアル(材質ではなく構造で特性を生み出す技術)やオフィス・工事現場等の課題解決のために適用する「ワークスペース&デジタルトランスフォーメーション」領域の2つの主要な領域に重点を置いて製品を展開しています。 急速に進化していくコンピュータに対して、私たち生物の身体(ハードウェア)の進化は非常に遅く、その差はますます開こうとしています。ピクシーダストテクノロジーズはこの両者の間をうまく調停し、生活に対してよりよい価値を生み出し続けます。
URL:https://pixiedusttech.com/
– iwasemi及び関連するロゴは、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社の商標又は登録商標です。
– 記載されている会社名、ロゴ、システム名、商品名、ブランド名などは、各社の商号、登録商標、または商標です。
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