レアジョブ、「AI時代の英語力と対人学習に関する実態調査」を実施 英語での議論・交渉は9割超が「AI代替不可」企業・個人で共通認識
業務でAIを日常的に使う人の96.3%が「対人学習」を重視
EdTechカンパニーの株式会社レアジョブ(以下、レアジョブ)は、英語学習をしているビジネスパーソン724名と、企業のグローバル人材育成担当者117名(109社)を対象に、「AI時代の英語力と対人学習に関する実態調査」を実施しました。

■調査背景
生成AIや自動翻訳ツールの進化に伴い「語学学習は不要になる」と囁かれる一方で、実務へのAI導入が進むにつれ「AIに任せられる領域」と「自らの言葉で伝えるべき領域」の違いが浮き彫りになりつつあります。AIが情報処理や定型業務を代替していく時代において、AIと人間の役割分担の境界線はどこにあるのか。本調査は、世間の「語学学習不要論」と「実際のビジネス現場で求められる実践力」との間にあるギャップを紐解き、AI時代における英語力のリアルな実態を明らかにするために実施しました。
■主なトピックス
・定型連絡は企業担当者・個人の約8〜9割が「AI代替可能」とする一方、議論・交渉は企業担当者の9割超・個人の7割超が「AI代替不可」。高度な対話ほど自らの英語力が必要と企業・個人が合意
・英語の読み書き業務は企業担当者の91.5%がAIで効率化する一方、94.9%が「従業員の英語力は引き続き必要」と回答。単なる学習不要論と現場の実態に乖離
・英語業務でAIを日常利用する人の96.3%が「対人学習」を重視。AIを使う人ほど「突発的な雑談対応力(75.0%)」やリアルな空気感を求める
・役職が上がるほど高度な対話力を要求。若手層は「挨拶中心(49.6%)」に対し、役員層の62.4%が「説得・交渉(CEFR B2 High以上相当)」ができるレベルを要求
・企業の語学投資は担当者の93.1%が「現状維持」以上。AI導入企業担当者の92%が「対人学習」を併用し、現場折衝を担う「リーダー層」や「海外赴任・出張予定者」(計67.5%)へ集中投資
・日本人の英語スピーキングレベルのボリュームゾーンは初中級(CEFR A2 High・約30%)。自立して実務を進められる「B1」への引き上げやAI代替不可の「B2(約7%)」以上到達に依然として大きな壁
■調査結果詳細
①「議論・交渉」は企業担当者の9割超が「AI代替不可」。高度な対話ほど自らの英語力が必要に【個人・企業】

企業および個人を対象に「従業員・自身に求められる英語の実務内容に対するAI代替可否」を尋ねたところ、業務の難易度や対人折衝の深度によって、AI代替の可否が極めて鮮明に分かれる結果となりました。
「ルーティンワークや単純作業での定型的な連絡」では、「AIで対応可能、英語力を身につける必要はない」が企業担当者で87.2%、個人調査で79.7%に達し、定型業務のテクノロジー移行は共通認識となっています。一方、「業務の進捗確認、準備した上での意見表明(CEFR B1相当)」では企業担当者の51.3%、個人の43.8%が「AIで代替は不可能、英語力を身につける必要がある」と回答し、ここが最初の分岐点となっています。
さらに、「利害対立における反論や議論のリード(CEFR B2相当)」では企業担当者の90.6%・個人の69.9%、「シビアな条件交渉や多様で複雑な議論のまとめ(CEFR B2 high以上相当)」では企業担当者の93.2%・個人の72.2%が「AI代替不可(英語力を身につける必要がある)」と回答しました。
②英語の読み書き業務は企業担当者の9割超が「AIで効率化」と実感。求められる技能は「話す」へシフトし、94.9%が「英語力は引き続き必要」と回答【企業】

企業調査において「生成AI普及に伴う、メール作成や資料読解といった英語の読み書き業務の効率変化」を尋ねたところ、「大幅に効率化した(57.3%)」「多少効率化した(34.2%)」を合わせ、91.5%の企業が効率化を実感していることがわかりました。
メール作成や資料読解といった作業領域でAI活用が定着する中、企業が現在最も重要視している英語力の技能は「話す(44.7%)」が最多となり、「読む(3.9%)」「書く(3.9%)」は各4%未満にとどまりました。
こうした作業の代替が進む一方で、AI普及後も「従業員自身の英語力が必要である」と回答した担当者は94.9%に達しており、単に「語学学習が不要になる」ということではなく、現場で求められるスキルの重点が変化している様子がうかがえます。
③英語業務でAIを日常的に使う層の96.3%が「人から学ぶ必要性がある」と回答。実務で使う人ほど「雑談・リアルな空気感」を重視【個人】

