独自コラーゲンが、睡眠中に分泌する成長ホルモンとの組み合わせによりコラーゲン産生を促進する効果を確認

～肌の回復力を高める眠り美容への活用に期待～

新日本製薬株式会社

2024年10月4日 11時00分

新日本製薬株式会社（本社：福岡市、代表取締役社長CEO：後藤孝洋）は、独自コラーゲンの「VCコラーゲン」、「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」が睡眠中に分泌する成長ホルモンとの組み合わせにより、コラーゲン産生を促進する効果を確認しました。当社は今後、これらを応用したスキンケア商品の開発を進めてまいります。

【研究背景】

睡眠の質が低いと成長ホルモンやインスリン様成長因子1※（以下、IGF-1）の分泌が減少し、肌の回復力の衰えや、老化を引き起こすことが分かっています。

当社は、肌の大部分を占めるコラーゲンがアンチエイジングにおいて重要と考え、長年、独自コラーゲンの開発に積極的に取り組んできました。これらのことから、今回、睡眠の質と美肌の関係に着目し、独自コラーゲンと成長ホルモンの組み合わせがコラーゲン産生を促進し、肌の回復力を高める眠り美容の活用に期待できるのはないかと考え、本研究に取り組みました。

※ インスリン様成長因子1とは：成長ホルモンの影響を受けて主に肝臓でつくられるタンパク質の一種で、身体の成長を促進する働きを持つホルモン

【研究結果】

独自コラーゲンの「VCコラーゲン」、「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」を成長ホルモンとともにヒト皮膚線維芽細胞に添加し、IGF-1の作用を検証した結果、IGF-1の遺伝子発現量、IGF-1受容体の遺伝子発現量が増加し、コラーゲン産生を高める効果を確認しました。

下記のモデル細胞をつくり、検証を行いました。

・加齢モデル細胞：成長ホルモンを0.2ml添加したヒト皮膚線維芽細胞（以下、加齢モデル）

・若年モデル細胞：成長ホルモンを2ml添加したヒト皮膚線維芽細胞（以下、若年モデル）

・成長ホルモン未添加のモデル細胞（以下、未添加）

研究1．「VCコラーゲン」の単独添加および組み合わせによる添加で、IGF-1の遺伝子発現量の増加を確認

グラフは、未添加のモデルを「1」とした場合のIGF-1の遺伝子発現量を表しています。加齢モデルに「VCコラーゲン」を単独添加することで、IGF-1の遺伝子発現量が増加することを確認しました。また「VCコラーゲン」と「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」をそれぞれ組み合わせて添加したことで、IGF-1の遺伝子発現量が増加することを確認しました。特に「ムラサキ発酵コラーゲン」との組み合わせでは、若年モデル以上の効果が示されました。

研究2．「VCコラーゲン」との組み合わせによる添加で、IGF-1受容体の遺伝子発現量の増加を確認

加齢モデルに「VCコラーゲン」と「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」をそれぞれ組み合わせて添加したことで、IGF-1受容体の遺伝子発現量が増加することを確認しました。特に「ムラサキ発酵コラーゲン」との組み合わせでは、若年モデル以上の効果が示されました。

研究3．「VCコラーゲン」、「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」の単独添加および「VCコラーゲン」との組み合わせによる添加で、コラーゲン産生量の増加を確認

加齢モデルに「VCコラーゲン」、「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」を単独添加した場合、コラーゲン産生量が増加することを確認しました。さらに、「VCコラーゲン」と「ムラサキ発酵コラーゲン」、「プラセンタコラーゲン」、「プロテクトコラーゲン」をそれぞれ組み合わせて添加した場合にも、コラーゲン産生量が増加することを確認し、特に「ムラサキ発酵コラーゲン」との組み合わせでは、若年モデル以上の効果が示されました。

【IGF-1とコラーゲン産生の効果に関するメカニズム】

IGF-1の分泌は、質の低い睡眠や加齢により減少します。そのため、睡眠中のIGF-1の分泌を促すことは、肌を回復させるための有効な手段と考えられます。しかし、IGF-1が増加しても、それを受け入れる細胞の受容体が増加しなければ、細胞の活性化やコラーゲン産生には効率的につながりません。本研究により、独自コラーゲンが睡眠中のIGF-1遺伝子およびIGF-1受容体の遺伝子の発現を促進することが確認されたため、成長ホルモンとの相乗効果により肌の回復をサポートする眠り美容の効果が示されたと考えられます。

【VCコラーゲンについて】

ビタミンCとコラーゲンを結合させた世界初※1の独自コラーゲン。コラーゲンが持つ保湿作用に加えて、ビタミンCが持つ抗酸化作用とコラーゲン産生促進作用を持つことを確認し、特許を取得しています。（登録番号：特許第6727468号、登録日：2020年7月2日、発明の名称：化粧料の製造方法）

【ムラサキ発酵コラーゲンについて】

乳酸菌でコラーゲンを発酵させた世界初※2の独自コラーゲン。未発酵のコラーゲンと比較してアミノ酸量が豊富であること、またヒアルロン酸の産生効果が高まることを確認し、肌の保湿力や弾力性向上などの美容効果が期待されます。

【プラセンタコラーゲンについて】

一般的なプラセンタエキスと比較して約9倍※3のコラーゲンを含有する独自コラーゲン。線維芽細胞増殖作用、Ⅲ型コラーゲン産生促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用があることを確認し、肌のハリや弾力の維持、シワの予防等への効果が期待され、特許査定を受領しています。（出願番号：特願2021-56719、受領日：2021年9月8日、発明の名称：化粧料組成物の製造方法）

【プロテクトコラーゲンについて】

水溶性のコラーゲンとリン脂質を結合させた独自コラーゲン。コラーゲンの浸透性とバリア機能を高める効果が期待され、特許を取得しています。（登録番号：特許第7466852号、登録日：2024年4月５日、発明の名称：コラーゲンペプチドを含む組成物を製造するための方法）

※1 ビタミンCとコラーゲンを結合させた世界初のコラーゲン（2020年8月時点当社調べ）。「VCコラーゲン」の化粧品表示名称は、サクシノイル加水分解コラーゲンアスコルビルリン酸Na（INCI名：Sodium Ascorbyl Phosphate Succinoyl Hydrolyzed Collagen）　※2 ムラサキの花由来の乳酸菌で発酵させた世界初のコラーゲン（2022年12月時点当社調べ）。INCI名登録中「ムラサキ発酵コラーゲン」の化粧品表示名称は、乳酸桿菌／加水分解コラーゲン発酵液　※3 自社にて細胞を用いた評価を実施

＊当リリースは薬機法等諸法規に基づくものではありません。

新日本製薬の研究開発について

当社は、美と健康の領域で「新しい」価値をお客さまにお届けするため、スマート“ライフ”サイエンスという研究方針を掲げています。特にコラーゲンと絶滅危惧種の薬用植物「ムラサキ」の研究に力を入れ、コラーゲンに関する特許を４つ、ムラサキの栽培に関する特許を1つ、紫根に関する特許を1つ取得しています。今後も美と健康の領域で、お客さまのお悩みを解決するため、大学やパートナー企業と共に新素材の研究を推進してまいります。

＜新日本製薬の研究開発サイト: https://corporate.shinnihonseiyaku.co.jp/rd/＞