造形が呼応し、体験へとひらく。「展示空間開館2周年 飛驒高山美術館収蔵コレクション展~アール・ヌーヴォーから現代までのガラス芸術~」開催中
2026年7月26日(日)まで
光・音・香りが織りなす新たな芸術体験を提供する飛驒高山美術館(所在地:岐阜県高山市上岡本町1丁目124番地1 サンクチュアリコート高山内 / 館長:向井 公規)では、2026年7月26日(日)まで、「開館2周年 飛驒高山美術館収蔵コレクション展 ~アール・ヌーヴォーから現代までのガラス芸術~」を開催中です。常設展示の一部を入れ替え、当館コレクションの魅力をあらためてご紹介する本展の見どころと、展示作品の一部をご紹介いたします。

■開館2周年 飛驒高山美術館収蔵コレクション展~アール・ヌーヴォーから現代までのガラス芸術~
【期間】~2026年7月26日(日) 【時間】10:00~18:00(最終入館17:00)
【料金】一般:大人2,000円 / 大学・高校生1,800円 / 中学生1,300円 / 小学生500円(全て税込)
【URL】https://htma.rtg.jp/event/detail/?event=00013
【お問い合わせ】0577-40-1007(飛驒高山美術館 8:00~18:00)
■本展の見どころ
①光によって完成する造形 ― ガラスと照明の関係性

本展では、自然光や展示照明を受けることで表情を変える作品が随所に配置されています。エナメル彩の繊細な陰影、照明と一体化した彫刻が生み出す光の揺らぎ、そして空間全体に色彩を落とす大型作品。ガラスが光を受けてはじめて立ち上がる素材であることを、時代の異なる作品を通して体感できます。
見どころ② 自然から体、そして空間へ ― モチーフの広がり

昆虫や植物といった自然の観察から出発した表現は、やがて人の体の動きや舞踊へ、さらに現代では空間そのものを取り込む表現へと広がっていきます。本展では、こうしたモチーフの変化を、年代順に並べるのではなく、館内を回遊しながら体感できる構成としています。作品を追うごとに、ガラス芸術の関心が「かたち」から「体験」へと移ろっていく様子が浮かび上がります。
見どころ③ 変化の中に見える共通性 ― ガラス表現のつながり

ガラスに色を重ねる、光を取り込む、空間に広げる。時代ごとに表現の方法は大きく変化してきましたが、「ガラスをどのように見せ、光とどう向き合うか」という問いは、長い時間をかけて受け継がれてきたように感じられます。本展では、異なる時代の作品を通して、ガラス芸術が途切れることなく展開してきた流れを紹介しています。
■制作100周年を迎える作品のご紹介

ルネ・ラリックが1926年に制作した《シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水》は、アール・デコ期を代表する大規模なガラス作品のひとつであり、2026年に制作から100年を迎えます。本作は、パリの「シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイド」に設えられていた一対の噴水のうちの一点です。
プレスガラスやサンドブラスト、カーヴィングなどの技法を駆使し、ガラスと金属、水を組み合わせたこの噴水は、装飾性と構造性を兼ね備えた造形によって、ルネ・ラリックの卓越した才能を示しており、アール・デコ期の最高傑作といえます。現在、飛驒高山美術館のロビー中央に据えられた本作は、空間の中心で水音と光をまといながら、来館者を迎え入れています。制作から100年を経た今日においても、この噴水は、ガラス芸術が装飾から空間体験へと展開していった流れを体感させる存在として、本展のテーマを象徴しています。
■その他の展示作品(一部抜粋)
エミール・ガレ エナメル彩花瓶《蝉と蜻蛉》

制作地:フランス・ナンシー / 制作年:1870年代
透明ガラスにエナメル彩を施し、繊細な描写と光の効果をあわせ持つ、ガレ初期の重要作です。器面には蝉と蜻蛉が描かれ、光の角度によって色彩や陰影が移ろい、昆虫の羽が今にも震え出すかのような生命感を湛えています。
エナメル彩は、ガラス表面に色付きのガラス粉を塗布し焼成する高度な技法で、ガレはこの技法を用いて植物や昆虫など自然界のモチーフを数多く表現しました。本作では、透明感のある素地と精緻な彩色が響き合い、アール・ヌーヴォーの自然観と詩情が凝縮されています。
ルイス・C.ティファニー 花器《フラワーフォーム》

制作地:アメリカ / 制作年:1898~1915年頃
アメリカの装飾芸術家ルイス・C.ティファニーによる優美な花器です。最も特徴的なのは、底部の円形ベースから立ち上がる細いステムに施された繊細な緑色の葉状装飾と、上部で花冠状に優雅に開く乳白色のカップとの美しい対比です。この造形を支えたのが、独自に開発し特許を取得した「ファブリルグラス」です。成形過程で金属化合物を混入させることで生まれる虹色の光沢は、単なる着色では出せない深みとサテンのような質感と輝きが、植物の生命力と儚さを表現しています。20世紀初頭のアール・ヌーヴォー様式を体現しながら、単なる花の写実的模倣ではなく、植物が成長し開花するプロセスそのものを芸術的に昇華した作品です。硬質なガラス素材を通して自然の柔らかさを表現した、ティファニー独自の美意識と高度な手吹きガラス技術が結実した傑作として、制作から一世紀を経た現在も普遍的な美しさを放ち続けています。
ルネ・ラリック 香水瓶《カランダル(Calendal)》