英語を使用する業務でAIを「ほぼ毎日使っている」ヘビーユーザーに対し、「人間の先生と学ぶ機会の必要性」を尋ねたところ、96.3%が「必要」「ある程度必要」と回答しました。これら対人学習を必要と回答した層において、人間の先生から学ぶ具体的な価値として最も多く挙げられたのは、「突発的な雑談や脱線から得られるリアルな対応力(75.0%)」で、「表情や相槌など、非言語コミュニケーションを含むリアルな空気感(57.6%)」が続きました。

一方、「英語業務でのAI活用の不安要素」については、「誤訳に気づけない(49.7%)」「相手に合わせた言い回しが難しい(44.0%)」が上位となったほか、「文化や習慣に配慮した表現ができない(24.6%)」との回答も見られました。
AIを日常的に使いこなす層であっても、相手に応じた細かなニュアンスの使い分けや文化的背景への配慮といった「対人コミュニケーション特有の難しさ」に直面しています。だからこそ、AIだけでは補い切れない生きた対話力やアドリブ力を、人との学習に求めている実態がうかがえます。
④役職・階層が上がるほど求められる高度な対話力。役員の62.4%に「説得・交渉(CEFR B2 High以上)」を要求【企業】

企業が従業員に求める英語スピーキング力の到達基準を役職・階層別に見ると、職位が上がるにつれて求められるレベルが明確に高度化する傾向が明らかになりました。
一般社員・若手層に対しては、「挨拶や簡単な意思表明ができるレベル(CEFR A1〜A2相当)」を求める企業担当者が49.6%と約半数を占めています。一方、次世代リーダー層では「担当業務に関する打ち合わせへの参加や情報交換ができるレベル(CEFR B1・27.4%)」や「評価のフィードバックや1on1ができるレベル(CEFR B2・47.0%)」と、自立して業務上の英語コミュニケーションをスムーズに進められる中級以上のレベル(CEFR B1以上)が約9割を占めました。
さらに、役員・エグゼクティブ層においては、「TPOに沿った説得と巻き込み、ゴール達成へのリードができるレベル(CEFR B2 High以上)」を求める割合が62.4%に達しました。前述の調査では、反論や議論をリードするB2相当以上の業務について、企業担当者の9割以上が「AIでは代替できず、自らの英語力が必要」と回答しています。これらの結果から、職位が上がるほど、単に英語で情報を伝達する力ではなく、相手を説得し、利害を調整しながら合意形成をリードする高度な対話力が求められていることがうかがえます。
⑤企業の語学投資は「現状維持以上」が93.1%。AI導入企業担当者の92%が「対人学習」を併用し、実践リーダー層へ投資集中【企業】

企業のグローバル人材育成に対する投資意欲は依然として高い水準にあり、英語学習を含むグローバル人材育成への投資について、93.1%の企業担当者が「拡大(39.3%)」または「現状維持(53.8%)」と回答し、「縮小」はわずか6.8%にとどまりました。
さらに、「現在、従業員向けに実施している英語研修の形式」を尋ねたところ、「生成AIやAI英会話アプリ」を導入している企業担当者のうち、実に92%が「オンライン英会話」や「講師対面研修」といった対人学習を併用している実態が明らかになりました。
また、「今後の語学投資方針」について、AIによって英語の読み書き業務が「大幅に効率化した」企業に限ると回答者の47.8%が、語学教育への投資を「拡大している」と回答。「最も注力する対象層」は、「次世代リーダー層・管理職(39.3%)」や「海外赴任・出張予定者(28.2%)」が計67.5%を占めました。
定型業務をAIで効率化する一方で、前述の通り高度な対話が求められるコア人材に対しては、AIと対人学習をハイブリッドで組み合わせながら、現場で直接折衝を行う実践力強化へと投資の選択と集中が進んでいます。
【参考データ】日本人のボリュームゾーンは初中級(A2 High)。AI代替不可の「B2以上」到達はわずか約7%にとどまる実態(海外は4分の1超)

