Web3型IoT統合ソリューションにおけるフェーズ3の実証を完了
~DID認証導入により「信頼できるM2M通信基盤」を確立、ステーブルコイン経済圏へ移行~

当社は、子会社である株式会社ネクス(以下、「ネクス」といいます。)と共同で推進している「Web3型IoT統合ソリューション構想」におけるPoC(概念実証)について、フェーズ3を完了しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
(ご参考)
2025年9月12日付「CAICA DIGITAL、ネクスと共にWeb3型IoT統合ソリューション構想に向けた戦略的PoCを開始 ~DID※1×MQTT※2による次世代M2M/MECプラットフォームの構築に向けた実証がスタート~」
https://www.caica.jp/wp-content/uploads/2025/09/20250912_4_pr.pdf
2025年10月29日付「Web3型IoT統合ソリューションにおけるフェーズ1の実証を完了~AWS Wavelengthを活用したリアルタイムIoT通信基盤の構築に成功、フェーズ2(MQTT/5G対応)へ移行~」
https://www.caica.jp/wp-content/uploads/2025/10/20251029_1_pr.pdf
2026年1月9日付「Web3 型 IoT 統合ソリューションにおけるフェーズ2の実証を完了 ~5G RedCap/MQTT 対応によるリアルタイム M2M/MEC 基盤の高度化に成功、 フェーズ3(DID 認証)へ移行~」
https://www.caica.jp/wp-content/uploads/2026/01/20260109_1_pr.pdf
1.フェーズ3の位置づけ
本PoCは、以下の3段階で実施しております。
●フェーズ1:M2M/MEC基盤の実装
(M2M:Machine to Machine=機器間自動通信)
(MEC:Multi-access Edge Computing=通信基地局近傍でデータ処理を行う分散型エッジ基盤)
●フェーズ2:5G RedCap/MQTTによる通信高度化
(MQTT:軽量メッセージ通信プロトコル。IoT用途に広く採用)
●フェーズ3:分散型ID(DID)による認証統合
(DID:Decentralized Identifier=ブロックチェーン上で管理される分散型識別子)
フェーズ3では、すべての車両・デバイスに分散型ID(DID)を付与し、ブロックチェーン上で認証連携を実施しました。
これにより、企業間をまたいだ自己主権型ID(Self-Sovereign Identity:中央管理者を持たず本人が管理するID)によるM2M通信の信頼基盤を確立いたしました。

2.フェーズ3の実証内容と成果
(1)車両DIDの生成・付与・認証の実装
●車両端末識別番号(IMEI:International Mobile Equipment Identity)に紐づくDIDを自動生成
●DIDを用いたチャレンジレスポンス認証を実装(乱数を用いて真正性を確認する暗号認証方式)
●MEC側およびAWS IoT Core側の双方でDID認証を実施
(AWS IoT Core:Amazon Web Servicesが提供するIoTデバイス管理クラウド基盤)
これにより、従来の証明書ベース認証に加え、ブロックチェーンベースの真正性担保を実現しました。


(2) VC(Verifiable Credential:検証可能なデジタル証明書)の付与
DIDに対して以下の情報をVCとして付与:
●車両属性情報
●アクセス可能データ範囲
●利用権限スコープ
VCのタグ情報を見ることで、実データへアクセスせずともアクセス権の確認が可能な設計とし、将来的なデータマーケット連携や保険モデルへの展開を可能としました。

(3)5G RedCap低消費電力性能の検証
5G製品と5G RedCap製品を同一環境下で同一データ処理条件にて比較し、消費電力測定を実施いたしました。
測定結果は以下のとおりです。

|
製品 |
消費電力 |
|
従来5G製品 |
1.14W |
|
5G RedCap製品 |
0.28W |
本結果より、5G RedCap製品は、従来5G製品と比較して4倍以上の低消費電力性能を有することが確認されました。IoT分野においては、低消費電力性は運用コスト・バッテリー寿命・発熱抑制・小型化に直結する重要指標であり、本結果は、
●大量同時接続前提のIoT導入企業
●モビリティ/物流用途
●エッジ分散配置型センサー
において極めて高い実用性を示すものと考えております。
(4)5G RedCap低遅延性能の検証
5G RedCapにおける「低遅延」の定義は、IoT端末から基地局までの到達時間とされています。しかしながら、基地局内部での測定は実施できないため、低遅延を定義どおり正確に計測することは困難でした。そのため本PoCでは、IoT端末からAWS IoT Coreまでの到達時間を測定対象といたしました。なお、基地局からAWS IoT Coreまでの区間はインターネットを介するため、その分の遅延時間が含まれている点をご理解ください。
(5)測定結果(2026年2月6日実施)
(5G RedCap × MQTT環境)

|
値の種類 |
IoT端末からAWS IoT Coreまでの到達時間 |
|
平均値 |
約49ms |
|
中央値 |
49ms |
|
最小値 |
21ms |
フェーズ2では、IoT端末からAWS IoT Coreまでの到達時間が約1秒であったのに対し、今回の測定では大幅な改善が確認されました。
平均値と中央値がほぼ一致していることから、極端な外れ値に依存しない安定した通信性能が確認されております。
本結果は、5G RedCapおよびMQTTの組み合わせによるリアルタイムM2M通信の実用性を示すものです。
(6)センサーモジュール化への拡張
将来的にあらゆるセンサーへ対応可能なファームウェア共通化設計への第一歩として、フェーズ3において
●環境センサー
●重量センサー
の複数センサーからのデータ取得実証を実施いたしました。
これにより、
●複数センサー対応ミドルウェアの土台構築
●センサーデータ取得処理の共通化設計
●実運用を見据えた拡張性確保
を実現いたしました。
本成果は、今後の
●RFID
●容積センサー
●生体センサー
などへの横展開を可能とするものであり、実運用レベルでの拡張性あるIoTデバイス統合基盤の基礎を確立したと考えております。
【ネクス社において2026年1月より販売 開始された新製品5G RedCap 対応USB ドングル「UNX-35GL」】


5G RedCap 紹介ページ https://www.ncxx.co.jp/redcap/
「UNX-35GL」製品ページ https://www.ncxx.co.jp/product/unx-35g/feature/
3.フェーズ3完了の意義
本フェーズの完了により、
●5G RedCapの優位性(低コストかつ低消費電力・低遅延通信などの5Gのメリットを享受可能)
●MQTTの優位性(IOTに適したプロトコル・軽量メッセージング)
●DID/VCによる分散型認証の優位性(企業間障壁の除去・デバイスデータの活用)
の3要素が統合された、「Web3 × IoT × M2M 認証基盤」が完成いたしました。
これは単なる通信実証ではなく、企業間連携可能な「信頼できる機械経済基盤」の確立を意味します。
4.今後の展望:ステーブルコイン基盤PoCへ移行
当社は次段階として、Web3型M2M基盤で取得し、車両DIDに紐づけて管理されている車両データをVC・NFT化し、ステーブルコイン基盤で発行したステーブルコインでM2M決済を可能とする
「ステーブルコイン基盤」のPoCへ移行いたします。
これにより、
●車両データ提供に対する自動対価支払
●デバイス間リアルタイム決済
●IoTデータのNFT化・二次流通
といった「機械経済圏」の実装検証を進めてまいります。

ステーブルコイン基盤のPoCに関する詳細は、同日に開示した資料をご参照の程よろしくお願いいたします。
以 上
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