Z世代のナイトタイムエコノミーに関する意識調査
Z世代が楽しむ「アゲな夜」と「チルな夜」背景には「深く・狭く」な人間関係
株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石川 あゆみ)が運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキュウラボ)』は、20~24歳のZ世代を対象に、外部調査パネルによるWEB調査とSHIBUYA109 lab.独自ネットワークによるインタビューから「Z世代のナイトタイムエコノミーに関する意識調査」を行いました。
【トピック】
1.「夜のお出かけ」モチベと予算は上昇傾向
2.Z世代が楽しむ「アゲな夜」と「チルな夜」
3.夜のお出かけ目的は「新しい出会い<仲を深める」
4.Z世代の誘い方新常識「飲みに行こう」より「ご飯行こう」
SHIBUYA109 lab. 所長 長田 麻衣氏
総合マーケティング会社にて、主に化粧品・食品・玩具メーカーの商品開発・ブランディング・ターゲット設定のための調査やPR サポートを経て、2017年にSHIBUYA109エンタテイメントに入社。SHIBUYA109エンタテイメント マーケティング担当としてマーケティング部の立ち上げを行い、18 年5月に若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」を設立。
現在は毎月200人のaround 20(15歳~24 歳の男女)と接する毎日を過ごしている。宣伝会議等でのセミナー登壇・TBS『ひるおび!』コメンテーター。
著書『若者の「生の声」から創る SHIBUYA109式 Z世代マーケティング(プレジデント社)』、その他メディア寄稿・掲載多数。
【1】夜のお出かけモチベは上昇傾向。使う金額も昼とくらべて約600円多い。
まず、今年の夏の、夜の時間帯(18:00以降)の予定※図1を見てみると、Z世代の「夜の時間帯のお出かけや遊びの予定についてのモチベーション」は上昇傾向であるということが分かりました。
お出かけ・遊びをする際に使う金額の時間帯別平均※図2を見てみると、日中よりも夜の方が平均金額が約600円高いとわかります。お出かけ・遊びをする時間帯として、夜である理由や夜が適していると思う理由※図3を聞いてみると、「日中は暑いから(30.0%)」、「夜でないと予定が合いづらいから(23.2%)」、「日中は用事があるから(21.5%)」が上位となる一方で、「出会いがあるから(4.0%)」が少なくなっています。
■SHIBUYA109 lab.所長解説:若者の夜のお出かけモチベ上昇傾向の兆し
昨年夏ごろから若者の間でナイトプールや夜カフェなど、夜のシーンの体験がトレンドとして挙がっており、昨年12月に発表した『SHIBUYA109 lab.トレンド予測2024』でも「クラブ」がランクインしています。
【2】Z世代が楽しむ「アゲな夜」と「チルな夜」
では、Z世代は夜の時間帯をどう過ごしているのでしょうか。夜の時間帯のお出かけや遊びについて※図4の結果は以下の図の通りです。
実際に体験する機会とSNSの投稿数には差があり、このことから、実際に体験した事がすべてSNSへの投稿に結び付くわけではないことが考えられます。一方で、「夜ピク」や「夜カフェ」など、興味があるものとSNSの投稿率では同じ項目も多く、機会こそ少ないものの興味があるものに対してはSNSで投稿する傾向があることがわかります。
■SHIBUYA109 lab.所長解説:「他者の目線」を意識し戦略的にSNS投稿
Z世代はSNSの投稿で「自分がどうみられるか」を常に意識しています。そのため、おしゃれな雰囲気が演出されている「チル」な体験は積極的にSNS投稿し、「アゲ」な体験は投稿を見た人たちの反応が分かれるため、 仲の良い友達のみ閲覧可能な「鍵アカ」や「Be Real」に投稿する等、SNSで繋がっている相手との関係値に合わせて投稿内容を意図的に変えています。
【3】夜のお出かけ目的は「新しい出会い<仲を深める」深く狭くを求めるZ世代が約8割。
お出かけをする相手と時間帯について聞いてみると※図5、夜は昼よりも「既に仲が良い相手とおでかけ・遊びをする時間帯」として認識していることもわかります。
