移設・再利用が可能な木造ユニット建築「(仮称)KIBLO /キブロ」を開発 ~工期短縮 ・施工人材不足に対応する事業用サーキュラー建築~

住友林業株式会社

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎、本社:東京都千代田区)は、資源循環利用の推進や施工人材不足などの社会課題の解決に向け、小規模事業用建築を対象とした木造ユニット建築※1「(仮称)KIBLO /キブロ」を開発しました。

 「(仮称)KIBLO /キブロ」は約10㎡の木造ユニットを工場で製造し、建設現場に搬入・設置・接合します。一次利用後はユニット単位で解体・移設・再組立できる木造のサーキュラー建築モデルです。現場作業を大幅に削減するため、施工の省力化や工期短縮にも貢献します。2027年以降の製品提供を予定しています。

 2027年国際園芸博覧会(以下、GREEN×EXPO 2027)の住友林業館「ひゃくの森」で、約180㎡のバックオフィス棟として活用します。会期終了後は別の場所へ移設・再利用する計画です。


※1 ユニット建築:建物を複数の「ユニット(箱型の空間モジュール)」に分けて工場であらかじめ製造し、現場でそれらを組み合わせる建築方式。工場生産により施工の効率化や品質の安定化が期待できます。

■開発背景 ~施工人材不足と資源循環という社会課題の解決に向けて~

 建設業界では脱炭素社会の実現に向け、建物の木造・木質化や長寿命化、資源の再利用など環境負荷を低減する取り組みが求められています。また、就業者数の減少や高齢化を背景に施工人材不足も深刻化しており、施工の効率化が急務となっています。加えて事務所や店舗などの小規模事業用建築では、建築規模に関わらず一定の施工管理体制が必要となることから、人材の確保と施工体制の維持などが課題となっています。

 これらの課題を解決するため、住友林業は「木」の価値とユニット建築のメリットを掛け合わせた、新たな木造ユニット建築の技術開発に着手しました。

■「(仮称)KIBLO /キブロ」の特徴

 ユニットは長辺方向・短辺方向の両方向に連結でき、独自開発した幅狭耐力壁※2によりユニット連結時にも有効幅約4,680mm、天井高2,400mmを確保、開放感のある空間を実現します。離脱着可能な連結金物※3の開発により、ユニット単位での解体・再組立が可能です。

 ※2 幅狭耐力壁:幅600mmの耐力壁で壁倍率7相当を実現します。

 ※3 連結金物:分解・再接合が容易で、繰り返し接合しても高い接合性能を維持します。

 

■木造ユニット建築が生み出す価値

(1)「建てて終わり」にしないサーキュラー建築

 一次利用後も建物を廃棄せずに移設し再利用することで建物のライフサイクルを延ばすことが可能となります。木材による炭素固定に加え、建物そのものを長期間利用するので、環境負荷を低減し資源の循環利用を図ります。

 将来的には有事の際の一時利用施設として活用することも可能で、利用終了後は別の用途の施設として再利用できます。

(2)工期短縮とコストの合理化

 「(仮称)KIBLO /キブロ」は建設現場での基礎工事と並行して工場で製造します。基礎工事完了後に完成したユニットを現場へ搬入し設置・接合するので、現場作業を大幅に削減し施工の省力化と工期短縮を実現します。約80㎡規模のモデルケースでは従来工法と比較して工期を半分に短縮できる見込みです。また、主要工程を工場で行うので、施工品質も安定化できます。

 建設プロセス全体の効率化によるコストの合理化に加え、住宅分野で広く利用されている一般流通木材を活用するので、特定部材に依存しない資材調達を実現します。

(3)常設利用に対応する快適な室内環境

 移設・再利用が可能なユニット建築でありながら、常設利用を前提に断熱等級4相当の断熱性能を確保しました。快適な室内環境の実現に加え、木造建築ならではの心地よい空間により、利用者の快適性やウェルビーイング向上にも貢献します。

■GREEN×EXPO 2027で「(仮称)KIBLO /キブロ」を活用

 GREEN×EXPO 2027の住友林業館「ひゃくの森」バックオフィス棟に「(仮称)KIBLO /キブロ」を採用しました。

18ユニットを組み合わせて約180㎡・2階建てとし、本プロジェクトでは基礎工事完了後は3日間でユニット設置を完了、その後3日間で木工事を完了しました。工事期間中は現場事務所、会期中は運営事務所や来客対応スペースとして活用し、会期終了後には建物を解体し、移設・再利用する計画です。

■今後の展望

 「(仮称)KIBLO /キブロ」は、2027年以降の製品提供を予定しています。

一般流通木材や木造施工技術の活用領域を広げて、木材利用の拡大と新たな事業機会の創出を目指します。また、施工力不足が課題となる地方部での小規模事業用建築の需要に応えるなど、社会や地域の課題解決に貢献していきます。今後も木材利用の拡大と資源循環の両立に向け、サーキュラー建築を推進します。

 住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」では住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO₂吸収量を増やし、木造建築の普及で炭素を長期にわたり固定し、社会全体の脱炭素に貢献することを目指しています。

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会社概要

住友林業株式会社

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URL
https://sfc.jp/
業種
建設業
本社所在地
東京都千代田区大手町 経団連会館8階
電話番号
03-3214-2270
代表者名
光吉 敏郎
上場
東証プライム
資本金
553億3200万円
設立
1948年02月