人里出没クマへ対応どうすべき?日本唯一の森林ジャーナリストが提起、Surfvote参加者の約6割が「人里に出てきた個体を確実に駆除し人里は危険と認識させる。そのための駆除専門人材と組織を設立」と回答。
森林環境や林業・山村地域などをテーマに扱う田中淳夫氏が「社会課題を解決するプラットフォーム『Surfvote』」で、昨今自治体などを悩ませる人里へのクマ出没について広く意見を募集し、投票結果を公開!
SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)はこのたび、「有害鳥獣、特に人里に出没するクマへの対応をどうしたらよいか?」というイシュー(課題)について12月31日に投票が終了しましたので結果をお知らせします。
投票の詳細
イシュー(課題):有害鳥獣、特に人里に出没するクマへの対応をどうしたらよいか?
調査主体:社会デザインプラットフォーム Surfvote(Webサービス)
調査対象:Surfvote上でアカウントを持つユーザー
調査方法:Surfvote上でアカウントを持つユーザーが投票
投票期間:2023年11月17日〜12月31日
有効票数:61票
イシュー発行の背景
昨今、獣害の苛烈さが増大している。農作物や森林などの生態系に重大な被害を与えるイノシシ、シカ、サルなどのほか、今年はクマ(ヒグマとツキノワグマ)が里に出没して人を襲う事例も多くなった。クマの危険度はほかの野生動物と比べ物ならないため、早急に対応しなければならない。しかし、人里に現れたクマを駆除すると、反対の声が湧き上がる。被害防止と動物愛護の考え方で対応に悩まされる自治体も多い。人里へ出没するクマへの対応をどうするべきか?広く意見を集めた。
投票結果とコメントの紹介(一部抜粋・原文ママ)
人里に出てきた個体を確実に駆除して人里は危険と認識させる。そのための駆除専門人材と組織を設立する 60.7%
熊は学習能力が高い。一度人里に危険がないと分かるともうそこから熊が人里に遠慮なく入るようになってくる。
捕獲してそのまま飼育を続ける。寿命が来るまで面倒を見る 6.6%
殺すのは可哀想だと思ってしまいます。。。
田畑周辺や山との境界に鉄壁の柵を築いて防護に徹する 8.2%
人里に出たクマを殺すのはすごく人都合であると感じる。クマも悪いことしている自覚ないだろうし。であれば人間ができる最大限の努力をするべきでは?
農山村から餌となるものを徹底的に排除する 1.6%
まずは熊が出没する要因を排除する。人間を狙っているのもあると思うが、食べ物もそうだと思う。農山村には食べ物はないと熊に認識させる。
訓練されたイヌなどを人里圏内に放し飼いして、クマなどが侵入したら追い払うとともに通報する 4.9%
人里に降りてきたクマをイヌに山へ追い立ててもらうことで、それぞれの生活圏を区切り、共存(共生でなく)を図ります。追い立てきれなかった場合でも、吠える声が警報代わりになり、人身被害を未然に防ぐことも期待できます。
クマの生息数を減らす。数が減れば人里に出てこなくなる。ただし絶滅しないよう生息数の管理を行う 8.2%
イノシシ、シカ、クマなどは過去10年から30年の間にかなり増加している。温暖化による少雪の影響と環境省の保護努力の賜物である。しかし、これらは増えすぎてしまった。昭和末期の個体数ぐらいまで戻す必要がある。
出没しても放置し、クマなどの獣害を覚悟する。その代わり被害者には補償する制度を設ける 3.3%
全て駆除するのも不可能ですし、駆除専門人材と組織を設立するのもお金と時間がかかりますよね。なので、被害があって申告したら対応してもらえる制度にしたら良いと思います。
その他 1.6%
獣害問題は単一の解決策ではなく、複数の戦略と持続可能なアプローチが必要です。
わからない 4.9%
基本的には被害防止と動物愛護の両面からのアプローチが必要だと思います。
このイシューを執筆した 田中淳夫氏
日本唯一の森林ジャーナリスト。森林環境・林業・山村地域などをテーマに扱っています。
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