また、夜の時間に限らず、人間関係について※図6聞いてみると、深く・狭い人間関係の方を好んでいることがわかります。これらの内容を踏まえると、夜のお出かけは、出会いを目的とせずに、既に仲の良い友達との関係を深める時間として活用しています。
■SHIBUYA109 lab.所長解説:少人数で仲を深められる体験を重視
夜のお出かけが増えている理由として、猛暑により日中の外出を控え、夕方以降の活動が中心になっていること、またコロナ禍を経て変化した、彼らのコミュニティに対する意識も影響しています。コロナ禍以降、Z世代たちは「深く狭い関係」を重視する傾向が続いており、気の知れた仲の良い友達との関係を更に深めることのできる対話の時間を求めています。
【4】 Z世代とお酒の新常識「飲みに行こう」よりも「ご飯行こう」。夜にお酒は必須じゃない。
最後に、夜のお出かけ・遊びに関してあてはまる考えについて※図8聞いてみると、「まだお酒の得意不得意が分からない相手には“飲みに行こう”より“ご飯行こう”と誘うことが多い」が多数派(65.9%)、「夜の時間帯のお出かけ・遊びをする場合でもお酒を飲まないことがある」が多数派(63.3%)、「お酒のペースや注文、お店選びなどはお酒が飲めない人に合わせている」が多数派(59.6%)となり、飲酒が必須でないことや、お酒を飲まない人もいることを前提とした姿勢であることがわかります。
しかし、Z世代が全体的にお酒が嫌いというわけではなく、「自分はお酒が飲むのが好きだ」は半数程度となり、好きな人も嫌いな人も半々であるようです。
■SHIBUYA109 lab.所長解説:「飲みに行こう」より「ご飯行こう」が心地よい
Z世代たちの夜のお出かけに、お酒は必須事項ではありません。インタビューでは、相手がどのくらいお酒を飲むのかを直接確認するよりも、探り合い・察し合いをしている実態が見られました。相手の反応を恐れ、「察し合い」をすることは「拒否回避欲求(拒否されたくない)」傾向が強いZ世代の特徴です。「飲み」ではなく「ごはん」とすることで、選択肢が広がり、拒否されるリスクを軽減させていることが考えられます。
■アンケート調査概要
①WEB調査
調査期間:2024年7月
調査パネル:外部調査会社のアンケートパネルを使用(SHIBUYA109 lab.調べ GMOリサーチプラットフォーム利用の調査)
居住地:一都三県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)
年齢:20~24歳
対象:大学生・短大生・専門学校生・大学院生
回答者数:423名(男性209名:女性214名)
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
②SHIBUYA109 lab.による定性調査
・グループインタビュー
対象者条件: 大学生 男子3名、女子3名 2G 合計6人(Z世代の声として一部掲載)
・その他過去定性調査をもとに考察
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■SHIBUYA109 lab.概要
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する新しい世代に特化した若者マーケティング機関。SHIBUYA109のターゲットである「around20(15~24歳)」を中心に彼らの実態を調査し、SHIBUYA109独自の視点から分析している。
設立:2018年5月17日
所長:長田麻衣(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント所属)
ホームページ:https://shibuya109lab.jp
■株式会社SHIBUYA109エンタテイメント概要
SHIBUYA109渋谷店(東京都・渋谷区)を中心とした3つの施設を展開。「Making You SHINE!-新しい世代の“今”を輝かせ、夢や願いを叶える-」の企業理念を掲げ、これからを担う新しい世代の今を輝かせ、夢や願いを叶えるため、商業施設運営に留まらないエンタテイメント事業展開を行う。
設立:2017年4月3日
代表取締役社長:石川 あゆみ
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