企業が求める英語スピーキング力の要求水準が高まる一方で、実際のビジネスパーソンの現在地はどのような状況にあるのか。当社が提供するAIビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS®」の受験データ(2024年6月時点・のべ受験者数66万人、うち日本人ビジネスパーソン42万人)を分析したところ、日本のビジネスパーソンの英語スピーキング力は初中級レベルである「CEFR A2 High」が全体の約3割(30.3%)を占め、最大のボリュームゾーンとなっていることが明らかになりました。A2 Highは英語で何らかの業務ができるレベルには達しておらず、実務の前段階で足踏みしている層が多い実態がうかがえます。
また、本調査において企業・個人が「AI代替不可」と合意した目安であり、グローバルビジネスで通用するレベルとされる「CEFR B2以上」に到達している層は、日本企業ではわずか6.7%(約7%)にすぎませんでした。これに対し、海外受験者では最多レベルが「CEFR B1High(31.1%)」であり、「B2以上」も4分の1を超える26.9%に達しています。企業が求める実務レベルと、日本のビジネスパーソンが保有するスキルとの間には依然として大きなギャップが存在しており、初中級(A2)から実践レベル(B1・B2)へと着実にレベルを引き上げる育成アプローチが緊急の課題となっています。
■総括:AI時代に求められる「実践的な英語力」と、段階的な対話力強化へのステップアップ
本調査および「PROGOS®」の受験データが示す通り、生成AIによって定型業務の効率化が進む中、利害対立の解消や合意形成といった「高度な対人折衝の領域」ほど人間自身のスピーキング力が不可欠であるという認識が定着しています。
英語を話す基礎・初級段階(CEFR A1〜A2)において、人との対話を通じて英語を口から出す土台を築くことは引き続き極めて重要です。その上でAI時代においては、業務の進捗確認や意見交換を自力でこなす「自立した実践レベル(CEFR B1)」や、議論・交渉をリードする「高度な実践レベル(CEFR B2以上)」へと、実践的な対話力を段階的に引き上げていく学習が求められています。
レアジョブでは、AIビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS®」によるスキルの可視化と基礎的な対話力を育む学習機会の提供しています。さらに11月1日より、日本人ビジネスパーソンのボリュームゾーンである初中級層(CEFR A2~A2 High)を対象に、自立的に業務を遂行できる実践レベル(CEFR B1)への到達を4カ月間で目指す、法人向け短期集中型プログラム「レアジョブ英会話ビジネスインテンシブ」を提供開始します。
一人ひとりの現在地に応じた段階的な育成を通じ、AI時代における個人のキャリア形成と、日本企業のグローバル競争力強化に貢献してまいります。
■【グローバル人材育成担当者向け】詳細白書を公開
本調査のうち、企業のグローバル人材育成担当者117名を対象とした調査結果をさらに詳しく分析した「AI時代のグローバル人材育成白書2026」を公開いたしました。
AI時代に企業が「誰に・どのレベルの英語力を・どのように育成するのか」という視点から、役職・階層別に求められる英語力、今後強化すべき英語レベル、研修形式、グローバル人材育成への投資方針などを詳しく解説しています。
▼「AI時代のグローバル人材育成白書2026」ダウンロードページ
■調査概要
調査テーマ:AI時代の英語力と対人学習に関する調査
調査期間:2026年8月18日~9月15日
調査対象:
【法人】企業のグローバル人材育成担当者117名(109社)
【個人】英語学習をしているビジネスパーソン(724名)
調査方法:インターネット調査
※本調査結果の構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。

株式会社レアジョブ 会社概要
所在地:東京都渋谷区神宮前6-27-8 京セラ原宿ビル2F
代表者:代表取締役社長 杉原 聡
U R L :https://www.rarejob.co.jp/
事業内容:英語関連事業/子ども・子育て支援事業
【レアジョブグループの事業展開について】
EdTechカンパニーのレアジョブグループは、グループビジョン“Chances for everyone, everywhere.”に基づき「世界中の人々が、それぞれの能力を発揮し、活躍できる世の中の実現」を目指しています。オンライン英会話をはじめ、AI ビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS®」などアセスメントを軸とし、個人・法人・教育機関などを対象に事業を展開。また、英語だけでなくグローバルリーダーに必要な評価・育成・採用など人材関連サービスや、K12領域における子ども子育て支援サービスも幅広く提供。今後も、国内のみならずグローバルな事業展開を推進してまいります。
【提供サービス】
◆英語関連サービス
―オンライン英会話サービス
・オンライン英会話サービス「レアジョブ英会話」
https://www.rarejob.com/
―コーチングサービス
・「レアジョブ英会話コーチング」
https://www.rarejob.com/coaching/
―アセスメントサービス(英語力測定)
・ビジネス英語スピーキングテスト「PROGOS®」
https://progos.ai/
・英語スピーキング力診断アプリ「PROGOS®」
https://progos.ai/app/progos.html
―法人向け人材育成関連サービス
・法人向けグローバルリーダー育成研修サービス
https://www.progos.co.jp/
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