制作地:フランス / 制作年:1929年
モリナール社のために制作された本香水瓶は、Marcillhacのカタログ・レゾネ(M2、p.946)に掲載されている重要作品です。花頭文様を低浮彫で表した栓と、植物文様の中で裸身の女性ダンサーが帯状に巡る中浮彫の瓶胴を特徴とし、高さは12.1cm。24金メッキを施した仕様は当時として極めて異例で、制作数はわずか6点に限られています。浅浮彫と中浮彫を巧みに使い分け、金彩によって光と陰影の効果を最大限に引き出している点も特筆すべき点です。90年以上を経た現在も、未開封のオリジナル香水、紙ラベル、箱を完備した保存状態は極めて希少で、1989年1月号『Forbes』誌に図版付で紹介された由緒ある作品です。香水名“Calendal”は、南仏文学との関連が指摘される名称であり、地中海的な官能性と古典的精神を想起させます。
■高山市民限定 美術館無料公開のご案内
開館2周年の節目を迎える2026年4月11日(土)および、翌12日(日)の2日間、高山市民を対象に美術館を無料公開いたします。開館以来、飛騨高山の風土に寄り添いながら歩んできた当館にとって、2周年という節目を地域の皆様と分かち合う機会として企画いたしました。当日は、オルゴール演奏会、バイオリンの演奏体験も開催。音楽にふれるひとときが、作品鑑賞の記憶に奥行きを添え、体験全体をより豊かなものへと導きます。
【期間】2026年4月11日(土)・12日(日)
【時間】10:00~18:00(最終入館17:00)
【URL】https://htma.rtg.jp/info/detail/?info=00058
【お問い合わせ】0577-40-1007(飛驒高山美術館 8:00~18:00)
※学生証、運転免許証など、高山市民であることを確認できる身分証明書をご持参ください。
■オンライン限定入場券
<飛驒高山美術館図録付き入館券>

2024年に第66回 全国カタログ展の「図録部門 日本製紙連合会賞」と「図録部門 銀賞」をダブル受賞した図録付きチケット。美術館の中でも選りすぐりの作品を70点掲載しており、当館のアール・ヌーヴォーとアール・デコのガラス作品について理解を深めていただける内容です。
【料金】6,000円(税込)
【URL】https://htma-ticket.rtg.jp/application/ticket/?ec=25082496417698&rc=001
<アート&ランチチケット>

北アルプスの絶景を望むイタリア料理 RISTORANTE OZIOのランチコース付きチケットは、前菜・スープ・パスタ・メイン料理・デザートのカジュアルなイタリアンランチコースをご用意いたします。
【料金】6,500円(税サ込)
【URL】https://htma-ticket.rtg.jp/application/ticket/?ec=25102664340346&rc=001
■開催中の企画のご案内
<アール・デコ100周年展 ルネ・ラリック ~輝きと香り~>

1925年パリで開催されたアール・デコ博覧会と呼ばれる「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」から、2025年で100周年を迎えます。それを記念し、ルネ・ラリックの作品を中心に、アール・デコ期らしい直線的・幾何学的な香水瓶の数々を展示いたします。
【場所】展示室3
【期間】~2026年7月26日(日) 【時間】10:00~18:00(最終入館17:00)
【料金】一般:大人2,000円 / 大学・高校生1,800円 / 中学生1,300円 / 小学生500円(全て税込)
【URL】https://htma.rtg.jp/event/detail/?event=00014
■関連商品のご案内
<エッセンシャルオイル「Leur Âmes ~彼らの魂~」>

所蔵作品の一つで、「アール・デコ100周年展 ルネ・ラリック ~輝きと香り~」でも展示中の香水瓶「彼らの魂」。約100年前の香りに近づけ、現代に蘇らせたオリジナルブレンドです。
【場所】飛驒高山美術館 1階受付カウンター
【料金】2,852円(税込)
【容量】30ml
■飛驒高山美術館とは
飛驒高山美術館は、エミール・ガレの花器《フランスの薔薇》やルネ・ラリックの《シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水》など、世界各地から集められたアール・ヌーヴォーおよびアール・デコの名品を収蔵・展示する美術館です。1997年の開館以来、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで6期連続三ツ星を獲得するなど高い評価を得てきた「旧飛驒高山美術館」を継承し、2024年に「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」内に再誕いたしました。“煌めきが解き放つ、アートリウム”をコンセプトに、光・音・香りが融合する幻想的な空間を創出。飛騨高山の自然音や季節の移ろいに呼応して変化する音楽、色彩、アロマが、訪れる人々を五感で包み込み、時とともに変わりゆく芸術体験を提供いたします。
公式Instagram:https://www.instagram.com/hidatakayama_museum_of_art/
※写真はイメージです。
※内容は一部変更になる場合があります。
【本件に関する一般のお客様からのお問い合わせ先】
飛驒高山美術館
E-Mail:hidatakayama_museum_of_art@resorttrust.co.jp
TEL:0577-40-1007(飛驒高山美術館 8:00~18:00)
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