アドビ、Adobe Sensei AIでPDFのアクセシビリティを拡大

アドビ株式会社

• AIを活用した「Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API」などの新機能により、デジタル文書のアクセシビリティ向上プロセスを自動化
• 金融、教育、公共機関における早期の利用層では、コンプライアンスを強化し、より良い体験を提供しながら、時間とコストの大幅な削減を実現
• 全世界で3兆以上のPDF文書が流通

※当資料は、2023年5月17日に米国本社から発表されたプレスリリース( https://news.adobe.com/news/news-details/2023/Media-Alert-Adobe-Scales-PDF-Accessibility-With-Adobe-Sensei-AI/default.aspx )の抄訳です。

 

【2023年5月18日】

アドビ(Nasdaq: ADBE)(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下アドビ)は、アドビのAIおよび機械学習フレームワークである「Adobe Sensei」を活用した新しい「Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API」を発表しました。全世界で3兆作成されているとも言われるPDF文書は、デジタル社会の基盤を支えるフォーマットです。アドビの新たなAPIは、PDFコンテンツの変換プロセスを簡素化、高速化することで、企業が数時間、数日、あるいは数週間もの時間と数百万ドルものコストを削減しつつ、法令順守を向上し、より良い従業員と顧客体験を提供できるよう支援いたします。


Adobe Document Cloudのプロダクトマーケティング担当 バイスプレジデントであるTodd Gerber(トッド ガーバー)は次のように述べています。

「複雑な法的合意文書や契約書から住宅ローン書類や学校の許可証にいたるまで、デジタル文書をできるだけ多くの人にとってアクセシブル(利用しやすい環境)にすることは、デジタル文書の利便性を向上させるだけでなく、グローバルな競争を望む企業にとって法律面でもビジネス面でも必要なことです。10年にわたる当社の責任あるAI開発や導入の経験を活かし、組織の誰もがアクセス、理解できるよう支援するAI搭載の新機能を発表できることをうれしく思います。」


現在作成されている何兆ものPDF文書は、その90%以上に白紙や不鮮明な個所、テキストの歪みなどが見られ、障がいを持つユーザーにとっては利用しやすいものとは言えません。政府の規制強化とユーザー体験への期待が高まる中で、アクセシブルな顧客体験や仕事体験は、すべての企業にとってさらに重要な要素となってきています。

 

AIでアクセシビリティを加速

これまで、PDF文書をアクセシブルにするためには、長時間のトレーニングや経験を有する担当者が、時間をかけて手作業でPDF文書に手を加えてきました。アドビの新しいAPIをいち早く採用した企業は、現在、同プロセスの70~100%を自動化し、各ファイルを完全にアクセシブルにするために費やす時間を最大100%削減しています。新APIの影響力は、複雑な文書になるほどその威力を発揮します。例えば、あるグローバルな金融会社は、以前は個々のプレゼンテーションのスライドをアクセシブルにするために9時間以上かけていましたが、アドビの新しいAPIにより、そのプロセスの70~80%を自動化することができました。


サンノゼ州立大学eCampusシニアディレクターのJennifer Redd(ジェニファー レッド)博士は次のように述べています。

「テクノロジーは、私たちのコミュニティの誰もが電子情報に接し、デジタル経済に参加できるようにする可能性を秘めています。デジタルコンテンツを作成・消費する誰もがより簡単に利用できる、この新しいPDF Accessibility Auto-Tag APIやその他のアドビソリューションを引き続き活用していくことを楽しみにしています。」


デジタル文書のアクセシビリティを革新

アドビの新しいPDF Accessibility Auto-Tag APIは、Senseiを活用して、PDFのコンテンツ構造へのタグ付けプロセスを自動化、拡張します。APIは、見出し、段落、リスト、テーブルなどの構造を「タグ付け」または識別し、スクリーンリーダーなどの支援技術に適した正しい読み上げ順序を指示します。これにより、視力障害、弱視、失読症といったさまざまな障害を持つ人々がデジタル文書をより簡単に操作できるようになります。企業の開発担当者は、既存PDFの大量のバックログにこのAPIを適用することで、時間と予算を削減するとともに、最新のアクセシビリティ規制へ準拠させることも可能となります。


また、アドビはこの秋リリース予定の2つの追加機能も発表します。APIを介してAcrobatで利用できる「PDF Accessibility Checker(PDFアクセシビリティチェッカー)」は、既存PDFのアクセシビリティを規模に応じて迅速かつ容易に評価することを可能とします。また、Acrobat ReaderにAuto-Tagを適用することで、すでにReaderをご利用のお客様は、追加費用や別途プラグインやダウンロード無しで、よりアクセシブルな閲覧体験を得ることができるようになります。


コミュニティとの連携でアクセシビリティを向上

 アドビはデジタルドキュメントカテゴリーの先駆者であり、PDFフォーマットを開発し、それを世界中にオープンソースとして提供しました。当初から、アドビはアクセシビリティのメタデータを保存するための専用タグを文書に作成し、Adobe Acrobat内で直接スクリーンリーダーのサポートを可能にするなど、アクセシビリティをPDFのDNAに組み込んできました。アドビは何十年もの間、PDFのアクセシビリティを革新し続け、Acrobatの機能として、文書読み上げやSenseiを搭載したAcrobat Reader Mobile向けのLiquid Mode( https://www.youtube.com/watch?v=3H4nRx7r7nY&t=2s )のリーダビリティ(可読性)機能などを導入してきました。 


昨年、アドビはリーダビリティ コンソーシアム( https://blog.adobe.com/en/publish/2022/02/15/adobe-announces-readability-consortium-with-google-ucf-improve-reading-for-all )を設立し、セントラルフロリダ大学、Readability Matters、Googleと協力して、デジタル読解力をすべての人に公平に提供するための支援を行っています。アドビの研究者たちは、絶えず研鑽し、共有することで、リーダビリティの科学を進歩させ続けています。Document Cloud研究チームはこのほど、2つの新しい論文( https://blog.adobe.com/en/publish/2023/04/25/new-adobe-research-examines-user-centric-designs-diverse-digital-reading-needs )を発表しました。 この論文は、個人の読書体験をより快適で楽しいものにするための、代替デジタルリーディングフォーマットと顧客インターフェースの設計に焦点を当てたものです。


アドビについて

アドビは、デジタル体験を通じて世界を変えていきます。詳しくは、https://www.adobe.com/ をご覧ください。


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会社概要

アドビ株式会社

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業種
情報通信
本社所在地
大崎1-11-2 ゲートシティ大崎 イーストタワー19F
電話番号
03-5740-2622
代表者名
中井陽子
上場
海外市場
資本金
1億8000万円
設立
1992年03月